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リチウムイオン電池用材料に関する技術開発について【関西ペイント】
2018年4月25日
関西ペイント株式会社(本社:大阪市、石野 博社長)は、本日、リチウムイオン電池用材料に関する技術開発について記者発表を行いましたので、以下の通りお知らせします。
現在、世の中では 2016 年 11 月に発効された「パリ協定」に基づき、地球温暖化への対応として、自然エネルギー100%の脱炭素社会の実現に向け、各種提言、政策や長期戦略の立案、実現に向けた取り組みなどが行われています。 その一つとして、電池は将来、有効なエネルギー供給方法として期待が高まっており、その中でも、リチウムイオン電池は、一般的にエネルギー密度が高く、小型で軽量という特長により、EV(電気自動車)用のバッテリーなどで実用化され、また、その用途は拡がっています。
リチウムイオン電池は、今後、更に需要が拡大していくものと思われますが、性能そのものを向上させていくことに加え、効率的な生産を可能にすることで、需要拡大を更に加速させることができるものと考えております。このような考えのもと、当社は、リチウムイオン電池を構成する部材の調査・研究を進めてきましたが、一部の部材が、塗料の製造(撹拌、分散)および塗膜形成(塗工、乾燥)工程と非常に類似した工程を有しており、それらに当社が塗料分野で培ってきたプロセス技術の適用 が可能と考えています。
とりわけ、当社は塗料メーカーとして、多様な色材への分散技術を有しております。 例えば、顔料の表面状態に応じた分散剤の開発および分散機構、設備、条件など適切な分散工法はその適用により、最適な分散状態を実現させることが可能です。また、製造工程においても、粉体の混合、安定化などを要する電池部材において、当社の分散技術を適用することが可能と考えています。
こういった技術をリチウムイオン電池用部材(電極、パッケージ等)へ適用を図ることはもちろん、 関連する技術も含めその適用可能性検討を進め、実用化することで、リチウムイオン電池の性能向上、 製造プロセス改善などに大きく寄与できるものとして、技術開発を進めております。
これら技術は、当社が長年培ってきた塗料の製造・開発の産物であり、今回、塗料以外の材料への適用開発を行うことは、大きなチャレンジでもありますが、同時に、あらゆる将来の可能性を拓く重要な機会でもあると認識しております。 当社は、これまでの塗料事業を通じた貢献はもちろん、今回のような新しい開発など積極的に取り組み、より一層の社会への貢献を目指してまいります。
本件に関するお問い合わせ先 関西ペイント株式会社
取締役 常務執行役員 技術、品質・環境管掌 電話 06-6203-5531 ファックス 06-6203-5018 |
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