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開催初年のWECで厳しい洗礼/ニッサン・デルタウイングが公の場で初お披露目【日産自動車】

2012年3月19日

シグナテック・ニッサン、開催初年のWECで厳しい洗礼
―FIA 世界耐久選手権開幕戦(米国セブリング)レースレポート―

3月17日(土)セブリング・インターナショナル・レースウェイ(米国)
今季から新設されたFIA世界耐久選手権開幕戦(WEC)「セブリング12時間」。シグナテック・ニッサンはその過酷な耐久レースのデビュー戦で、スタートから3時間後にリタイアに追い込まれるという厳しい洗礼を受けることとなりました。GTアカデミー卒業生のジョルダン・トレッソンは今回出走の機会がなく、WECのデビュー戦は次戦のスパまでお預けとなりました。

スタートを担当したのはフランク・マイリューでした。今回はWECのほか、アメリカン・ルマンシリーズも混走となったため、スタートグリッドに並んだマシンは60台を超えました。予選で4番手グリッドを獲得していたマイリューは見事な滑り出しを見せ、すぐにポディウム圏内の位置に浮上しました。

次に担当したオリビエ・ロンバルドも好走を見せて、さらに順位を上げました。しかし順調に2位を走行していたのもつかの間、先行車がコース上に落としたオイルに乗り上げたロンバルドはスピンを避けることができませんでした。ロンバルドがコースに復帰しようとした時、同じようにオイルに乗り上げてスピンしたフェラーリGTに巻き込まれてしまい、この時に受けたダメージがひどく、チームはリタイアを余儀なくされました。

シグナテック・ニッサンのボス、フィリップ・シノーが、この早すぎるリタイアに落胆するのは当然のことでした。

「レースが2時間経過した時点では理想的な位置につけていましたし、マシンもいいペースで走行していました」とシノー。「どんなにバトルが過酷であろうとも、これからスパまでの間は2倍の努力を費やしてライバルに挑んでいきます」

今回、レースでの出番はありませんでしたが、トレッソンはセブリングの雰囲気を感じることでいい経験を積み、走行台数の多い状況の中でも好パフォーマンスを見せました。

「テストとトレーニングを終えて、レースでの初めてのスティントをとても楽しみにしていました」とトレッソン。「でも一つのアクシデントで、レースは終わってしまいました。僕の走りはそれほど悪くはなく、現地に入ってからもチームのために活躍することができました。私たちの今回のレースは終わってしまいましたが、常に次のレースのことを考えているので、フィニッシュまでライバルたちの戦略を研究します」

FIA 世界耐久選手権 第1戦(セブリング12時間)LMP2クラス

ニッサン・デルタウイングが公の場で初お披露目

トレッソンは、WECでの初走行を果たすことはできませんでしたが、このセブリングでは重要な「初めて」の役目を担いました。レース前の木曜日、トレッソンはマリノ・フランキッティと共に、2日前に世界のメディアに発表したばかりのニッサン・デルタウイングの走行を、初めて公の場で披露したのです。

「セブリングでの走行には、ニッサン・デルタウイングがどんなマシンなのかと興味津々の観客の皆様、メディア、チーム、ドライバーたちが大勢見に来ていただきました」と欧州日産のジェネラルマネージャー、ダレン・コックスは語ります。「このマシンに私たちもとても沸き立っています。それをご覧になった皆様が同じように興奮されているのを見て、とてもうれしく思います。皆様の想像力を大いにかき立てるマシンですが、特に若い世代への求心力は高いでしょう。もちろん、ジョルダン(トレッソン)がレースで走行できなかったことは残念でしたが、先輩のルーカス・オルドネスと同じようにGTアカデミーの旗がはためくコースで活躍する日が、彼にもすぐにやってきます」


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