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ADAS、自動運転車両向けの安全性、信頼性テストの性能向上にNIテクノロジが貢献【日本ナショナルインスツルメンツ】

2017年11月15日

Vehicle Radar Test System(VRTS)の登場により、
自動運転車両のテストに欠かせないミリ波レーダーのオブジェクトシミュレーションや
各種測定が可能に


日本ナショナルインスツルメンツ㈱(本社:東京都港区、代表取締役:マンディップ シング コラーナ、以下 日本NI)は2017年11月15日、自動車に搭載されるミリ波レーダー向けのテストシステム、Vehicle Radar Test System(VRTS)をリリースします。VRTSは、76~81 GHzを使用する車載レーダーの開発・量産工程において、精度やカバレッジが重視される研究開発工程の評価・検証テストから、テストスループットが重視される量産テストまで幅広く対応できます。また、レーダーセンサ単体のテストだけではなく、先進運転支援システム(ADAS: Advanced Driver Assistance System)を実現する各種機能の統合テストまで活用できます。同テストシステムの提供は、NI製品を活用したシステムインテグレーションやサポートに長けた、アライアンスパートナー企業を通じて行われる予定です。

VRTSは、NIのミリ波RFフロントエンド技術と、PXIベクトル信号トランシーバ(VST)、ソフトウェアアプリケーションを組み合わせることで実現されたテストシステムです。単純なシナリオのシミュレーションに留まっていた従来のレーダーシミュレーターとは異なり、 VRTSに搭載された76~81 GHzのベクトル信号発生器/アナライザでは、動的に障害物をシミュレートできるほか、RFの特性評価を包括的に行うことができます。レーダーテストを行うにあたり、従来型のテスト手法に加え、HIL(Hardware-in-the-Loop)などを含めた包括的なテスト技法を採用することで、変化の激しい規制上の要件にも対応できる、ロバストな自動運転技術が実現できます。

VRTSの販売は、VRTS Specialty Partner企業(Hirain Technologies、Konrad Technologies, Linktron、Noffz Computer Technikなど、VRTSに特化したアライアンスパートナー)を通じて行います。VRTS Specialty Partner企業は、お客様の要件に合わせてカスタマイズを施した、高度なレーダーテストソフトウェアとテストシステムを提供します。

VRTSは、2つの障害物のエミュレーションを行うような基本的な構成から、より多くの障害物をエミュレートできる高度なものまで、様々なレベルで構成できます。VRTSの主な機能として挙げられるドップラー効果のシミュレーションですが、最大時速250kmまでの相対速度で、自車と障害物の距離は最小4 m、距離分解能は10cmという性能を実現しています。また、複数の到来角にも対応できるほか、レーダー断面積(RCS)も変えられます。VRTSには、オブジェクトシミュレーション機能とレーダー向けの各種RF測定機能が含まれています。

ソフトウェアのカスタマイズ性という点も本システムの特徴の一つで、VRTSでは道を横断している歩行者から、車両の車線変更というシナリオまでシミュレーションすることができます。このように、カスタマイズ性に優れたソフトウェアが利用できるということは、変化の厳しい法的要求に簡単に対応する上で非常に大きなメリットとなるでしょう。

カスタマイズ性に優れたソフトウェアとモジュール式ハードウェアプラットフォームで構築されているVRTSは、NIが提供するシステムの中でも最新のものです。高性能で細かいカスタマイズにも対応できる同テストシステムは、自動車のレーダーセンサの性能検証にも適しており、LabVIEWやVeriStand、TestStandなどのソフトウェア製品との親和性にも優れています。また、幅広い分野で活躍するアライアンスパートナーとの連携や、アドオンIP、NIのアプリケーションエンジニアによるサポートを活用することで、テストにかかる費用を大幅に削減し、製品の市場投入までの期間を短縮できるだけでなく、今後生じてくる様々な課題にも対応できるテスターを構築することができます。

Konrad Technologiesの創立者、CEO、ADAS Innovation in Test(iiT)の創設者Michael Konrad 氏のコメント
「VRTSを活用することにより、業界でも最高レベルの性能のADASテストシステムが構築でき、車両の安全性と信頼性の向上が実現できます。PXIの優れた同期機能と操作性に優れたLabVIEWが使われているため、GNSSやレーダー、カメラ、ライダーなどを用いた、非常に高度なセンサーフュージョン環境までシミュレーションすることができました。」

VRTSについて詳しくは、http://www.ni.com/vrtsをご覧ください。


NIについて
ナショナルインスツルメンツ(NI)は、ソフトウェアを中心としたプラットフォームで世界中のエンジニア/研究者の生産性向上とイノベーションを後押ししてきました。NIのプラットフォームには、モジュール式のハードウェアと、拡大を続けるNIのエコシステムも含まれます。定評のあるNIのアプローチを採用することで、ユーザは、テスト/計測/制御に関連するシステムの設計を一段と加速することができます。NIのソリューションは、ユーザが求める要件を超える高性能なシステムの構築、ニーズの変化や技術の進歩への迅速な対応を可能とし、ひいては社会の発展に寄与します。日本ナショナルインスツルメンツ( japan.ni.com)は、NIの日本法人です。

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