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「日産アートアワード2017」グランプリ受賞者を発表【日産自動車】

2017年9月29日

日産自動車㈱(本社:神奈川県横浜市西区)は、27日、「日産アートアワード2017」のグランプリに藤井光氏を選出しました。

今回、藤井氏が取り組んだのは「日本人を演じる」というテーマで行われたワークショップの記録映像や資料を組合せたインスタレーションです。様々な歴史認識や多様性に関する考え方や振る舞いが映し出され、作品鑑賞者にも大きな問いを投げかける作品となりました。

受賞した藤井氏は、「出演者や本作に関わった数十名の協力なくしては実現できない作品だった。約100年前の実際の出来事を再現したワークショップと作品を通じて、過去の私たちと現在の私たちは、何が同じで何が違うのか、じっくり考察してもらいたい。」と語りました。

日産アートアワード2017の審査委員長である南條史生氏は、審査総評として「今回のファイナリストは皆、自分の作品に実直に向き合っていたことが印象的だった。その中でも藤井氏の作品は、異文化と交流し始めた頃の非常に複雑な日本の史実を取り上げ、ワークショップという手段を通じて、強いメッセージと問いを投げかけた。現在の世界情勢とも呼応し、日本のみならず文化や国籍を超えて様々な人に響く素晴らしい作品だった。」と語りました。

会長のカルロス ゴーンは「日産アートアワードは、日本の文化発展の助力になることを目指して2013年に発足しました。この賞を通じ、有望なアーティストの作品をより多くの方に見ていただき、その才能を伸ばすための援助を得られる機会を与えたいと考えています。全てのファイナリストを称え、これからのご活躍に期待しています。」と語りました。

今回で3回目となる「日産アートアワード」は、企業文化である「多様性」を重視し、国際的に活躍する審査員、推薦委員による複数の選考プロセスを経てグランプリが選出されました。
5月にニューヨークで行われた第一次選考で選出された5名のファイナリストは、日産自動車から制作費のサポートを受け、9月16日(土)から横浜のBankART Studio NYKで開催中の「日産アートアワード2017:ファイナリスト5名による新作展」において、新作を含む作品を発表しています。身近なものから、歴史的な解釈などをテーマにした個性に溢れる多様な表現は、本アワードの魅力の一つであり、同時開催中のヨコハマトリエンナーレ2017を訪れたアートファンをはじめ、幅広い層の来場者を楽しませています。一般来場者(子どもも含む)が選ぶオーディエンス賞には、展覧会スタートから26日までの11日間で687票のうち、最多票を得て、ペインティングの横山奈美氏が決定しました。グランプリ受賞者の藤井光氏には賞金とトロフィーに加え、世界中からアーティストが集うニューヨークの有力なレジデンス施設、インターナショナル・スタジオ&キュラトリアルプログラム(ISCP)に3ヶ月間滞在する機会が提供されます。アーティストの国際的な活動をサポートする機関として世界的に名高い本機関での滞在が今後の活動の後押しになることを期待します。

日産アートアワードは、本アワードを足がかりに、ファイナリストの活動が次なるステージに向けて加速していくことを期待すると共に、「人々の生活を豊かに」という企業ビジョンのもと、本アワードが日本の文化の発展と豊かな社会の形成の一助となることを願っています。

なお、本展は引き続き、11月5日(日)までBankART Studio NYK(神奈川県横浜市)にて開催しています。



<日産アートアワード 2017 受賞者/ファイナリスト>
グランプリ     藤井 光(ふじい ひかる)
オーディエンス賞  横山 奈美(よこやま なみ)
          題府 基之(だいふ もとゆき)
          石川 竜一(いしかわ りゅういち)
          田村 友一郎(たむら ゆういちろう)

主なファイナリストの展示作品:http://www.nissan-global.com/JP/CITIZENSHIP/NAA/


グランプリ受賞者 略歴:
藤井 光

1976年東京都生まれ、東京都在住。パリ第8大学美学・芸術第三博士課程DEA卒業後、同地でメディア・アーティストとして活動を開始、2005年に帰国。映像メディアを中心にアーカイブ資料などを取り上げ、社会の事象、歴史や記憶、関係性を再解釈し、未来に向けた新たな展望を提示する作品で知られる。作品形態はインスタレーションや映像のみならず、ワークショップの実施、ドキュメンタリー映像の制作、演劇/映画作品の演出とテキストの執筆など幅広い。「歴史の構築は無名のものたちの記憶に捧げられる」(国際芸術センター青森、2015年[ゲスト・ディレクター])、「MOTアニュアル2016キセイノセイキ」(東京都現代美術館、2016年)、「響宴のあとアフター・ザ・シンポジウム」(東京都庭園美術館、2015年[演出・テキスト])、「記憶と想起・イメージの家を歩く」(せんだいメディアテーク、宮城、2014年)、「ジャパン・シンドロームー福島以後の芸術と政治」(HAU劇場、ベルリン、2014年)「自分達のメディアを創る映像祭」(山口情報芸術センター(YCAM)、2011年[監修])など。

9月30日(土)15:00〜16:00には、同会場にて、グランプリ受賞者の藤井光氏によるトークセッション(入場無料)を予定しています。


日産アートアワード2017トロフィーについて
2015年に続き、プロダクトデザイナーの鈴木啓太氏がデザインを手がけました。トロフィーには「稀少性」を表す青いバラの花びらが封入され、「アーティストが持つ類い稀な才能」を表現しています。「次世代へ脈々と紡がれていく創造の永遠性」をテーマに、漆と金箔を素材に伝統工芸の職人と協働した2015年エディションに続き、2017年は、現代の素材であるアクリルを使い、その加工技術が工芸品の域に達する静岡県の工房ART FRAMEと協働で製作されました。鈴木氏と日産自動車㈱との議論を繰り返しながら発展し、職人技と革新的なデザインの融合を実現させました。

鈴木啓太/プロダクトデザイナー:1982年愛知県生まれ。2006年多摩美術大学を卒業後、㈱NECデザイン、イワサキデザインスタジオを経て、2012年 PRODUCT DESIGN CENTER/THE設立。プロダクトデザインを中心に、 プランニングからエンジニアリングまでを統合的に行い、家電製品、モビリティ、家具、日用品、アートに至るまで、国内外で様々なプロジェクトを手掛ける。

Nissan Art Award official website:http://www.nissan-global.com/JP/CITIZENSHIP/NAA/
Nissan Art Award on social media:Facebook:https://www.facebook.com/NissanArtAward
                    Twitter:https://twitter.com/NissanArtAward


ブルーシチズンシップ
ブルーシチズンシップは「人々の生活を豊かに」というビジョンを実現するための、私たち日産の決意です。日産はお客さま、株主、従業員、地域社会を大切に思い、将来にわたって価値ある永続的なモビリティの提供に努めます。事業を通じて経済貢献すると同時に、社会の一員として、持続可能な社会の発展をめざします。








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