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業界最先端の40nmフラッシュマイコンとして、次世代ハイエンド車載マイコン「RH850ファミリ」 を展開【ルネサス エレクトロニクス】
2012年2月29日
~高性能、拡張性、高信頼性で次世代自動車の安全・快適・環境性能向上に貢献~
ルネサス エレクトロニクス㈱(代表取締役社長:赤尾 泰、以下ルネサス)は、業界最先端の40nm(ナノメートル:10億分の1メートル)プロセスを採用したフラッシュメモリ内蔵マイコン(以下フラッシュマイコン)をいち早く製品化し、車載用途全般での展開を図って参ります。
新マイコン「RH850ファミリ」は、2010年4月統合前の両社が自動車市場で長年にわたり培ってきた高い技術と信頼性、実績を結実し、統合によるシナジーを活かして開発しており、RH(Renesas High End MCU)のHにはHigh Performance、High Scalability、High Reliabilityというコンセプトも含めております。
近年、車載マイコン市場はCO2削減など地球温暖化対策の手段として求められる高性能を低消費電力で実現することに加えて、より安全な車を実現するためにISO26262で規定されているASIL A~ASIL Dレベルへの機能安全対応やシステムの改ざんを防止するセキュリティ機能の実装など、急速な変化を遂げております。「RH850ファミリ」は、従来のルネサス車載マイコンシリーズの強みを継承しながら、これらのトレンドに対応し、車載マイコンのあらゆる用途に適した製品を提供していきます。
「RH850ファミリ」は高性能かつ低消費電力をベースに、シングルコアで動作周波数64MHzから320MHzまで拡大し(当社従来は200MHzまで)、マルチコアシステムでは更に高いパフォーマンスを実現します。内蔵フラッシュメモリは高い実績があるMONOS構造(注1)を採用することにより、256Kバイトから8Mバイトまでのプログラムメモリ容量(当社従来は4Mバイトまで)をラインアップし、データフラッシュ領域やEEPROMエミュレーション機能を有するとともに、最低20年のデータ保持期間および12.5万回の書き換えサイクル数(データフラッシュの場合)を実現します。
そして、車載マイコンの様々な用途に対し、シングルコア、デュアルコア、高度な故障検出技術のデュアルコア・ロックステップ(注2)用コアを駆使することで今後の車載マイコンに求められる性能や安全に対するニーズに適合する製品を続々と市場に投入して参ります。またスケーラブルな機能IP、メモリサイズ、パッケージ端子数や一貫したシリーズコンセプトを通じ、ユーザにアプリケーションソフトウェア資産を有効に活用していただき、最適な製品選択を行っていただけるよう、提案していきます。
またIDE(統合開発環境)の提供、および国内外のパートナーとの連携により、既存の製品からのスムーズな移行を支援し、ユーザの開発負担の最小化に貢献します。
ルネサスは、第一弾製品を2012年初秋にサンプル出荷、2014年に量産を開始する予定です。
(注1) MONOSは、Metal Oxide Nitride Oxide Siliconの略。MONOS構造フラッシュメモリは、品質と信頼性を維持したまま微細化可能という特長を持つ。
(注2) デュアルコア・ロックステップ:ロックステップを実行する2つのプロセッシングユニットの結果を随時比較して故障を検出する故障検出技術。
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