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高精度・高速測定ができる 強誘電体特性評価システム「FCE10シリーズ」を自社開発・発売【東陽テクニカ】

2017年9月1日

新規の強誘電体・圧電体にも対応の材料・デバイス特性評価システム

高精度・高速測定ができる
強誘電体特性評価システム「FCE10シリーズ」を自社開発・発売

〜業界初 IEC62047-30(審議中)対応e31正逆圧電定数測定、
リモート制御対応などオプションも充実〜


㈱東陽テクニカ(本社:東京都中央区、代表取締役社長:五味 勝)は、メモリやMEMS※1などに使われている強誘電体※2や圧電体※3などの諸物性を評価する強誘電体特性評価システム「FCE10シリーズ」を自社開発し、2018年1月に発売いたします。
「FCE10シリーズ」は「FCEシリーズ」の後継機で、FCEシリーズは発売以来約20年、高精度で材料・デバイスの特性評価ができるシステムとして、国内の多くの材料開発に関わるお客様に採用・活用いただいています。今回、MEMSや強誘電体メモリ、有機圧電素子、マルチフェロイック素子※4、新規材料など新しいアプリケーションにも対応できるようにシステムを刷新し、FCE10シリーズとして開発。より高精度に、高速測定ができるようアップグレードし、さらに、業界で初めて※5正逆圧電定数e31※6を新規格IEC62047-30(審議中)で測定できるオプションを揃えました。
本製品を、第78回応用物理学会展示会(会期:2017年9月5日(火)〜8日(金)。会場:福岡国際会議場。ブース番号:M-7)、ならびに、当社主催の「東陽テクニカソリューションフェア 2017」(会期:2017年9月7日(木)〜8日(金)。会場:ベルサール東京日本橋)にて、初披露します。


「FCE10シリーズ」は、メモリやMEMSなどに使われている強誘電体や圧電体材料の研究で電気的特性(分極特性)や電気-機械結合特性(圧電特性)の評価を行うための装置です。材料開発の場面で、開発した材料・デバイスの特性を評価し、期待の特性が得られているかを評価するために使用されています。本システムの前身であるFCEシリーズは発売以来約20年、高精度で材料・デバイスの特性評価ができるシステムとして高い評価を受け、メモリ材料や圧電デバイスの開発などに関わる幅広い分野のお客様に活用いただいています。
しかし、特に近年は、MEMS市場の活性化や有機強誘電体材料やマルチフェロイック材料の研究の高度化、ハフニウム系材料※7が新規メモリ材料の候補として注目され盛んに研究されるようになるなど、評価対象となるアプリケーションが拡大しています。また、圧電材料の研究でも評価手法の統一規格が策定される見込みで、その規格に準拠した評価装置のニーズが高まっています。
そこで、市場の要望に応えるべくシステムを刷新、FCEシリーズの後継機として、より高精度・多機能にアップグレードしてさまざまな新規の強誘電体・圧電体にも対応、オプションも充実した「FCE10シリーズ」を自社開発しました。高速測定ができるモデルからベーシックモデルまで3モデルを揃え、幅広い用途に対応します。また、業界初のオプションを使うことで、正逆圧電定数e31を新規格IEC62047-30(審議中)で測定することができます。

東陽テクニカは、これからも「“はかる”技術で未来を創る」のスローガンのもと、材料・デバイスの研究・開発を支援し続けてまいります。


【「FCE10シリーズ」の特長】
高速版からベーシックモデルまで3つのモデルで幅広い
 用途に対応。
最大三角波周波数は1MHz(FCE10-F型)。MEMS・
 メモリの高速測定に対応。
三角波ダブルパルス法※8による
 リーク電流をキャンセ
 ルする測定(FCE10-F型、FCE10-S型)。
リーク電流に埋もれた自発分極を確認することが可能。
リモート制御対応。温度コントローラや磁場測定器、
 オートプローバーなど、外部装置と組み合わせての測定
 が可能。
e31正逆圧電定数測定オプション。MEMS設計開発で必
 要な正および逆圧電定数e31の測定が可能に。業界初の
 IEC62047-30(審議中)対応。
洗練されたユーザーインターフェース。


【製品データ】
「FCE10-F型」:強誘電体特性評価システム 高速モデル
 ・発売:2018年1月予定
 ・主な仕様:最大三角波周波数1MHz、分極ヒステリシス測定など、強誘電体の諸特性の高速測定が可能。
「FCE10-S型」:強誘電体特性評価システム スタンダードモデル
 ・発売:2018年1月予定
 ・主な仕様:最大三角波周波数10kHz、分極ヒステリシス測定のほか、PUND測定や三角波ダブルパルス測定など、
  強誘電体の諸特性を評価。
「FCE10-B型」:強誘電体特性評価システム ベーシックモデル
 ・発売:2018年2月予定
 ・主な仕様:最大三角波周波数1kHz、分極ヒステリシス測定や変位測定など、基本特性を評価。


【展示会情報】
「FCE10シリーズ」を下記の展示会にて、初披露します。

◆ 第78回応用物理学会併設展示会
・会期:2017年9月5日(火)〜8日(金)
・会場:福岡国際センター1F(ブース番号:M-7)
・セミナー詳細:https://www.toyo.co.jp/material/seminar/
・主催者公式URL:https://meeting.jsap.or.jp/exhibition

◆ 第78回応用物理学会ランチョンセミナー
・会期:2017年9月7日(木)12:15〜13:00
・会場:福岡国際会議場4階 A413会場
・セミナー詳細:https://www.toyo.co.jp/material/seminar/
・主催者公式URL:https://meeting.jsap.or.jp/luncheon

◆ 「東陽ソリューションフェア 2017」 (※東陽テクニカ主催)
・会期:2017年9月7日(木)〜8日(金)
・会場:ベルサール東京日本橋 4F
・東陽ソリューションフェア 2017 公式ホームページ:https://www.toyo.co.jp/tsf2017/


※1:微細加工技術を用い、センサや電子回路部品を集積化したもの。センサ、アクチュエータなどに用いられる。
※2:電場を印加して分極させたのちに電場をゼロにしたとき、分極が残る物質。
※3:応力または歪みを加えた時に電荷を生ずる、または電界を印加したとき歪みを生ずる物質。
※4:強磁性体でかつ強誘電体である物質。磁場を印加した際に分極を生じたり、電場を印加した際に磁化を生じたり
    する。
※5:IEC62047-30(審議中)の正圧電および逆圧電定数評価システムとして。2017年9月現在。東陽テクニカ調
    べ。
※6:歪み/電場を加えた際に生じる電荷/変位の量から求まる圧電体の物性値。アクチエータ・センサの設計開発段階
    で評価される。
※7:金属ハフニウムを含む強誘電体。新規メモリ強誘電体の有力な候補として研究が盛んに行われている。
※8:プラス方向の片側三角波2回とマイナス方向の片側三角波2回を入力し、そのそれぞれの差分で強誘電体特性を評
    価する手法。リーク電流の大きなサンプルの評価に有効であるとされる。


★ 本件に関するお問い合わせ先 ★
㈱東陽テクニカ 理化学計測部
TEL:03-3245-1103(直通) E-mail:keisoku@toyo.co.jp
商品サイト:http://www.toyo.co.jp/material/products/detail/FCE10


※本ニュースリリースに記載されている内容は、発表日現在の情報です。製品情報、サービス内容、お問い合わせ先な
 ど、予告なく変更する可能性がありますので、あらかじめご了承ください。
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