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リチウムイオン二次電池集電体「ファスポーラス(FUSPOROUS)」を開発【古河スカイ】

2012年2月22日

古河スカイはこのほど、リチウムイオン二次電池集電体「ファスポーラス(FUSPOROUS)」を開発しました。

リチウムイオン二次電池は、携帯電話、パソコンをはじめ、最近はEV、HVや産業用・家電用蓄電モジュールまで、さまざまな分野で使用されており、今後もさらに需要が広がっていくと予想されています。古河スカイは集電体用アルミ箔の開発、拡販を進めてきましたが、昨今はリチウムイオン二次電池の高容量化が進んでいるため、アルミ箔への性能要求も高くなってきており、より高品質なアルミ箔が求められていました。

しかし、従来のアルミ箔を使用した電極では、活物質※1を有効に働かせるために、合材層(活物質+導電助材※2+バインダー※3)の厚みに制限がありました。従って、電池セル単位での容量を上げるには限界があり、高容量の電池を得るためには電極を積層する必要があります。合材層の保持力を高め、電池セル単位の容量を上げることが可能な構造を検討した結果、立体構造を電極に適用する考えにいたりました。

古河スカイが開発したリチウムイオン二次電池集電体「ファスポーラス(FUSPOROUS)」は、三次元多孔体構造で形成されており、従来のアルミ箔集電体と比較すると合材層の保持性に大変優れており、以下のような特長があります。

1. 最大95%の高気孔率で構造されている。
2. 素材に良導電性の高純度アルミを使用しつつ、強度を確保している。
3. 多孔体にすることで高い比表面積を確保することができる。

これらにより、従来のアルミ箔集電体に比べて単位面積当たりの容量を大きくすることができ、高容量化への対応が可能になります。

なお、リチウムイオン二次電池集電体「ファスポーラス(FUSPOROUS)」は、2月29日(水)から3月2日(金)まで東京ビックサイトで行われる第3回国際二次電池展に出展する予定です。


※1  活物質 : 電池において電気をためる物質
※2  導電助材 : 電池の合材に電気の流れをよくするために加える材料
※3  バインダー : 固体粒子同士を結着させる結着材


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