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SUPER GT 第6戦 46th International SUZUKA 1000km 大波乱となった「最後の鈴鹿1000km」レース【トヨタ自動車】
2017年8月27日
SUPER GT 第6戦 46th International SUZUKA 1000km
大波乱となった「最後の鈴鹿1000km」レース
関口雄飛/国本雄資/小林可夢偉組が4位フィニッシュ
SUPER GT第6戦鈴鹿1000kmが鈴鹿サーキットで開催。ウェイトハンデに苦しんだLEXUS LC500勢は長いレースで徐々に追い上げ、終盤には表彰台争いを繰り広げたが、惜しくも届かず、関口雄飛/国本雄資/小林可夢偉組 WedsSport ADVAN LC500 19号車が4位でフィニッシュ。ペナルティやタイヤバースト、クラッシュの多発する波乱のレースを着実に走り抜いた平川亮/ニック・キャシディ組 KeePer TOM’S LC500 37号車が6位、大嶋和也/アンドレア・カルダレッリ組 WAKO’S 4CR LC500 6号車が7位となった。
GT300クラスでは、飯田章/吉本大樹組 SYNTIUM LMcorsa RC F GT3 60号車が4位、中山雄一/坪井翔組 JMS P.MU LMcorsa RC F GT3 51号車が6位で2台揃ってのトップ6フィニッシュを果たした。
8月26日(土)、27日(日)の両日、三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットで、SUPER GT第6戦「46th International SUZUKA 1000km」が開催された。
伝統のレース「鈴鹿1000km」。夏の一大レースとして、50年近い歴史を持つが、1000kmレースとしての開催は今年で休止符を打つこととなり、今大会は「最後の鈴鹿1000km」となった。
1レース1000kmという長さは、現在シリーズの1戦として行われているSUPER GTではもちろん最長、これに次ぐ長さの第2戦富士の500kmの倍、通常のレースの約3倍という長丁場で行われる。
LEXUS勢は昨年までRC Fが3年連続での勝利を飾っている。今年は多くのチームが非常に重いウェイトハンデを負っての参戦となるが、経験豊富な名門チームによる長距離耐久レースの戦いぶりに期待がかかった。
◆予選◆
26日(土)朝方降っていた雨は止み、午前中のフリー走行中に路面はドライへ。午後2時35分から開始された予選は、気温31度、路面温度37度と真夏の暑さの中、完全なドライコンディションで開始された。
通常のGT500予選同様、セッション前半はどの車両もコースインせず、残り9分を切ったあたりで19号車を先頭に各車コースイン。19号車の関口は好タイムを重ね、チェッカー直前に2番手に浮上。
82kgという重いウェイトハンデをものともしない走りで健闘を見せた平川の37号車が5番手につけ、19号車と共にQ2進出を果たした。
その一方で、ウェイトの重い残り4台のLC500勢は苦戦。au TOM’S LC500 36号車が10番手、WAKO’S 4CR LC500 6号車が11番手、ZENT CERUMO LC500 38号車が13番手、DENSO KOBELCO SARD LC500 1号車が14番手でグリッド決定となり、明日の長い決勝で追い上げを目指すこととなった。
午後3時40分から12分間で行われたQ2では、国本がアタックした19号車が、これまでのコースレコードタイムを上回る好タイムをマーク。惜しくもポールポジション獲得は逃したが、最前列2番手からスタートを切ることとなった。キャシディがアタックした37号車は8番手グリッド。
GT300クラスは、まずQ1で第4戦SUGOで3番手グリッドから5位フィニッシュと速さを増している60号車が、吉本のアタックにより2番手の好位置につけると、佐々木孝太がアタックしたTOYOTA PRIUS apr GT 30号車が7番手、そして坪井の51号車も9番手のタイムをマークし、Q2進出を果たした。
嵯峨宏紀がアタックしたTOYOTA PRIUS apr GT 31号車は、11番手からの5台が100分の3秒以内に入る僅差の激戦で、僅か0.021秒及ばず15番手で惜しくもQ1敗退。
Q2でもLEXUS RC F GT3が速さを見せ、マザーシャシー勢には叶わなかったものの、FIA-GT勢の中では上位につける5、6番手グリッド。決勝レースは3列目に並んでスタートすることとなった。プリウス30号車は14番手グリッドにつけた。
◆決勝◆
27日(日)は朝から快晴に恵まれた。午後12時30分、気温30度、路面温度47度という暑さの中、三重県警の白バイ、パトカーによる交通安全啓発パレードラップ、フォーメーションラップに続き、173周、1000kmの長いレースへのスタートが切られた。
2番手グリッドの19号車は関口がスタートを担当し、序盤から激しい2位、3位争いを展開。
43周目、接触からスピンした車両がコース上に止まってしまったため、セーフティカーが導入。レースが4分の1ほどを終えたところでのセーフティカー導入により、それまでのマージンは帳消しとなった。
48周目に再スタートが切られ、55周目あたりから2度目のピットが開始されると、このチャンスを活かしたLEXUS勢が躍進。全車が2度目のピットを終えた時点で、3位の19号車だけでなく、14番手スタートの1号車が5位、10番手スタートの36号車が7位、11番手スタートの6号車が9位へとポジションアップ。1号車のコバライネンは、その後ペースの上がらない19号車もかわし、LEXUS勢最上位の4位へと浮上した。
各所で展開される、激しい順位争いの中、タイヤのバーストやペナルティも続発する荒れたレースに。38号車はピット作業違反のペナルティを科され、順位を落としてしまった。
全車が3度目のピットも終え、レースが折り返しを過ぎた95周目、プリウス31号車がクラッシュし、この日2度目のセーフティカー導入。
このセーフティカーからの再スタート後も19号車、1号車がトップ5圏内でLEXUS勢を引っ張る形となったが、最後となる5度目のピットをやや早めに終え、追い上げを図った関口の19号車は、ピットに入っていない首位の車両に引っかかる形となり、狙い通りにペースが上げられず。全車が最後のピットを終えた時点で1号車がLEXUS勢最上位に浮上した。
トップ車両のタイヤバーストにより3位へとポジションを上げた1号車の平手は、19号車をかわしてきたNSX-GT 100号車の猛追を受け、表彰台を賭けての、10周以上に渡るテール・トゥ・ノーズでの息の詰まるようなバトルを展開。
レースは2回のセーフティカー導入の影響もあり、予定の173周ではなく、時間制限で午後6時28分を過ぎた時点で終了することとなった。1号車と100号車は毎周ブレーキングで共に白煙を上げるような激戦を繰り広げていたが、残り10分となったところで、1号車の平手はシケイン進入で僅かにはらんだ隙を突かれ、4位へと後退。
1号車の平手は再逆転を狙い、アタックを続けたが、激しい攻防で予想以上に摩耗していたタイヤにより、デグナーカーブで曲がりきれずにクラッシュ。6時間にわたるレースの、残り2分でレースを終えることとなってしまった(13位完走扱い)。
1号車の脱落により、LEXUS勢最上位は19号車に。こちらも関口がライバルからの猛追でバトルを繰り広げていたが、凌ぎきって4位でチェッカー。貴重な10ポイントを獲得した。
8番手スタートから、序盤若干順位を落とした37号車がその後着実な走りで6位、6号車が7位。ペナルティや接触でポジションを落とす不運な展開となった36号車が9位、38号車が10位でポイント獲得を果たした。
GT300クラスでは、5番手、6番手からスタートを切った2台のLEXUS RC F GT3が、ピットタイミングで何度か首位に立つなど、レースを通してトップ10圏内でのバトルを展開。2度に渡ってセーフティカーが導入され、タイヤバーストやペナルティが多発した荒れたレースで着実に周回を重ねた。
終盤、60号車が最後までピットインを遅らせ、残り30分ほどの時点で最後のピットへ。8位を走行していた51号車の直前、7位でコースに復帰した。
終盤、首位を争っていた車両がクラッシュ。その直後、4位を争っていた車両のコースアウトもあり、60号車は4位でフィニッシュ。51号車も6位でチェッカーを受け、2台揃ってのトップ6フィニッシュを果たした。
プリウス勢は、15番手スタートの31号車が、序盤タイヤ選択が合わなかったために作戦を変え、一旦はポジションを落とすもハイペースでの追い上げを開始。上位を狙えるペースで周回を重ねていたが、プッシュを続けていた87周目にクラッシュ。無念のリタイアとなった。30号車は駆動系のトラブルに見舞われ113周でレースを終えた(24位完走扱い)。
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