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「低トルク密封形深溝玉軸受」を開発、EVモータなどの高効率化に貢献【NTN】
2012年2月15日
新開発のグリースと保持器の採用で、回転トルク50%以上低減
NTN㈱(以下、NTN)は、電気自動車(EV)に搭載されるモータなどの高効率化に貢献する、「低トルク密封形深溝玉軸受」を開発しました。
近年、EVの駆動源となるモータには、積載する電池重量を軽減したり、走行可能距離を延長したりするために、さまざまな低消費電力化の取り組みがなされています。このため、EVモータに用いられる軸受にも、より一層の低トルク性能が求められています。
EVモータの支持軸受に使用される密封形深溝玉軸受は、軽荷重かつ高速回転で使用されるため、回転トルクの大部分は封入されたグリースの特性に依存します。
今回開発した「低トルク密封形深溝玉軸受」は、回転トルクの主要因であるグリースの攪拌抵抗を低減するため、新開発のグリースを採用しました。新開発グリースは、低粘度の基油を用い、組織が微細な増ちょう剤を適用しました。この増ちょう剤の適用により、基油を保持する力が向上し、増ちょう剤の使用量削減が可能となりました。
また、走行時における低騒音(音響性能)についても、従来のモータ用グリースと同等以上の性能を確保しました。さらに、グリースの添加剤を最適配合することで、高温環境下におけるグリースの酸化劣化を抑え、従来品と同等以上の寿命を実現しております。
グリースの開発に加えて、転動体と保持器ポケット部の接触形状を工夫した低トルク保持器の適用によって、軸受転走面への過剰なグリース流入を抑制します。
NTNは、「低トルク密封形深溝玉軸受」を、EVモータをはじめ電装補機や産業機械用各種モータなどに向けて提案し、グローバルに市場展開してまいります。
特長
従来品(密封形標準深溝玉軸受)比
(1) トルク : 50%以上低減
(2) 音響 : 同等以上
(3) 寿命 : 実使用条件下で同等以上
問合せ先
自動車事業本部 事業企画部
TEL. 0538-37-8418
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