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次世代クルーズ客船の2番船「AIDAperla」を引渡し 5月初旬にスペインのマヨルカ島に向け出航【三菱重工業】

2017年4月27日

三菱重工業は、長崎造船所において建造に取り組んできたアイーダ・クルーズ(AIDA Cruises)向け大型クルーズ客船の2番船「AIDAperla(アイーダ・ペルラ)」を竣工、27日に引渡し式を行いました。昨年3月14日に同型1番船「AIDAprima(アイーダ・プリマ)」の引渡しを行ったのに次ぐもので、これにより当社はアイーダ・クルーズから受注した大型クルーズ客船2隻の建造を完了しました。AIDAperlaは5月初旬にスペインのマヨルカ島に向けて出航する予定です。

引渡し式には、船主側からマイケル・タム(Michael Thamm)コスタ・グループ社長ならびにフェリックス・アイヒホーン(Felix Eichhorn)アイーダ・クルーズ社長、当社からは取締役社長の宮永俊一ならびに副社長執行役員インダストリー&社会基盤ドメイン長の木村和明が出席し、各々の代表者が引渡し書類に署名しました。また、関係者立会いのもと、フラッグチェンジセレモニーが開催され、船体の後部に掲げられている旗が日本国旗からイタリア国旗に替えられました。

AIDAperlaは、昨年3月20日に進水し、順調に艤装工事を行ってきたものです。マヨルカ島を6月1日に出港し、ファーストクルーズに就く予定です。また、マヨルカ島にて6月30日にAIDAperlaの命名式(Christening Ceremony)が行われ、欧州でお披露目されます。

AIDAperlaは、総トン数約12万5,000トンで、全長300m、18のデッキを有する大型客船です。船内には、開放型3層吹き抜け多目的シアター、レストラン、バー、ショップ、サウナ、ディスコ、カジノなど数多くのパブリックスペースとビール醸造設備を有し、最上層には、プール設備に大型フォイルドーム天井を採用した区画が2ヵ所有り、そのうち1ヵ所にウォータースライダー設備を備えています。そのほか、アイススケートリンクにも変わるスポーツデッキも有ります。総客室数は1,643室で、AIDAブランドの客船としては最大を誇ります。

さらに、当社独自の「三菱空気潤滑システム(MALS:Mitsubishi Air Lubrication System)」(注1)を搭載し、燃費性能を向上させています。その他、ポッド推進装置(注2)、LNG(液化天然ガス)燃料供給装置、最新の排ガス浄化装置、排熱利用によりエネルギー消費を抑えた空調システムなど、世界最先端の省エネ技術、自動化・省人化技術を採用しながら、安全性を兼ね備えた環境技術を結集する次世代の客船で、アイーダ独自のクルーズ体験を提供するためのさまざまな仕様が盛り込まれています。

(注1)三菱空気潤滑システムは、ブロア(送風機)を使用し船底から吹き出した空気が、細かい気泡となって船底をカーペットのように覆うことで、航行時の船体と水の抵抗を減らし、省エネ・CO₂削減を実現する当社独自のシステム。

(注2)ポッド推進装置は、電動モータを内装するポッドと呼ばれる繭(まゆ)のような形状に取り付けられたプロペラを回転させる推進システム。燃料消費量を抑えるほか、ポッドそのものが回転するため操船性が良く、プロペラ軸がなく振動、騒音が小さくなります。また、船内配置自由度が向上するなどの効果があります。


■ AIDAperla の主要目



担当窓口:
インダストリー&社会基盤ドメイン
エンジニアリング本部、船舶・海洋事業部








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