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コネクテッド・ドライビング・サービスに対応するテレマティクス/コネクティビティ・プロセッサを発表【STマイクロエレクトロニクス】
2017年1月26日
・テレマティクスと通信機能を1チップに統合し、低コストで拡張性の高いプラットフォームを実現するSTの
Telemacoファミリ
・ハードウェア・ベースのサイバー・セキュリティ機能と、処理能力を向上させた最新世代のプロセッサが、さらに洗
練されたコネクテッド・ドライビング・アプリケーションに対応
多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーのSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、性能とセキュリティ機能を強化し、より充実したコネクテッド・ドライビング・サービス向けに最適化された、最新のTelemaco3を発表しました。
オンボード・センサのモニタとクラウドとのデータ通信を行うテレマティクス・システムは、車両の遠隔診断、ロードサイド・アシスタンス、OTA(Over the Air:無線通信)によるソフトウェア更新などの高付加価値サービスに対応するため、ますます高度化しています。また、各種インフォテインメント機能(位置情報に基づいたサービス、個人のコンテンツの閲覧、連絡先との通信など)が、エンド・ユーザのメリットをさらに大きくします。ABI Research社によると、2021年までに世界中で72%以上の新車にテレマティクス・システムが搭載されることが考えられています。これは、OEM企業やテレマティクス・サービス・プロバイダのほか、アフターマーケットのベンダーにとってもビジネス・チャンスとなります。
STのTelemaco3は、テレマティクス・プロセッサ、セキュアな車載通信、およびサウンド拡張機能をコスト効率に優れた1チップに統合しているため、先進的なコネクテッド・ドライビング・サービスの利用拡大に貢献します。一般的なアプリケーション・プロセッサや、CPU(中央処理装置)を統合したGSMモデム製品と異なり、Telemaco3は、テレマティクス・アプリケーションに特化しており、通信方式(2G、3G、4G)を選択できる拡張性を持っています。同時に、ハードウェア処理による暗号化アクセラレータと、拡張された通信機能(ギガビット・イーサネット対応、Wi-Fiモジュールを車内ホットスポットとして使用するオプション)により、車載ネットワーク用のセキュアなインタフェースを強化しています。
STのオートモーティブ・デジタル事業部インフォテインメント担当ディレクターであるAntonio Radaelliは、次のようにコメントしています。「コネクテッド・ドライビング・アプリケーションは、テレマティクス・サービスが自動車とその運転の満足度をいかに高めるかをドライバーに示してきました。これからも、洗練された新しいサービスが登場してくることでしょう。業界唯一のテレマティクス/コネクティビティ用プロセッサであるSTのTelemaco3ファミリは、次世代のコネクテッド・ドライビング・サービス向けに必要な性能を備え、車載機器メーカーやアフターマーケット・ベンダーによる魅力的な製品の開発を可能にします。」
Telemaco3ファミリは、STA1175、STA1185およびSTA1195で構成されています。CANインタフェースの数やDSPサブシステムのオプションなどを選択できるため、柔軟な設計が可能です。同ファミリは現在サンプル出荷中で、2017年12月に量産が開始される予定です。
価格およびサンプル提供については、STのセールス・オフィスまでお問い合わせください。
技術情報
Telemaco3ファミリは、前世代品(Telemaco2ファミリ)と比較した場合、電力効率と面積当り効率に優れたメイン・プロセッサの処理速度が3.5倍以上(700 DMIPSから2500 DMIPS)向上しており、テレマティクスおよび通信アプリケーションの性能を強化します。
車載ネットワークのCANインタフェースを制御するARM® Cortex®-M3マイコンは、最新の可変データレート規格であるCAN-FDに対応しているため、データ通信の高速化と高効率化が実現します。加えて、新たに追加されたハードウェア処理による暗号化エンジンにより、OTAによるシステム更新時のデータ認証が強化されます。
DSPサウンド・サブシステムは、ノイズキャンセリングなどにより、音声通信時の音質を向上するオプション機能です。
また、外部インタフェースにより、高性能化され、柔軟な設計が可能になります。これには、通信インタフェース(CAN-FDドライバ、ギガビット・イーサネット、Bluetooth®、Wi-Fi®ワイヤレス・モジュール)、アナログ・パワー・アンプ出力、および外部メモリ用インタフェース(Flashメモリ、DDR3 SDRAM)が含まれます。DDR3コントローラを内蔵しているため、PC市場のスケール・メリット(規模の経済)を活かして、コスト・パフォーマンスに優れた高性能なストレージを使用することができます。
パワー・マネージメント機能は、設計の簡略化と外付け部品点数の低減に役立つため、部材コストを低減できます。さらに、基本機能が常に使用できる状態を維持する常時オン回路と、CANの割り込みイベントなどに高速応答するスマート・ブートが、自動車の電装系かかる負担を最小限に抑えながら、急なイベント処理を確実に実行します。
充実したLinuxカーネルとボード・サポート・パッケージ(BSP)を含むソフトウェア開発サポート、通信スタックやナビゲーション・ソフトウェアなどのミドルウェア、およびCortex-M3サブシステム用FreeRTOSカーネルが用意されているため、製品開発期間の短縮や、Linuxの広範なオープンソース開発エコシステムの活用が可能になります。
STマイクロエレクトロニクスについて
STは、私たちの暮らしに欠かすことのできないエレクトロニクス機器に、優れた性能と高い電力効率を特徴とした半導体を提供する世界的な総合半導体メーカーです。あらゆるシーンで活躍するSTの製品は、お客様が開発する次世代モバイルやIoT機器の他、よりスマートな自動車、工場、都市および住宅を可能にします。STは、生活をより豊かにする技術革新を通じ、「life.augmented」の実現に取り組んでいます。STは、10万社を超えるお客様に半導体を提供しており、2015年の売上は69.0億ドルでした。さらに詳しい情報はSTのウェブサイト(http://www.st.com/jp)をご覧ください。
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