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積層セラミックコンデンサ:車載向け高温対応X8R、X8L特性(150℃保証)シリーズの ラインアップ拡大【TDK】

2017年1月24日

過酷な高温環境にも耐えられる150℃保証
AEC-Q200準拠



TDK㈱(社長:石黒 成直)は、車載向けX8RとX8L特性の大幅な静電容量拡大に成功し、2017年2月より量産、販売を開始することを発表します。本製品は150℃という過酷な温度環境下でも信頼性、温度特性に優れた誘電体材料を開発することで、業界トップクラスの容量拡大を達成しました。

近年、自動車は基本となる走行性能に加え、快適性や安全性の面でも高機能化、多機能化が図られ、車載機器の電子化や電動化が大きく進展しています。また、社内空間の確保やワイヤーハーネスを減らして燃焼性能を向上させる目的で、エンジンルーム等の機構部分の近くに電子制御ユニットを設置する機電一体化が進み、熱に強く高信頼で高性能な電子部品が今まで以上に求められています。

TDKでは、このような市場ニーズに対応するため、既存の150℃保証X8R特性の容量範囲の拡大とともに、新たに150℃保証X8L特性もラインアップに加え大幅な容量拡大を達成しました。主に自動車のエンジンルームやトランスミッションのオイル室内の用途の他、産業機器で必要とされるスイッチング電源の平滑回路向けにも適しています。
また、更なる信頼性向上の要望に応え、基板のたわみクラックや熱衝撃によるはんだクラック対策に有効な樹脂電極品シリーズと導電性接着剤用シリーズにも同時対応しています。

用語集

樹脂電極品:通常品の端子電極層は銅(Cu)、ニッケル(Ni)、錫(Sn)の3層で構成されている。樹脂電極品は銅
 とニッケル層の間に樹脂層を設けた4層構造の端子電極。
導電性接着剤用:端子電極層は銅(Cu)と銀/パラジウム/銅(Ag/Pd/Cu)合金の2層構造、車載の高温環境下で採
 用されているセラミック基板に接着剤で電子部品を搭載する目的で使用されるMLCC。

温度特性

X8R(-55℃~+150℃の温度範囲で、静電容量変化率が±15%)
X8L (-55℃~+150℃の温度範囲で、静電容量変化率が+15、-40%)

主な用途

自動車のエンジンルーム内の平滑回路及びデカップリング用
産業機器のスイッチング電源の平滑用及びデカップリング用

主要データ

* X8R特性は樹脂電極品と導電性接着剤用に対応

生産・販売計画

サンプル価格:50円(3225 X8L 16V 22μF)
生産拠点:秋田地区
生産予定:100万個/月(当初)
生産開始:2017年2月

TDK㈱について

TDK㈱(本社:東京)は、各種エレクトロニクス機器において幅広く使われている電子材料の「フェライト」を事業化する目的で1935年に設立されました。
主な製品としては、各種受動部品※(製品ブランドとしてはTDK、EPCOS)をはじめ、電源、HDDヘッドやマグネットなどの磁気応用製品、そしてエナジーデバイスやフラッシュメモリ応用デバイス等があります。アジア、ヨーロッパ、北米、南米に設計、製造、販売のネットワークを有し、現在、情報通信機器、コンシューマー製品、自動車、産業電子機器の分野において、電子部品のリーディングカンパニーを目指しビジネスを展開しています。
2016年3月期の売上は約1兆1500億円で、従業員総数は全世界で約92,000人です。

※ 主な製品は、コンデンサ(積層セラミックコンデンサ、アルミ電解コンデンサ、フィルムコンデンサ)、インダクタ、フェライトコア、高周波部品、センサ、ピエゾおよび保護部品等です。








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