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ZFの新エアバッグ・システムが乗用車の乗員安全基準の向上に貢献【ゼット・エフ・ジャパン】

2016年12月14日


■ 米国国家道路交通安全局(NHTSA)の新規衝突試験に対応
■ 斜行移動台車(OMDB)の厳しい衝突試験においても前席乗員の保護性能を向上
■ 高性能な次世代型国際統一ダミー(THORダミー)による試験が新しいエアバッグ・システムによる安全性能向上を
  実証

衝突時の傷害を軽減するため、ZFはフロント・エアバッグやV字/U字型カーテンエアバッグ・システムなど、革新的なシステムを複数発表します。ZFの最新エアバッグ・システムは、時速90kmでの前方左斜めからの衝突においても、前席乗員を重度の傷害から保護する性能を高めた設計となっています。米国国家道路交通安全局(NHTSA)は、斜行移動台車(OMDB:Oblique Moving Deformable Barrier)試験を2019年中期以降に発売される新車を対象とした北米「新車アセスメントプログラム」(US NCAP)に追加する予定です。この新基準の衝突試験に合格した乗用車にのみ、US NCAPの5つ星評価が与えられます。

NHTSAが実施する衝突試験は、世界で最も厳しい試験の一つです。2019年モデルからOMDB衝突試験の採用により、NHTSAはさらに高い安全基準の適用を計画しています。

ZFのアクティブ&パッシブ・セーフティ事業部でエアバッグおよびガス・ジェネレータの開発をグローバルに統括するダーク・シュルツは、次のように述べています。「フロント/カーテンエアバッグで構成されるZFの新システムは、これらの試験条件における車両の安全性能の向上に貢献します。カーテンエアバッグは、特別設計のV字型もしくはU字型のエアバッグ・チャンバーから構成されており、これまでよりも高い保護性能を実現しています。」

従来型のエアバッグには、OMDB衝突試験における乗員保護性能を向上すべき余地がまだあります。同試験では、停止中の車両に対して重量2.5トンの斜行移動台車を時速90kmで、前方から35%の重なりが生じる斜め15°から衝突させます。このOMDB衝突試験に加え、NHTSAは新型のTHORダミーの使用も予定しています。シュルツはこう付け加えます。「THORダミーは、事故による乗員への影響をこれまでよりも正確に記録できる、極めて精度が高い試験装置です。当社が収集した包括的データは、安全性のさらなる向上のために、どこに焦点を当てるべきかの判断に役立っています。

独自のエアバッグ形状で安全性を強化
OMDB型の衝突では、ZFの新型エアバッグの追加機能によって前席乗員がダッシュボードやAピラーに頭を打ち付ける事故を防ぐことができます。これを実現するため、ZFはルーフライナーに取り付けるカーテンエアバッグを、独自のバッグ形状によって強化しました。エアバッグ作動時には、追加搭載の安全クッションがドライバーの側頭部で開きます。シュルツは次のように述べています。「一連の包括的試験からは、この革新的なエアバッグが乗員安全性の強化に有効であることが実証されました。形状は、車内の設計に応じて尖形V字あるいは丸形U字を用意しています。」

正面や側面衝突の場合、前席乗員の前方または横方向への激しい衝撃をより効果的に吸収できるよう、ZFは「平行セル型フロント・エアバッグ」を開発しました。このエアバッグには、車両の中心に向かって広がる特殊形状を用いた独自のチャンバー設計が施されています。シュルツはこの革新的なシステムについて、次のように述べています。「このシステムは、エアバッグに対して斜めに頭部が当たる際に、頭部に加わる回転力を吸収し、頭部の傷害を軽減する設計となっています。」








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