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北米・アジアでのMRJ機体MROサービスに関しパートナー3社と基本合意【三菱重工業】

2016年7月12日

2016年7月12日 英国ハンプシャー州ファンボロー発 :
三菱航空機は、北米及びアジアにおけるMRJの推奨機体MRO(Maintenance, Repair and Overhaul:整備・修理・分解点検)を担うパートナーとして、HAECO Americas、Pemco World Air Services 及びMRO Japan株式会社の3社を選定し、サービス提供に向け協業していくことで基本合意しました。三菱航空機は、この基本合意をもとに、早期に各社と正式契約を締結する予定です。

航空機の整備において、航空会社は自社整備、あるいは外部専門企業への委託のどちらかを選びます。三菱航空機は、顧客の外部委託環境を整えるため、世界各地に推奨機体MROを複数社選定する方針としており、その一環として、これまでに受注のある北米で2社、アジアで1社のパートナーを選定しました。上記の3社を当社が推奨する機体MROとして航空会社にご提案することにより、高品質なMROサービスを提供するものです。

今回の決定について、三菱航空機カスタマーサポート本部副本部長のPeter Turnerは、以下のようにコメントしています。「今回の推奨機体MRO 3社との基本合意により、弊社の機体MROに関わるカスタマーサポート体制が大幅に強化されます。飛行試験の段階から、3社との協業を深めていくことで、MRJの商業運航時にはお客様のご期待に十分に応えられるよう、カスタマーサポート体制の強化と拡充に努めてまいります。さらには、各地域の特性を踏まえて推奨機体MROパートナーネットワークを拡大し、世界中でMRJの拡販に注力してまいります。」

三菱航空機は、顧客がMRJを安全・安心かつ効率よく運航するための高品質なカスタマーサポートを提供していくことを目指しており、今回の推奨機体MROの選定を契機として、その戦略を一層推し進めてまいります。


MRJ について
三菱リージョナルジェット(MRJ)は、三菱航空機が開発する70~90席クラスの次世代民間旅客機です。世界最先端の空力設計技術、騒音解析技術などの適用と、最新鋭エンジンの採用により、大幅な燃費低減と騒音・排ガスの削減を実現します。圧倒的な運航経済性と環境適合性により、エアラインの競争力と収益力の向上に大きく貢献します。また、1列4席の配置、大型オーバーヘッド・ビンの装備などの採用により、これまでのリージョナルジェット機にはない快適な客室空間を提供します。2015年11月11日に飛行試験機初号機の初飛行を行いました。


HAECO Americasについて
HAECO Americas社は、業界のリーディングカンパニーであるHAECOグループの一員で、ノースカロライナ州グリーンズボロと、フロリダ州レイクシティ、ジョージア州メイコンに拠点を構え、1000人を超す技術者を擁します。同社はアメリカ連邦航空局(FAA)の連邦航空規則Part 145の認証に加え、追加型式設計承認 (Supplemental Type Certificates: STC)、部品製造認証(Parts Manufacturing Approval: PMA)を有し、FAAから航空機や部品の認証について委任を受けたDER(Designated Engineering Representative)が在籍しています。A,B,C整備、重整備、ライン整備、内装品・各種電子機器の改造、貨物機改修や客室改修などを主な事業とし、機体MROにおける包括的なサービスを提供しています。


Pemco World Air Services (“PEMCO”)について
PEMCO社は航空機整備、貨物機改修の総合エンジニアリング企業で、60年以上にわたり、世界の航空会社や航空機オーナーにサービスを提供してきました。本社をフロリダ州タンパにおき、中国、コスタリカ、カナダに戦略的協業先を有しています。定時整備や重整備、改造、ライン整備、運航不可時のサポートを、エアバス・ボーイング・ボンバルディア・エンブラエル・マクドネルダグラス製の航空機に提供してきました。また、B737型機をはじめとする細胴機の貨物機改修事業においては350機以上の実績を有するグローバルリーダーです。


MRO Japanについて
MRO Japan㈱は、数十年に渡るANAグループの重整備部門の実績と技術力を活かし、2015年6月にANAホールディングス株式会社が100%出資し設立した会社です。現在は、沖縄県那覇市に本店を置き、伊丹空港にて全日本空輸㈱をはじめ、日本国内の航空会社を顧客とし、航空機の整備・改造、および塗装(特別塗装を含む)を主な事業としています。2017年度下期に那覇空港への移転を予定しており、その際に三菱重工業株式会社が20%の出資を行うことに関して基本合意しています。那覇空港移転後は、日本のMROならではの高い品質と技術力(JAPAN Quality)を元にアジア地域の航空会社にも受注範囲を広げる予定です。








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