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全ADASノードで自社半導体製品を使用する包括的な自動運転車プラットフォームを発表【NXPセミコンダクターズN.V.】
2016年5月19日
新たなBlueBoxソリューションにより、世界の主要自動車メーカーは
2020年までに*レベル4の自動運転車の設計、製造、販売が可能に
自動運転車時代の到来が急速に近づきつつある中で、NXPセミコンダクターズN.V.はNXPの新しいBlueBoxエンジンを活用し、全ADASノードでNXPの半導体とソフトウェア・ソリューションを使用する包括的で製造性の高い自動運転車プラットフォームのデモを発表しました。今回発表したシステムは、レーダー、ライダー(LiDAR)、視覚センサのほか、セキュアな車載V2Xシステムとともに、BlueBoxセントラル・コンピューティング・エンジンを採用しています。これらすべてのデバイスではすでに量産中、あるいはお客様へサンプル出荷中のNXPの半導体を使用しています。
BlueBoxエンジンはすでに世界の5大自動車メーカーのうち4社に提供されており、NXPの包括的な自動運転車プラットフォーム中で、すぐに提供可能なNXPの技術を利用することにより、OEM企業やそのサプライヤに対して、世界の自動車業界の厳しい安全、消費電力、処理性能要件を満たすことのできる技術を提供します。プログラミングの高い自由度、優れたパワー対性能比、およびシステムに関する深い見識を反映したNXPの自動運転車プラットフォームを使用することで、極めて革新的な自動運転車を近い将来に実用化するために貴重なリソースを提供します。
NXPは世界の車載半導体市場でNo.1プロバイダになってわずか数カ月後に、この新しい自動運転車プラットフォームを発表しました。NXPはADASプロセッサの世界的なリーダーでもあり、ADASプロセッサの世界での累計出荷数は3,000万を超えています。世界の10大自動車メーカーのうち8社がNXPのADASプロセッサを使用しています。
NXPセミコンダクターズN.V.のKurt Sievers上級副社長兼オートモーティブ部門最高責任者は「業界初のこのプラットフォームにより、NXPは車載用半導体製品での世界的なリーダーとしての地位を活用し、自動運転車の実現に大きな進展をもたらすことになります」と述べ、さらに「私たちのシステムレベルの専門性、ADASのエンジニアリング上の複雑な課題に関する深い理解、車載グレード(ISO 26262レベル)の機能安全要件に対応したNXPの広範な製品ラインナップは、明日の自動運転車の開発と普及を単独で加速できる半導体プロバイダとしてのNXPの地位の確立を可能にしています」と語りました。
自動運転車システムでは、複数の系統のセンサ・データはBlueBoxエンジンに送られた後、車両の周囲360度を完全にカバーするモデル構築のために統合処理されます。この機能により、緊急事態の管理と防止による車両の大幅な安全性向上を実現します。BlueBoxとそのセキュアでスマートなコネクテッド・ソリューションは、包括的な車両状況の把握に必要な組み込みインテリジェンスとマシン・ラーニング機能を搭載しており、先進的な物体識別、物体検出、ローカライゼーション、マッピング、車両運転方向の決定をサポートします。
視覚またはその他の単一センサ・データ入力だけに依存するクローズド・システムとは異なり、NXPの自動運転車用BlueBoxエンジンはC言語でプログラム可能なオープン・プラットフォームのLinuxベース・ソリューションで、自動車メーカーは最適に製品を差別化するために、要求事項に応じたカスタマイズを容易に出来ます。
NXPの新しいBlueBoxエンジン
BlueBoxエンジンはNXPのS32V車載ビジョン・プロセッサのほか、非常に高い性能が要求されるネットワーキング市場向けに開発された組み込み製品としては最高の性能を備えるLS2088A組み込みコンピューティング・プロセッサを統合しています。LS2088Aプロセッサは2GHzで動作する8個の64ビットARM Cortex-A72コアのほか、極めて低いレイテンシを実現する専用アクセラレータ、高性能通信インターフェース、DDR4メモリ・コントローラなどを統合しています。これにより、40W未満の電力で90,000 DMIPS(MIPS=1秒あたり100万の命令を実行)というBlueBoxソリューションの比類のない高い性能を実現でき、空冷ファン、液体冷却、その他の外付け温度冷却部品が不要になります。S32Vプロセッサは最新のセンサ・フュージョン機能、高性能ARMコア、先進的なAPEX画像処理機能に加え、グラフィック・エンジン、高性能画像処理の専用アクセラレータを統合しています。これらのNXPプロセッサは明日の自動運転車を実現します。
NXP、BlueBoxをNXP FTF2016で発表
NXPのBlueBoxエンジンと自動運転車プラットフォーム・システムのデモは、米国テキサス州オースティンで今週開催されているNXP FTF Technology ForumのNXP FTF Tech Lab Smart Transportセクションで公開されました。
供給
NXPのBlueBoxソリューションは2015年9月から特定のお客様に向けた出荷が行われており、現在では広い範囲で入手可能です。詳細はこちらをご覧ください。
*注 : SAE International Standard J3016に基づくレベル4の自動運転車
NXPセミコンダクターズについて
NXPセミコンダクターズは、よりスマートな世界を実現するセキュア・コネクションとセキュア・インフラを可能にし、人々の生活をより便利に、より良く、より安全にするソリューションを推進しています。組み込みアプリケーション向けのセキュアなコネクティビティ・ソリューションで世界をリードするNXPは、セキュアなコネクテッド・ビークル、エンド・ツー・エンドのセキュリティ/プライバシー、スマートなコネクテッド・ソリューションの市場における技術革新をけん引しています。60年以上にわたって蓄積した経験と技術を活かし、NXPでは世界35か国強で4万5,000名の従業員が活動しています。2015年の売上高は61億米ドルでした。詳細はWebサイトhttp://www.nxp.com/ja/(日本語)をご覧ください。
NXPセミコンダクターズジャパンはNXPセミコンダクターズが開発および製造する車載、認証、インフラ/産業機器、コンシューマ向けのハイパフォーマンス・ミックスドシグナル製品やプロセッシング・ソリューション、高出力RFおよびスタンダード製品などを日本市場に提供しています。本社は東京都渋谷区で、大阪および名古屋に営業所があります。
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