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四国旅客鉄道株式会社向けCFRP台車「efWING®」を納入【川崎重工業】
2016年5月19日
川崎重工は四国旅客鉄道㈱(以下、JR四国)向けに、CFRP※1バネ採用の鉄道車両用台車「efWING」※2 4台を納入しました。
今回納入した「efWING」は、JR四国が保有する121系近郊形直流電車2両に装備(1両あたり2台)され、板バネおよび車輪部分に当社モーターサイクル製品のイメージカラーであるライムグリーンの彩色を施しています。同車両は、7200系近郊形直流電車として、2016年6月より予讃線(高松~伊予西条間)ならびに土讃線(多度津~琴平間)において営業運転する予定です。
当社が開発した新世代台車「efWING」は、従来の台車では鋼製であった台車フレームの一部に、高い強度と軽さを併せ持つCFRPを採用するとともに、サスペンションの役割を通常のコイルバネではなく、弓型のCFRPバネに持たせることで、2つの機能を1つに集約しています。これにより、台車の大幅な軽量化が図られ、エネルギーコストの削減を可能とし、環境保全に寄与します。また、CFRPバネにより台車全体がたわむことにより、各車輪がレールに与える力が安定し、乗り心地を向上させるとともに、輪重抜け※3を半減させ、脱線に対する安全性能を向上させています。さらに「efWING」は、感性工学に基づきトータルコーディネイトしたデザインを採用し、人々に「見る楽しみ」「乗る楽しみ」を与えます。当社はこれらの特長を有する「efWING」を通じ、お客様に新たな価値を提供していきます。
当社は、今回の納入を機に、「efWING」の一層の拡販を目指すとともに、地球環境に配慮したものづくりを追い求めます。
※1 CFRP : 炭素繊維強化プラスチック
※2 「efWING」 : 川崎重工の登録商標
※3 輪重抜け : 曲線や線路不正を走行する際、車輪からレールに伝わる上下荷重が減少することであり、脱線原因の
1つ
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