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EV・HEV用インバーターの小型化に貢献する直接水冷型両面冷却技術を適用したパワーモジュールを試作【日立製作所/日立オートモティブシステムズ】
2011年11月21日
放熱性能の35%向上と、パワーモジュール床面積の50%削減に寄与
㈱日立製作所(執行役社長:中西 宏明/以下、日立)と日立オートモティブシステムズ㈱(取締役社長:大沼 邦彦/以下、日立オートモティブシステムズ)は、このたび、電気自動車、ハイブリッド自動車用インバーターの心臓部であるパワーモジュールの小型化に寄与する、直接水冷型両面冷却技術を開発しました。日立が本技術を適用して試作したパワーモジュールは、日立の従来パワーモジュールと比べ放熱特性は35%向上しており、床面積は50%に低減できることを確認しています。
近年、環境への配慮やエネルギー問題を背景に電気自動車やハイブリッド自動車などが普及している中で、より広い車内居住空間やさらなる燃費の改善を求める自動車ユーザーのニーズが高まっています。そのため、電気自動車やハイブリッド自動車などのキーコンポーネントの一つである車載用インバーターの小型化への要請も強まっています。車載用インバーターを小型化するには、多くのパワー半導体が集積されているパワーモジュールの放熱技術を開発し、冷却性能を高めることが必要です。そこで、これまで日立と日立オートモティブシステムズは、水冷方式を用い、パワーモジュールの発熱を直接冷却水へ放熱させる日立独自の直接水冷型パワーモジュールを開発し、冷却性能を高めたパワーモジュールを実用化してきました。
今回試作したパワーモジュールは、従来のパワー半導体を片面放熱から両面放熱構造とすることで放熱経路を拡充し、さらに冷却性能を高めています。具体的には、パワー半導体の両側に放熱経路を形成するためのグリースを用いず、絶縁層を介して放熱経路を形成することで冷却性能を向上するとともに、熱流体、電気発熱、応力などの解析技術を駆使した最適な放熱構造などの設計技術により小型化を実現しました。
今後も、日立と日立オートモティブシステムズは、電気自動車やハイブリッド自動車のキーテクノロジーとして、インバーターのみならずモーターやバッテリなど、今後の自動車の中核となるコンポーネントのさらなる性能向上に寄与するべく革新的な技術を開発し、電気自動車やハイブリッド自動車などの性能向上に貢献していきます。
なお、今回試作した直接水冷型両面冷却パワーモジュールを、12月3日(一般公開日)から東京ビッグサイトで開催される「第42回東京モーターショー2011」に出展する予定です。
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