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照明設計解析ソフトウェア「LightTools」最新バージョン8.4リリースのお知らせ【サイバネットシステム】
2016年4月19日
新たなモデル管理機能や光線追跡機能の追加で医療用光学機器や自動車用光導波路等の設計がより高速に
サイバネットシステム㈱(本社:東京都、代表取締役:田中 邦明、以下「サイバネット」)は、Synopsys,Inc.(本社:米国 カリフォルニア州、以下「Synopsys 社」)が開発し、サイバネットシステムが販売・サポートする照明設計解析ソフトウェア「LightTools(ライトツールズ)」の最新バージョン「LightTools8.4」の販売を開始したことをお知らせします。
LightTools は、LED 照明や液晶ディスプレイ用バックライト、プロジェクター、自動車のヘッドランプや車内灯照明などいわゆる照明光学系の設計・解析を行うソフトウェアです。試作前の設計支援、試作後の詳細解析、実機との比較検証など、幅広い用途で利用されています。LightTools には照明解析機能だけでなく、得られた結果を分析する機能や、照明光学系(※)をより高性能にするための最適化機能が搭載されています。そのため、LightToolsは単なる評価ソフトウェアを超えた設計ツールとして利用されています。
※ 照明光学系: 反射や屈折といった光線の性質を利用して、対象物を照らす器具や装置の総称
LightTools8.4 では、照明光学系の様々な設計条件を同一ファイル内でバーチャルに切り替え、設計の比較検討をより容易に行えるコンフィギュレーションマネージャー機能や、照明解析シミュレーションをより速くするハイブリッド光線追跡機能、光導波路の設計を自動化する機能などが新しく追加されました。さらに道路照明器具ユーティリティーに関する機能も強化されています。
LightTools 8.4 で追加された新機能
光源や形状など異なる条件を簡単に比較 : コンフィギュレーションマネージャー
コンフィギュレーションマネージャー機能はある照明光学系を開発中、異なる光源、形状、材料および光学特性をもつ複数の設計パターンを、1つのLightTools モデル内に作ることができる機能です。異なる設計パターンを比較検討する際、これまでのバージョンでは比較したいパターンのモデルファイルを個々に用意し、それぞれのファイルで結果を比較検討する必要がありました。本コンフィギュレーションマネージャー機能により、ユーザーはひとつのファイル内で簡単に複数の設計パターンを比較することが可能となり、素早く簡単に解析や比較を行うことができます。
また、異なるバージョンを持つ製品群を1 つのモデルで管理することができるため、モデルの管理も容易になります。
これらのメリットにより、ユーザーはベストな設計の製品を今まで以上に早期にマーケットに投入することが可能になります。
コンフィギュレーションマネージャーによる設計パターンの比較検討
医療用光学機器等、解析時間が100 分の1 になるモデルも : ハイブリッド光線追跡
ハイブリッド光線追跡機能を使用すると、モデルによってはシミュレーション時間を100 分の1 に短縮できます。
今までと同じ照明評価結果(照度、配光分布、輝度、色分析)をより短時間で計算でき、設計における試行錯誤にかかる時間を減らし、設計の高速化をもたらします。この機能はデジタルプロジェクター、医療用光学機器やLEDを用いたインドア・アウトドア照明システムのような、多重散乱と小さな光源を持つ照明器具の設計に有効です。
自動車、医療機器、建築用照明などの光導波路設計に : ライトガイドデザイナー
ライトガイドデザイナーは、光の出力を最大化し照射方向をそろえる光導波路の構築、解析および最適化を自動化するツールです。以下の機能により、誰でも簡単に複雑で高度な光導波路の設計を行うことができます。
● 光導波路の長さ方向に沿って、光の均一性を素早く最適化するSynopsys社独自のアルゴリズム
● 光の照射方向を最適化するための抽出器の形状と位置の最適化
● 光の出力と照射角度分布の両方を評価し、視覚化するための3次元解析ツール
ライトガイドデザイナーは自動車、医療機器、建築用照明で使われる光導波路の設計に特に役立ちます。
街路照明用の自由曲面レンズやミラーの開発に : 街路照明ユーティリティー
街路照明ユーティリティーは街路照明用の器具一式を、分析、設計、最適化するための機能です。LightTools 8.4では街路照明ユーティリティーに、輝度が均一で左右対称な配光分布の照明器具を設計する機能が追加されました。
本ユーティリティーは自由曲面設計機能と連動するため、配光分布やエネルギー効率などの要求仕様を満たす街路照明用の自由曲面レンズやミラーの開発を容易に行うことができます。
LightTools 8.4 の詳細については、下記Webサイトをご覧ください。
http://www.cybernet.co.jp/lighttools/product/release/v84.html
シノプシス社について
Synopsys, Inc.(Nasdaq 上場コード:SNPS)は、我々が日々使用しているエレクトロニクス機器やソフトウェア製品を開発する先進企業のパートナーとして、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域(Silicon to Software)をカバーするソリューションを提供している。電子設計自動化(EDA)ソリューションならびに半導体設計資産(IP)のグローバル・リーディング・カンパニーとして長年にわたる実績を持ち、ソフトウェア品質/セキュリティ・ソリューションの分野でも業界をリードしており、世界第16位のソフトウェア・カンパニーとなっている。シノプシスは、最先端の半導体を開発しているSoC(system-on-chip)設計者、最高レベルの品質とセキュリティが要求されるアプリケーション・ソフトウェアの開発者に、高品質で信頼性の高い革新的製品の開発に欠かせないソリューションを提供している。
詳細な情報は、http://www.synopsys.com/japanより入手可能。
サイバネットについて
サイバネットシステム㈱は、科学技術計算分野、特にCAE(※)関連の多岐にわたる先端的なソフトウェアソリューションサービスの提供を行っております。
電気機器、輸送用機器、機械、精密機器、医療、教育・研究機関など様々な業種及び適用分野におけるソフトウェア、教育サービス、技術サポート、コンサルティング等を提供しております。構造解析、音響解析、機構解析、制御系解析、通信システム解析、信号処理、光学設計、照明解析、電子回路設計、汎用可視化処理、医用画像処理など多様かつ世界的レベルのCAEソフトウェアを取扱い、様々な顧客ニーズに対応しております。
また、企業が所有するPC/スマートデバイス管理の効率化を実現するIT資産管理ツールをはじめ、個人情報や機密情報などの漏洩・不正アクセスを防止し、企業のセキュリティレベルを向上させるITソリューションをパッケージやサイバネットクラウドで提供しております。
サイバネットシステム㈱に関する詳しい情報については、下記Webサイトをご覧ください。
http://www.cybernet.co.jp/
※CAE(Computer Aided Engineering)とは、「ものづくり」における研究・開発時に、従来行われていた試作品によるテストや実験をコンピュータ上の試作品でシミュレーションし分析する技術です。試作や実験の回数を劇的に減らすと共に、様々な問題をもれなく多方面に亘って予想・解決し、試作実験による廃材を激減させる環境に配慮した「ものづくり」の実現に貢献しております。
本件に関するお問い合わせ:サイバネットシステム㈱
内容について
CAE第1事業本部 オプティカル事業部 営業推進グループ
TEL : 03-5297-3703 E-MAIL : optsales@cybernet.co.jp
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