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車載・産業機器の耐久性、安定性、効率を向上させる新しい36V耐圧オペアンプを発表【STマイクロエレクトロニクス】
2016年4月7日
STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、車載機器および産業機器において、高い性能と耐久性を実現する2種類の36V耐圧オペアンプを発表しました。これらのオペアンプは、広範な動作電圧、厳しい操作条件下での安定性、最大4kV(HBM(1))の静電気放電(ESD)耐性を特徴としています。
単一オペアンプであるTSB572およびTSB611は、STの新しい40V耐圧BiCMOS(2)プロセス技術を採用した最初の製品です。このプロセス技術は、より優れたGBW/Icc(3)効率を可能にするため、性能に関する供給電流は、標準オペアンプの約5分の1です。さらに、低入力オフセット電圧と低温度ドリフト(6μV/℃未満)により、システム設計が簡略化され、トリミングと較正が不要になり、広範な動作温度範囲(-40℃~125℃)において一貫したパフォーマンスを実現できます。
TSB572は、レール・ツー・レールの入出力を備え、利得帯域幅積(GBW)は2.5MHz、入力オフセット電圧は最大1.5mVです。容量性負荷に対しての安定性と位相反転に対する高い耐性を有します。また、広範な動作電圧範囲(4.0V~36V)により、様々な電源に対応することが可能です。
TSB611は、GBWが560kHzで、最低2.7Vの電源電圧から動作可能です。ユニティ・ゲインによる動作が可能なオペアンプで、超低入力オフセット電圧(1mV)と低動作電流(最大125μA : 36V時)を特徴としています。
新しいこれらのオペアンプは、車載対応の小型パッケージでも提供可能で、車載オーディオ・システムや電子制御ユニット(ECU)など、スペースに制限のあるアプリケーションに理想的です。
現在、両製品とも量産中です。TSB572はDFNパッケージ(3 x 3mm)またはMINI SO8パッケージで提供され、単価は約0.80ドルです。TSB611はSOT23-5パッケージで提供され、単価は1000個購入時に約0.55ドルです。
(1)HBM(Human Body Model) : 人体がデバイスに触れた際のESDに対する反応をテストする標準的なシミュレーション
(2)BiCMOSは、バイポーラ接合トランジスタとCMOSトランジスタを組み合わせて単一回路を形成するプロセス技術です。
(3)GBW/Icc : 入力電流あたりの利得帯域幅積(Gain-bandwidth/Input current) : 利得に関して電力消費に対するオペアンプ性能を表わす指標。
STマイクロエレクトロニクスについて
STは、私たちの暮らしに欠かすことのできないエレクトロニクス機器に、優れた性能と高い電力効率を特徴とした半導体を提供する世界的な総合半導体メーカーです。あらゆるシーンで活躍するSTの製品は、お客様が開発する次世代モバイルやIoT機器の他、よりスマートな自動車、工場、都市および住宅を可能にします。STは、生活をより豊かにする技術革新を通じ、「life.augmented」の実現に取り組んでいます。STは、10万社を超えるお客様に半導体を提供しており、2015年の売上は69.0億ドルでした。さらに詳しい情報はSTのウェブサイト( http://www.st-japan.co.jp )をご覧ください。
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