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ファンクラッチ用「高密封シール付き玉軸受」を開発【日本精工】

2015年11月24日

ファンクラッチ用「高密封シール付き玉軸受」を開発
~高密封性の確立により、信頼性を向上~



日本精工㈱(本社:東京都品川区、代表者:取締役 代表執行役社長 内山 俊弘、以下NSK)は、自動車エンジン用ファンクラッチ*1に使用される、「高密封シール付き玉軸受」を開発しました。

本製品は、従来のシールを改良することで高密封性を実現し、使用環境の厳しい市場におけるファンクラッチの信頼性向上に貢献します。

NSKは、本製品の売上として、2020年に5億円を目指します。

*1 : ファンクラッチ : エンジン冷却ファンに組込まれて使用される部品。エンジンからの駆動力を一時的に断つ機能を持ち、自動車のエンジンを最適温度に維持しエンジン効率を向上させる。

開発の背景

ファンクラッチ用軸受には、片側はファンクラッチオイルを密封し、もう一方は大気にさらされダストや泥水の浸入を防止する機能が求められます。

従来のファンクラッチ用軸受には、組込み性を優先して両側にオイルを密封するためのシールが装着されています。

近年、自動車の使用環境が苛酷になるにつれ、大気側シール周辺に大量のダストが付着するようになり、シールの磨耗量が増大。磨耗の進んだ部位から軸受内部にダストや泥水が浸入し、異音の発生する事象がみられるようになりました。

このような状況から大気側には耐ダスト性・耐泥水性に優れたシールが求められるようになりました。NSKはスリンガー*2を内輪に配置し、シールリップを3重にすることで、高い密封性を持ったファンクラッチ用軸受を開発しました。

*2 : スリンガー : 軸受内輪に圧入装着される円環金属部品。

製品の特長

高密封性の実現 : 従来比30倍以上の耐ダスト性、8倍以上の耐泥水性を達成
従来シールには無いスリンガーを設置しシールリップの数を増やす事により、ダスト及び泥水をガードする“関所”を増加させ、高い密封性を実現しました。


製品の効果

使用環境の厳しい市場におけるファンクラッチ用軸受の信頼性、ひいては自動車の信頼性向上に貢献します。



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