ニュース

革新的な二輪車用排ガス浄化触媒の共同開発を評価され、「トーマス・アルバ・エジソン特許賞」を受賞【BASFジャパン】

2015年11月16日

本資料は 2015年11月13日にBASFコーポレーション(米国)が発表したプレスリリースの和訳 です。


BASFと本田技術研究所、革新的な二輪車用排ガス浄化触媒の共同開発を評価され、
「トーマス・アルバ・エジソン特許賞」を受賞


■ アジア新興国の二輪車排ガス規制に適合する、世界初のベースメタル触媒に高い評価
■ アジア新興市場の規制環境にコスト効率よく対応する、きめ細やかなソリューション
■ BASFと本田技術研究所、今後も排ガス浄化触媒の共同研究で連携

BASF(本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)と本田技術研究所の共同研究チームはこの度、環境対策への貢献が認められ、ニュージャージー研究開発評議会(Research and Development Council of New Jersey)から名誉ある賞を受賞しました。二輪車排ガス規制に適合する世界初のベースメタル触媒の開発が高く評価され、11月12日にニュージャージー州ジャージーシティのリバティサイエンスセンターで開催された授賞式にて、「2015年トーマス・アルバ・エジソン特許賞(Thomas Alva Edison Patent Award)」を受賞しました。

今回受賞した共同研究チームのメンバーは、BASFのPascaline Tran、 Xinsheng Liu、Ye Liu、Mike P. Galligan、Qinglin Zhang、そして本田技術研究所の堀村弘幸氏と岩佐晃子氏です。

現在二輪車メーカーは、新規の排ガス規制や新興国向けの排ガス規制に対応するために、二輪用排ガス浄化触媒の有効成分として貴金属であるプラチナやパラジウムなどの白金族金属(プラチナグループメタル、PGM)を使用しています。触媒の原料にベースメタルが利用できるようになると、供給の安定性と価格面での優位性が実現し、二輪車メーカーに大きな恩恵をもたらすことになります。

今回「トーマス・アルバ・エジソン特許賞」を獲得したベースメタル触媒はこの課題に取り組んだもので、世界最大の二輪車市場であるインドの二輪車排ガス規制に適合する世界初のベースメタル触媒として注目を集めています。

BASFの研究者であるパスカリン・トランは次のように述べています。「ベースメタルを利用した排ガス浄化触媒『EMPRO™ MCY.ZP』の開発が評価されたことを誇りに思います。この触媒により、BASFのお客様である本田技研工業のニーズに対応したテーラーメイドのソリューションを提供することができます。本田技術研究所との密接な連携から生まれたこの技術にはBASFのベースメタルへの深い知識が活かされており、環境に優しい二輪車の実現に向けた実用的なソリューションを提供します。」

本田技術研究所二輪R&Dセンター第2開発室 室長 若林慎也氏は次のように述べています。「今回、安価なベースメタルを用いて高い浄化性能を持つ二輪車用排出ガス浄化触媒を得たことは、大きなマーケットである新興諸国における環境性能の高い二輪車の普及と大気環境改善に大きく寄与することになると共に、世界的な課題となっている希少金属の資源問題にも貢献することになるでしょう。」

排ガス規制に対応する触媒としては、引き続き貴金属を用いた触媒が幅広く利用される見込みですが、今後はベースメタルを利用した排ガス浄化触媒を、ソリューション全体における有効なツールとして活用することができます。BASFと本田技術研究所は、厳格化が進む二輪車の排ガス規制に対応する研究プロジェクトに今後も連携して取り組み、2016年にはベースメタルを利用した触媒技術のメリットに関する研究論文を共同発表する予定です。


ベースメタル触媒は、2輪車の排気ガス制御のために金属製担体上にコーティングされ、
有害な汚染物質を除去するためエンジン排気系に配置されます。


■ 本田技研工業について
本田技研工業㈱(以下Honda)は「自由な移動の喜び」と「豊かで持続可能な社会」を目指して広く一般社会に存在を期待される企業となるべく、二輪、四輪、汎用を初めとする幅広い分野で高品質で環境性能の高い商品をお客様に提供する企業です。二輪分野では世界シェアの約1/3を占める世界最大のメーカーであり、年間の生産台数は1700万台に及びます。Hondaは交通社会に大きな影響力を持つメーカーの責任として早い時期より電子制御燃料噴射システムや三元触媒の搭載等、二輪車の環境性能の向上に取り組んできました。その中でも新興国市場は巨大な市場であり二輪車が環境に及ぼす影響も大きい市場です。このため高性能な環境対応システムをより多くのお客様に使用していたくことができるよう小型二輪車に適した排出ガス浄化システムの開発に力を注いでおり、その普及拡大の努力を続けています。

■ BASFの触媒事業本部について
BASFの触媒事業本部は、環境触媒とプロセス触媒の世界的なリーディング・サプライヤーです。同事業本部は、私たちが呼吸する大気の保護、生活を支える燃料の製造、先進のバッテリー材料などを含む多岐にわたる化学品やプラスチックの効率的な生産を支える技術開発で卓越した専門知識を提供します。BASFの業界をリードする研究開発プラットフォーム、技術開発への情熱、貴金属とベースメタルへの深い知識を活用することで、触媒事業本部は、独自のソリューションを開発し、顧客の成功をサポートしています。BASFの触媒事業本部についての詳細は、インターネットホームページ(www.catalysts.basf.com)をご覧ください。

■ BASFについて
BASF(ビーエーエスエフ)は2015年、創立150周年を迎え、これまで以上に化学でいい関係をつくっていきます。製品ラインは、化学品、プラスチック、高性能製品、農業関連製品、石油・ガスと多岐にわたっています。BASFは、世界をリードする化学会社として、経済的な成功、社会的責任、そして環境保護を同時に実現しています。また、BASFは科学とイノベーションを通して現代社会や将来のニーズを提示しながら、ほぼすべての産業のお客様を支援しています。BASFの製品とソリューションは、資源の確保に貢献し、栄養価の高い食品を提供するとともに、生活の質の向上に寄与しています。BASFは「私たちは持続可能な将来のために、化学でいい関係をつくります」を企業目標に掲げ、これらの活動を実施しています。2014年の売上は約740億ユーロで、従業員数は約11 万3000人です。BASFの詳しい情報は、www.basf.com(英語)、newsroom.basf.com(英語)、www.japan.basf.com(日本語)をご覧ください。








BASFジャパン株式会社ホームページはこちら

キーワードをクリックして関連ニュースを検索

#BASFジャパン
#排ガス
#触媒
#表彰/受賞
#2015年11月16日