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ADAS向け製品ポートフォリオを拡張する 最新のTDAプロセッサ製品ファミリを発表【日本テキサス・インスツルメンツ】
2015年10月28日
新しい『TDA2Eco』プロセッサ製品が、各種の3Dサラウンド・ビューのアプリケーションを、エントリレベルからミッドレベルの自動車まで拡張
日本テキサス・インスツルメンツは、ADAS(先進運転支援システム)向け製品ポートフォリオ を拡張し、車載メーカー各社において、エントリレベルからミッドレベルの自動車向けの、より進歩したサラウンド・ビュー・システムを開発可能にする、新しいTDAプロセッサ製品ファミリを発表しました。TIの車載向けSoC(システム・オン・チップ)の最新製品である『TDA2Eco』プロセッサは、他のTDAプロセッサ製品と同一のスケーラブルなヘテロジニアス・アーキテクチャで開発された製品であり、車載メーカー各社に性能、低消費電力やADASビジョン・アナリティクスを最適な比率で提供します。
サラウンド・ビューに対して最適化されたソリューション
3D サラウンド・ビュー アプリケーションに対して最適化して開発された『TDA2Eco』プロセッサ製品は、エントリレベルからミッドレベルまでの自動車のサラウンド・ビュー・ソリューションに使用されている『TDA2』プロセッサをそのまま置き換え、消費電力の削減、最適な性能やBOM(原材料コスト)の削減を提供します。また、CAN、Gigabit Ethernet AVBや複数のディスプレイ・モジュールへのインターフェイスをはじめとした豊富なペリフェラル群も統合しています。『TDA2Eco』 SoC製品 は、TIのFPD-Link IIIシリアライザ製品との間に互換性を提供するパラレル、シリアルやCSI-2インターフェイスで最大8台のカメラをサポート可能で、サラウンド・ビュー・システム向けの包括的なソリューションを提供します。『TDA2Eco』 SoC製品には、各種の安全規格に適合するとともに、量産に対応したソフトウェアをサードパーティ・プロバイダ各社が供給します。TIから供給される最適化済みのBOMには、TPS65917-Q1 電源管理ユニットおよび『LM53603-Q1』 DC/DCコンバータなどの電源ICをはじめとした比較表も含まれています。
TDA製品ファミリが車載製品への投資効果をさらに拡大
新製品の『TDA2Eco』SoC製品は、TIの『TMS320C66x』固定小数点/浮動小数点DSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)世代のコア、ARM® Cortex®-A15 MPCore™ やCortex-M4クアッド・プロセッサをはじめとした、スケーラブルなヘテロジニアス・アーキテクチャを内蔵し、より広い範囲の自動車向けの、より低価格のサラウンド・ビュー・アプリケーションの開発を可能にします。Ethernet AVBネットワークで複数のビデオ・ストリームをデコードするためのビデオ・アクセラレータと、Car Black Box (CarBB) のサポート、さらにバーチャルビューのレンダリング用の複数のグラフィクス・アクセラレータを統合し、優れた3Dサラウンド・ビュー体験を可能にします。
Green Hills Software社のビジネス・デベロップメント担当バイス・プレジデントのダン・メンダー氏(Dan Mender)は次のように述べています。「当社は、サラウンド・ビューやパーキング・アシスト機能などの幅広いADAS要件に対応し、共通のソフトウェアとハードウェア・プラットフォームの使用が可能な、TIの最新の車載SoC製品をサポートします。『TDA2Eco』プロセッサ製品と、各種の安全規格やセキュリティ規格の認証を取得済の当社のINTEGRITY® RTOSの組み合わせや、顧客各社において最高水準の安全システムやセキュリティ・システムの構築を10年以上にわたって可能にしてきた当社のサポートは、車載OEM各社およびTier-1各社において、エントリレベルからミッドレベルの自動車向けの、最も進歩した3Dサラウンドビュー・ソリューションの開発を可能にします」
QNX Software Systems社(BlackBerry子会社)のビジネス・デベロップメント担当グローバル・ディレクターであるアンドリュー・ポリエーク氏(Andrew Poliak)は次のように述べています。「当社とTIは、10年以上にわたり、ドライビング・エクスペリエンスを拡張する画期的な車載ソリューションの開発に取り組んできました。検証済みの信頼性とISO 26262安全標準規格への準拠を提供するQNX® OS for Safety(セーフティ向けQNX® OS)と、TIの『TDA2Eco』の最先端のグラフィクス機能の組み合わせは、当社とTIの共通のお客様が、エントリレベルからミッドレベルの自動車向けの3Dサラウンド・ビューやパーキング・アシスト機能などのシステムにおける厳しい要件に対応するために役立ちます。」
TIのTDAサラウンド・ビュー製品ポートフォリオ
TDA SoC 製品ファミリは、TIの ADASプロセッサ製品ポートフォリオの中で、あらゆる範囲のサラウンド・ビュー・システムの要件に適合するプロセッサ製品を提供します。
・『TDA2x』 SoC: アナリティクスやCarBB機能、3-D、2.5Dや 2-Dの高性能サラウンド・ビュー・アプリケーションを提供
・『TDA3x』プロセッサ: アナリティクス機能を提供、エントリレベルからミッドレベルまでの2.5Dおよび2-Dサラウンド・ビューをサポート
・『TDA2Eco』: CarBB機能を提供、エントリレベルからミッドレベルまでの3-Dサラウンド・ビューをサポート
TIの第三のADASプロセッサ製品が、各種の車載アプリケーションを素早く構築
『TDA2Eco』は、急速に変化する車載メーカー各社やコンシューマの両方のニーズに対応するために、ここ2年間にTIが車載コミュニティ向けに供給した第三のADASプロセッサ製品です。TIは2006年から、パーキング・アシストやサラウンド・ビューなどのアプリケーションを開発するためのテクノロジを供給しており、現在では、全世界の各地域で自動車に搭載可能なサラウンド・ビュー・システムを供給しています。
『TDAxx』 SoC は最先端のADASアプリケーションの要件に適合するよう設計された、スケーラブルで高度に最適化された製品ファミリであり、TIの高統合の車載プロセッサ製品ファミリを拡張します。『TDAxx』製品ファミリは、より自律的で、衝突の心配のないドライブ体験の支援を目的として、性能、低消費電力やADASに特化したビジョン・アナリティクス処理を最適な比率で提供することで、現行の自動車に搭載される広範囲のADASアプリケーションの実現に役立ちます。
価格と供給
TIの 『TDA2Eco』プロセッサ製品は、現在、サンプル出荷中です。同製品は大量生産の車載メーカー各社向けの製品です。 詳細に関しては、TIの担当営業までお問い合わせください。
TIのADASソリューションに関する情報
・サラウンド・ビューのホワイトペーパーを参照(英語)
・TIのADAS製品や『TDA2Eco』の詳細を、技術解説やデータシートで参照(英語)
・『TDA2Eco』プロセッサ製品のビデオを閲覧(英語)
・※すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。
車載向けアプリケーションの技術革新を牽引するTI製品
TIはメーカーとシステム・サプライヤに対して、自動車市場でのワールドクラスの機能の実現を可能にする、先進的で信頼性の高い半導体製品を幅広く提供しています。TIは広範な電源IC、インターフェイス、シグナル・チェーン・ソリューションに加え、DLP®ディスプレイ、ADASおよびインフォテインメント・プロセッサ、Hercules™『TMS570』セーフティ・マイコン、ならびにワイヤレス・コネクティビティ・ソリューションを提供しています。これらのソリューションに対して充実した技術文書 を提供するとともに、厳しいAEC-Q100車載規格やTS 16949規格に準拠した製品のほか、ISO 26262規格に準拠したSafeTI™製品も供給しています。TIの車載用製品の詳細については、http://www.tij.co.jp/automotive をご参照ください。
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