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スマートグリッド標準技術に対応した新型の有線および無線システム向けソリューションを発表 【日本テキサス・インスツルメンツ】

2011年10月18日

スマートグリッド向けアプリケーション開発を促進する評価キット、ツールおよび新型ソフトウェア

日本テキサス・インスツルメンツは、市場投入時間の短縮に役立つ、電力線通信(PLC)、特定小電力無線、スマートグリッドおよびメータリング・アプリケーション向けの4種類のシステム・ソリューションを発表しました。

製品に関する情報はこちらからも参照できます。

『TMDSPLCKIT-V3』開発キットの詳細 : http://www.tij.co.jp/grid-plc-lp
TIのスマートグリッド向けソリューション:http://www.tij.co.jp/grid-smartgrid-lp

1. PLC向け開発キット

TIでは、PLC機能を実現する開発キットとして、PRIMEの認証を取得済みの『TMDSPLCKIT-V3』を発表しました。この開発キットは『TMS320F2806x』PiccoloTM浮動小数点マイコンと、新型の『AFE031』アナログ・フロントエンド(AFE+パワーアンプ)を搭載し、PLCを実現する主要な要素を2チップに集積し、優れたアナログ、デジタルの性能を提供します。

主な特長と利点

数多くのPLCアプリケーションに必要なアナログ回路を集積。業界で最も機能豊富で高い柔軟性を提供するPLC向けAFEである『AFE031』を搭載し、顧客各社において、製品の原材料費(BOM)の低減、基板実装面積の縮小、設計時間の大幅な短縮および、システムの簡素化を実現します。

Piccolo マイコンは、より小型のパッケージで、OFDMベースのPLCアルゴリズムに向けたハードウェア・アクセラレータを内蔵していることから、システム・コストおよび消費電力の最適化を実現します。

CENELECのA、B、C、D周波数帯、米国連邦通信委員会(FCC)の周波数帯を含む、PRIME、G3-PLC、FlexOFDMTM 、PLC-LiteTM の各ライブラリをはじめとした複数の標準規格および変調方式をソフトウェアの変更にてサポートが可能なPLCモデム向けソリューションを提供します。また、広範囲の国際的な要件に対応し、アプリケーションの互換性を確保します。

2. PLC用リファレンス・デモ

TIは、スマートグリッド・インフラストラクチャ(SGI)向けの各種ソリューションおよび、データ・コンセントレータ開発各社のニーズを認識して、SGI評価プラットフォーム上のPLC用データ・コンセントレータのリファレンス・デモキットを提供します。TIの新型データ・コンセントレータは、PRIME、G3、FlexOFDMの各ライブラリをはじめとした様々なPLC標準規格を一つのハードウェアでサポートします。

主な特長と利点

開発各社向けに、従来からのハードウェア変更による対応ではなく、一つのデザインで異なるプロトコル標準をソフトウェアの変更でサポートするPLC通信機能追加の選択肢を提供します。

PLC物理層(PHY)、メディアアクセス制御層(MAC)向けの『AFE031』AFE、Piccolo マイコンによるPLCソリューション、MACおよび上位レイヤ向けのLinuxオペレーティング・システム対応の『AM18x』ARM9TMマイクロプロセッサ(MPU)、ピン互換性を備えた『OMAP-L138』DSP+ARM®プロセッサによるDSP解析オプション付きのARMプラットフォームを供給します。TIのデータ・コンセントレータは、TIの各種ソフトウェア・ソリューション、無償のハードウェア・リファレンス・デザイン回路、BOMおよびレイアウトのガーバーファイルなどをフルサポートします。

3. 「Auto-rem」キット

さらに、Cygnus Electronics社は、TIのテクノロジーを活用して、スマートグリッドに接続する電気自動車向けPLC通信を試験・実装するための最先端の評価モジュールを提供する、自動車向けの新型ソリューションを開発しました。同社は、電気自動車と、電気自動車用電源装置(EVSE)をJ1772パイロット・ワイヤ経由で接続する狭帯域通信向けソリューションである「Auto-rem」を供給します。『AREM-001』「Auto-rem」キットは、Cygnus Electronics社から、495ドル(参考価格)でご注文を受付け中です。

主な特長と利点

プラグアンドプレイのDCメッセージ交換機能および、車載CAN接続への直接インターフェイスを提供します。

「Auto-rem」は、『AFE031』とPiccolo マイコンによるTIの新型PLCソリューションを実装し、電気自動車と充電ステーションとの間の低価格で高い信頼性の通信に最適です。

電気自動車と車外の充電器との通信経路の接続に必要なすべての機能を提供するため、開発各社は、電気自動車、EVSEおよび簡素なエネルギー管理システムの電源管理設定を迅速に開始することが可能です。

4. WMBUS

TIでは、標準化されたローパワー・ワイヤレス通信向けの全機能内蔵システム・ソリューションを提供しており、電気、ガス、水道などの検針をワイヤレスで実現するWireless M-BUS(WMBUS)新型プロトコル・スタックを供給中です。WMBUSプロトコル・スタックは、TIの電源向けソリューションおよび、組込みFRAMテクノロジーを含む低消費電力マイコンと組み合わせることで、積算電力計およびデータ収集装置をはじめとした各種のスマート・メータリング・アプリケーションに高いコスト効率のシステム・ソリューションを提供します。また、スマート水道・メーターおよびスマートガス・メーターの電池動作時間の最適化に役立ちます。同スタックは、TIのsub-1GHz(1ギガヘルツ未満の周波数帯)向けの『CC1101』、『CC1120』ワイヤレス・トランシーバ製品、『CC430』テクノロジー・プラットフォーム経由のコネクティビティ機能も提供します。

主な特長と利点

TIのサードパーティであるSteinbeis社(STZEDN)によって開発され、TIから供給されるWMBUSソフトウェアは、低価格プラットフォームに最適で、製品サポートおよびプロジェクト統合サービスを提供します。

WMBUSソフトウェアは、純粋なANSI-C言語で記述されていることから、統合が容易で、ユーザーに高い柔軟性を提供し、最新の開放型メーター仕様(OMS)をはじめ、TIが供給する現行のすべてのバージョンのWMBUS標準をサポートします。

WMBUSプロトコル・スタックのすべての内蔵コマンドのデモンストレーションを提供するPCアプリケーション・ツールを供給中です。

TIのスマートグリッド ソリューションについて

TI は、革新的な製品、最先端のソフトウェアとの統合システムを通して、スマートグリッド・ソリューションを提供します。TI のスマートグリッド・ポートフォリオは、シリコン、ソフトウェア、および包括的なグリッドインフラ、実用的なメーター、住宅や建物のオートメーションシステムのためのサポートを兼ね備えています。

※ PiccoloはTexas Instrumentsの商標です。その他すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。


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