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業界初、LEDフリッカーを抑制する車載向け2MピクセルCMOSイメージセンサを開発【東芝】

2015年10月1日

業界初、LEDフリッカーを抑制する車載向け2MピクセルCMOSイメージセンサを開発
フランス・ボルドーで開催される「第22回ITS世界会議2015」に出展



当社は、車載用カメラ向けに業界初注1のLEDフリッカー抑制機能を搭載した2MピクセルCMOSイメージセンサ「CSA02M00PB」を開発し、2016年3月からサンプル出荷を開始します。なお、10月5日からフランス・ボルドーで開催される「第22回ITS世界会議2015」で本製品を展示します。

本製品は、当社独自方式のLEDフリッカー抑制回路注2を搭載することにより、LED光源に起因するフリッカーを抑制することができます。従来の車載向けCMOSイメージセンサでは、LED式信号機・標識を撮影した場合、点滅した映像が出力され、正しく認識できないなどの問題がありましたが、本製品により高速で正確なセンシングを実現します。

また、当社独自の次世代HDR(High Dynamic Range)方式注3とBSI注4画素を採用し、高精度な映像撮影を実現します。次世代HDR方式は、シングルフレーム方式を引き続き採用し、明暗コントラストの強い環境下でも解像度劣化を低減し、白飛びしない鮮明な映像注5を撮影できます。当社車載用センサで初めて採用したBSI画素は、従来品と比較して、より暗い環境下でも明るい映像を高品質で撮影できます。

さらに、本製品は、故障により人命が脅かされることを回避する故障検知・通知・制御などの機能安全(ASIL:Automotive Safety Integrity Level)に対応する機能を備えています。また、車載AEC-Q100(Grade2)注6に適合し、先進運転支援システム(ADAS:Advanced Driver Assistance Systems)向けの前方センシングカメラやeミラー注7、CMS (Camera Monitor Systems)などの車内モニターに映し出すビューイング用としても適しています。

車載向けCMOSイメージセンサ市場は、より安全で快適な車社会の実現に向け、先進運転支援システムの重要性および将来的に予測される自動運転のニーズの高まりを受けて、2020年に現在の約3倍に成長注8すると予測されています。
当社は、拡大する市場の要求に対応すべく、今後も車載向けCMOSイメージセンサ事業を積極的に展開していきます。


注1 2Mピクセルセンサにおいて業界初。(2015年10月1日現在、当社調べ)
注2 EN12966で規定されたLED光源(f>90Hz)のフリッカーを抑制した映像を出力する回路。(当社特許申請中)
注3 当社第3世代となるHDR方式。画像フレームの一ライン内で多重露光を行うことで、より広いダイナミックレンジを実現し、
   解像度劣化や偽色が発生しにくい原理・構造を採用しています。
注4 Backside Illumination(裏面照射型センサ)の略。
注5 ダイナミックレンジ120dB相当(当社計算方法による)。
注6 車載用部品の信頼性要求レベル。
注7 現在の鏡を使ったサイドミラーをイメージセンサのような電子部品に置き換えたミラー機能のこと。
注8 市場成長率。(当社調べによる)

新製品の主な仕様

注9 動作条件の違いにより、最大フレームスピードが変わります。
   露光条件1は2重露光、条件2は3重露光での最大出力フレームです。


新製品の紹介ウェブページ
http://toshiba.semicon-storage.com/info/lookup.jsp?pid=CSA02M00PB&region=jp&lang=ja

ご参考
HDRについて : http://toshiba.semicon-storage.com/jp/product/sensor/cmos-sensor/tech-hdr.html
BSIついて : http://toshiba.semicon-storage.com/jp/product/sensor/cmos-sensor/tech-bsi.html



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