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NISSAN GT-R、2戦連続で両クラス優勝【日産自動車】
2015年6月21日
NISSAN GT-R、2戦連続で両クラス優勝
– SUPER GT 2015第3戦レースレポート –
6月21日 チャーン・インターナショナル・サーキット (タイ)
タイの雨季にあたる6月の開催ながら、晴天に恵まれた6月21日(日)にチャーン・インターナショナル・サーキット(タイ・ブリラム1周4.554km)にてSUPER GT第3戦の決勝レースが行われ、#46 S Road MOLA GT-R(本山哲/柳田真孝)がGT500クラスで優勝、またGT300クラスでは#3 B-MAX NDDP GT-R(星野一樹/高星明誠)が優勝し、日産勢は前回富士ラウンドに続き2戦連続ダブルウィンを果たしました。
3日間で約61,000名もの観客を集めたチャーン・インターナショナル・サーキットのこの日午後3時時点の気温は37度、路面温度は50度となりました。日向では立っているだけで汗が噴き出す暑さです。同時刻にフォーメーションラップが開始され、3分後には全車一斉に決勝レースのスタートとなりました。予選3位から飛び出した本山の駆る#46 GT-Rは2位につけ、独走態勢を作りたいポールシッターの#38 レクサスRC Fとの間合いを計りながら、その後ジリジリとその背後へ迫っていきました。15周目以降は仕掛けるチャンスをうかがい、25周目の最終コーナー手前でついにチャンスを捉えて前にでます。しかし、#38もこのまま引き下がらず、その後#46 GT-Rがバックマーカーに引っかかったチャンスを逃さずに逆転。ところが、本山の迫力満点の走りによって、その後再びトップに返り咲きます。36周目にピットインし柳田に交代すると、上位車のピットインが完了した41周目には再びレースリーダーの位置につきました。その後は#38がトラブルで後退すると、2位との差は11秒以上に開き、柳田は余裕を持って周回を重ね、66周目のチェッカーフラッグをトップポジションで駆け抜けました。4位には11番グリッドからレースをスタートした#12 カルソニックIMPUL GT-R(安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)が入り、5位には前回第2戦優勝の#1 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)が入りました。
予選13位だった#1 GT-Rは、「レース前の8分セッションの時からマシンの調子がいいと感じました」と話すクインタレッリが、スタート直後から猛然と追い上げを開始。37周目にドライバー交代のためにピットインした時には、5位にまでポジションを押し上げていました。後半を担当した松田も力強い走りを見せて一時4位を走り、3位を狙えるところまで行きましたが、#36 RC Fを追い抜くチャンスを逃し、詰まったところを後続に先行され5位となり、そのままレースをフィニッシュしました。予選14位ながら、この日朝のフリー走行では速さをアピールしていた#24 D’station ADVAN GT-R(佐々木大樹/ルーカス・オルドネス)でしたが、スタート直後に異常を感じたオルドネスがピットイン。そのまま引き込まれたピットガレージにて過給器のトラブルによってレース続行が不可能と判断され、そのままリタイアとなりました。
GT300クラスは、前回富士ラウンドと同様に#3 B-MAX NDDP GT-R(星野一樹/高星明誠)が予選2位、#10 GAINER TANAX GT-R(アンドレ・クート/富田竜一郎)が同3位で決勝スタートを迎えました。星野がドライブする#3 GT-Rがオープニングラップに首位をかわしトップに立つと、その差をぐんぐんと広げ、10秒以上の大差を築いてピットイン。後半担当の高星も冷静に2位の#10 GT-Rとの差を確認しながら周回を重ね、トップチェッカーを受けました。2位には#10 GT-Rが入り、前回富士に続いて2台のGT-Rが1-2位を分け合う結果となりました。
■ #46 GT-Rドライバー 本山哲のコメント
「久々に優勝できてうれしいです。去年はトップを走っていてトラブルが発生したので、今年は借りを返すつもりでした。予選でポールポジションを取れなかったのは残念でしたが、レースには自信がありました。(#38の)立川といいバトルもでき、マージンを築けなかったけれどトップで柳田にバトンタッチできたし、不安なくレースを戦うことができました」
■ #46 GT-Rドライバー 柳田真孝のコメント
「交代するまでは僅差でレースをするんだろうなと思っていましたが、ピットストップで差をつけてくれたのでかなり気持ちが楽になりました。途中水温が上がって去年のことを思い出しましたが、スタッフを信じて安心して走りました。久しぶりの優勝なので嬉しいです」
■ MOLAチーム監督 大駅俊臣のコメント
「優勝は2012年以来なので、ここまで長かったですね。クルマが遅かったわけでもないし、勝てそうで勝てないレースが続いていたので、スタッフは全員ストレスがたまっている状態でした。この優勝で悪い流れから脱出できたし、気持ちもクリアになりました。まだ第3戦なのでシリーズを面白くしますよ。これからです」
■ NDDPレーシング監督長谷見昌弘のコメント
「タイへ持ち込んだ時点でクルマはいい状態でした。最初から良いタイムが出ていました。勝つときはすべてがうまく行く。こんなものです。クルマが壊れることだけが心配でしたけど、勝てて最大ポイントを得られたのは大きいです。シリーズ中盤もしっかりポイントを加算して、チャンピオンに向けて頑張ります」
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