ニュース

Honda MotoGP参戦マシン「RC213V」を一般公道で走行可能な「RC213V‐S」として発売予定【本田技研工業】

2015年6月11日

Hondaは2013年・2014年のFIMロードレース世界選手権(以降 MotoGP)のMotoGPクラスにおいて2連覇を達成した競技専用マシン「RC213V」の一部仕様を変更し、一般公道での走行を可能とした「RC213V‐S」の商談受付を7月13日(月)より開始します。

Hondaは1954年に当時のロードレース世界選手権に組み込まれていた“マン島T.T.レース”への参戦を宣言。5年後の1959年から独自の車両を開発して参戦を開始しました。その後1961年には参戦した2クラスを制覇し、2005年には前人未到の通算600勝(2015年6月11日時点で通算695勝)を達成しています。Hondaは“マン島T.T.レース”以来、様々なレース活動を「走る実験室」と位置付け、レース参戦のために開発した数々の技術を市販車に還元。Honda二輪車の高い性能と信頼性を維持・進化させる一助としてきました。

今回の「RC213V‐S」は、これまでのHondaがレース参戦で得た技術の市販車への還元ではなく、MotoGPに参戦するために開発したマシンを一般公道で走行させるという新たな試みです。世界選手権レースに勝利するためには“世界一速く走るマシン”が必要です。しかし、Hondaでは、マシンはライダーが操るものであり、“扱いやすさ”を“勝つために必要な手段”と位置付けています。つまり“世界一速く走るマシン”とは、“世界一操りやすいマシン”であるという思想があります。Hondaは“マン島T.T.レース”参戦以来、いつの時代にも、この“Honda思想”に基づいて“世界一操りやすいマシン”を目指して競技専用マシンを開発し、勝利を重ねてきました。

「RC213V‐S」は、この“Honda思想”に基づいて開発され、2013年・2014年のMotoGPシーズンにおいて2連覇を達成した競技専用マシン「RC213V」を一般公道での走行を可能としました。「RC213V‐S」では、RC213Vの徹底したマス集中化とフリクション低減や、MotoGPマシンとして量産車と圧倒的な差を生んでいる製造上の“構成部品の軽量化と加工精度”“製作時の高い技能”を全て踏襲し、併せてRC213Vに採用されている制御技術も搭載しました。また、RC213Vではライダーやコースごとの仕様変更を前提に、勝利に必要とされる部品のみで構成されています。「RC213V‐S」では、一般公道仕様としてRC213Vから必要最低限の変更と追加を行いました。

一般公道の走行が可能な「RC213V‐S」の販売予定地域は欧州・米国・豪州・日本となり、メーカー希望小売価格は、欧州税込188,000ユーロ(ドイツ※1)、日本税込21,900,000円、オーストラリア税込244,000オーストラリアドル、アメリカ184,000USドルに設定しています。
※ クローズドコース専用キット別売(アメリカは販売いたしません)

「RC213V‐S」の購入に際しては、専用サイト(www.rc213v-s.com)の商談エントリー・フォームにて、7月13日0:00(CET : 中央欧州時間)から世界の商談申込を受付けます。

※1 欧州地域の販売価格はドイツにおける販売価格。欧州地域は販売国によって販売価格が異なります。(詳細は専用サイト
   の商談エントリー・フォームにて掲示予定)

 

『RC213V‐S』の特長

「RC213V‐S」の開発に当たっては、RC213Vの動力性能の再現ではなく、完成車としてのパッケージングとRC213Vのライディングフィールを限りなく再現することを目的に開発しました。一方で、レーシング・サーキットなどのクローズドコースにおいてのみ、RC213Vの世界に近付いた速度域での走行を可能とすべく、別途クローズドコースのみで使用可能な「スポーツ・キット」の設定を実現しています。

これにより、『RC213V‐S』は一般公道においても、RC213Vが持つライディングフィールの体感を可能とし、クローズドサーキットにおいては、より高い次元での走行を可能としています。

また、RC213Vはライダーやコースごとの仕様変更を前提に、勝つために必要とされる部品のみで構成されます。しかし、「RC213V‐S」は、一般公道の走行が前提のため、RC213Vから一般公道を走行するための必要最低限の変更と追加にとどめ、それ以外は全てRC213Vを踏襲しています。

 

■ RC213Vからの主な変更・追加点

[メンテナンス性からの変更項目]
 カムギアトレインを踏襲しながらも、ニュウマチックバルブを、コイルスプリング式に変更。
 シームレストランスミッションをコンベンショナル方式に変更。
※上記変更点は、オープンカテゴリー用市販レーシングマシンRCV1000Rと同仕様。

[一般公道走行のための追加項目]
 ヘッドライト
 テールランプ
 ライセンスランプ
 前・後ウインカーランプ
 左・右バックミラー
 スピードメーター
 触媒付きマフラー
 ライセンスプレートホルダー
 ホーン
 Hondaスマート・キー
 セルスターター
 サイドスタンド など

[一般公道走行のための変更項目]
 ハンドル切れ角 : 15度 → 26度
 タイヤ : ブリヂストン社製RS10
 フロントブレーキディスク : ユタカ技研社製(ステンレス材)
 ブレーキパッド : ブレンボ社製



お客様からのお問い合わせは、
「お客様相談センター 0120-086819(オーハローバイク)」へお願い致します。


■ RC213V‐SとRC213V諸元比較(欧州仕様 : 諸元は全て参考値です)

‐ 公表していません。
【 】スポーツキットでは各部の調整が可能。調整により数値が変更になります。


■ RC213V‐SとRC213V諸元比較(欧州(フランス)仕様 : 諸元は全て参考値です)

‐ 公表していません。
【 】スポーツキットでは各部の調整が可能。調整により数値が変更になります。


■ RC213V‐SとRC213V諸元比較(日本仕様 : 諸元は全て参考値です)

‐ 公表していません。
【 】スポーツキットでは各部の調整が可能。調整により数値が変更になります。


■ RC213V‐SとRC213V諸元比較(米国仕様 : 諸元は全て参考値です)

‐ 公表していません。


■ RC213V‐SとRC213V諸元比較(豪州仕様 : 諸元は全て参考値です)

‐ 公表していません。
【 】スポーツキットでは各部の調整が可能。調整により数値が変更になります。








本田技研工業株式会社ホームページはこちら

キーワードをクリックして関連ニュースを検索

#本田技研工業
#自動車メーカ
#2015年6月11日