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ベトナムの高速道路向けにETC用アンテナおよび車載器5万台分を受注 日本発の規格を世界標準化目指して初輸出【三菱重工業】
2015年4月28日
三菱重工業は、ベトナムの高速道路向けに、ETC(電子料金収受システム:Electronic Toll Collection system)用のアンテナおよび車載器5万台分を受注し、7月の納入開始に向け詳細設計を開始しました。日本発の信頼性が高いETC規格として世界標準化を目指す“グローバルETC”を商用で海外に納めるのは、今回が初めてのケースです。
今回、当社製ETCアンテナおよび車載器が利用されるのは、ホーチミン市とメコンデルタのカントー市の間で建設が進む南北高速道路のうち、南部のホーチミン市~ゾーザイ市間約55kmで、日本政府が有償資金協力を行っている区間です。同区間のITS(高度道路交通システム:Intelligent Transport Systems)パッケージは、㈱東芝、㈱日立製作所、伊藤忠商事㈱の3社JV(企業共同体)が、ベトナム高速道路公社(VEC:Vietnam Expressway Corporation)から受注しています。
当社の納入先は、3社JVとETCシステムの供給契約を締結しているITD社(Innovative Technology Development )※1で、同社とETCアンテナおよび車載器の製造・販売契約を締結しました。グローバルETCは、日本では標準ETC規格であるアクティブ方式のDSRC(狭域無線通信)※2を用いており、高速道路料金支払い機能に加えて多彩な交通関連情報の提供も可能な拡張性の高いシステムであり、海外ではマレーシアにて実証運用した実績があります。
ベトナムでは、急速な経済発展に伴い、将来的に約6,000kmにわたる高速道路の建設が計画されており、自動車の増加に伴う渋滞の緩和も課題となっています。
当社は、今回の受注を弾みとして、同国でのさらなるETC関連案件の獲得を目指すとともに、ETCの導入機運が高まっている世界各国・地域にも当社の技術を幅広く提案し、グローバルETCの拡販に力を注いでいきます。
※1 ITD社は、1999年にホーチミン市工科大学の卒業生たちによって設立されたICT(情報通信技術)企業です。ファクトリーオートメーションやITSの分野で特に優位性を持っており、ホーチミン証券取引所に上場もしています。
※2 車両との無線通信に特化して設計された無線通信技術。車両とアンテナの双方向通信で、ETCのみならず、渋滞緩和や事故予防といった様々な運転支援サービスを実現することが可能になります。
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