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~アルミ銅合金に炭素添加で高強度化に成功~  「高強度炭素添加アルミ銅合金」開発のお知らせ【白金/メタル・アンド・テクノロジー】

2015年4月15日

㈱白金(本社:栃木県那須烏山市、代表取締役社長:伊地知 基義)は、メタル・アンド・テクノロジー㈱(本社:栃木県那須烏山市、代表取締役:伊藤 修一)と共同で、今まで困難とされていたアルミ銅合金に炭素粒子を添加し均質に分散させることに成功いたしました。また両社の共願で「炭素添加アルミ銅合金」に関する特許を出願いたしました。今後「炭素添加アルミ銅合金」の市場導入のための研究開発を行っていきます。


【「高強度炭素添加アルミ銅合金」開発の背景】
これまで鉄以外の非鉄金属に炭素を添加することは困難でありましたが、株式会社白金は30年以上の金属精錬のノウハウを活用し、「鉛フリーはんだ」「純銅」への炭素添加に成功し特許を取得しています。この技術を発展させ今回は「アルミ銅合金」に炭素粒子を添加し均質に分散させることで、従来のアルミ銅合金の機械的強度を大きく向上させることに成功いたしました。


【「高強度炭素添加アルミ銅合金」の特徴】
機械的強度、伸展性の向上
アルミ銅合金に炭素を添加することにより、鉄に炭素を加えた炭素鋼と同様に機械的強度、伸展性が改善し、さらに耐腐食性が向上することが期待されます。電子顕微鏡で「炭素添加アルミ銅合金」の組織を観察するとカーボンの組織がアルミ銅およびアルミの中で細かい格子状組織をつくっていることがわかり、そのため機械的強度が改善していると考えられます。

シンプルな組成で製造コストダウンが期待できる
ジュラルミンをはじめとするアルミ合金はそのほとんどに銅を含みますが、マグネシウムやマンガンなど、その他の非鉄金属を含み組成が複雑なため、製造が難しくコストもかかります。「炭素添加アルミ銅合金」はアルミ、銅、炭素のシンプルな組成でジュラルミンと同等、あるいはそれ以上の強度が期待できます。


【「炭素添加アルミ銅合金」の想定される利用範囲】
「炭素添加アルミ銅合金」の高強度、高伸展性の特徴を活かし航空機、車両、船舶の構造材、丈夫なアルミ箔、鋳物(炭素量の多いアルミ銅合金)等への利用を想定しています。


【「炭素添加アルミ銅合金」の今後の展開について】
今後、「炭素添加アルミ銅合金」の強度をさらに高めるために、適切な温度での時効硬化を利用して、従来のジュラルミンよりも高強度かつ高伸展性のアルミ銅合金の開発を行っていきます。今後3年をめどに「「炭素添加アルミ銅合金」の市場導入を目指して製品開発を行っていく予定です。
メタル・アンド・テクノロジー㈱は、本製品の特許管理・広報・マーケティング活動を行っていきます。








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