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特殊めっきを開発、自動車市場へ本格投入【KANZACC】
2015年4月17日
特殊めっきを開発、自動車市場へ本格投入
〜耐摩耗性が大幅向上した銀系特殊めっきの開発に成功〜
古河電工グループの㈱KANZACC(本社:大阪市、社長:石橋久和、以下当社)は、耐摩耗性能を改善した「銀系特殊めっき」の開発に成功し、自動車市場へ本格投入します。この他にも当社は、各種めっき製品の優れた特徴を活かし、自動車市場向けめっき事業の売上比率を2018年度までに50%以上へ拡大します。
■ 背景
近年、自動車の高性能化に伴い、各種電装部品の数が増加しており、自動車用コネクタ端子の使用量も同様に増えています。コネクタ端子は酸化防止のため、異常、銅合金に銀や錫めっきなどの表面処理がなされていますが、挿抜・摺動回数の増加に伴って、めっき表面の耐摩耗性能向上が課題となっていました。
■ 内容
このたび、当社は銀の低接触抵抗の特性を活かしながら、耐摩耗性を大幅に改善させた「銀系特殊めっき」の開発・量産化に成功しました。自動車用コネクタのスイッチ接点用途等として、挿抜・摺動回数の増加による耐摩耗性能の大幅な向上を実現し、膜厚を薄肉化することで、原料費の削減にも貢献します。
この他、当社は長年、電子部品分野で培ってきた最先端の技術力を元に、「変色しない銀めっき」1 や「部分リフロー錫めっき」2 といった特徴あるめっき製品群を新たに自動車市場向けへ本格投入することで、自動車向け売上比率を2015年度までに30%、2018年度までに50%以上へ拡大し、2018年度の自動車向け売上高5億円以上を目指しています。
■ 特徴
(1)スイッチ接点などの摺動回数が大幅にアップする耐摩耗性に優れた銀めっきです。
(2)耐摩耗効果により銀めっきの厚さ50%の低減となり、原料コストの削減を実現します。
(3)ウィスカによる短絡が防止可能であり、コネクタの信頼性が向上しています。
1 変色しない銀めっき : 硫化による変色がなく、銀の導電性、耐熱性、耐食性を合わせ持ち、各種スイッチ用接点の被膜として最適です。
2 部分リフロー錫めっき : 当社が世界で初めて開発した露出銅が変色しないリフロー錫めっきです。リフロー処理をしない錫めっきで懸念されるウィスカの発生抑制を実現し、髙い信頼性が求められる電子部品に数多く採用されています。
■ ㈱KANZACC概要
創業 : 1920年(大正9年)1月
資本金 : 7億2075万5千円
代表者 : 代表取締役社長 石橋久和
本社所在地 : 大阪市北区堂島浜2-1-9
主要製品 : 電線・ケーブル、めっき加工品、金属管・コルゲート
古河電工持株比率 : 99.9%(2014年3月現在)
■ お問合せ先
㈱KANZACC
営業統括部 06-6345-0660
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