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車載EPS向けブラシ付きモータ用プリドライバICの新製品について【東芝】

2015年3月31日

当社は、機能安全に対応し電動パワーステアリングシステム(EPS:Electric Power Steering)用途への利便性を増した、車載向けブラシ付きモータ注1用プリドライバIC「TB9057FG」を製品化しました。2015年4月1日からサンプル出荷を開始し、2016年11月から量産を開始する予定です。

EPSなどの非常に高い安全性が要求されるシステムでは、機能安全規格ISO 26262で規定されている最も高い自動車安全度水準ASIL-D注2が要求されるケースが多くなっています。

本製品は、プリドライバ注3回路、モータ電流検出回路注4、およびモータ駆動方向検出回路注5の主機能に加え、各種異常検出回路を内蔵するとともに、電流検出回路、電源端子、GND端子を二重にし機能安全を考慮しています。

また、当社では様々なシステム異常を想定した機能安全分析を実施しており、ユーザーが安全設計、安全分析を行う上で必要となる各種ドキュメントを提供します。

新製品の主な特長

1. 各種異常検出回路(機能安全を考慮)
  VB低電圧検出回路、VDD低電圧検出回路、IC内部過熱検出回路、ショート検出回路を内蔵。

2. 機能の二重化(機能安全を考慮)
  電流検出回路、電源端子(VB/VCC5A/VDD)、GND端子(AGND)を二重にしているため、EPSなどの非常に高い安全性が
  要求されるシステムに使用することが可能です。

3. 低電圧動作に対応
  アイドルストップ時のクランキング動作を考慮し、バッテリ動作電源電圧範囲は、従来品の6V(min.)から5V(min.)へ改善し
  ています。

4. モータ電流検出回路及びモータ駆動方向検出回路を内蔵
  モータ電流検出回路及びモータ駆動方向検出回路を内蔵したことにより、システム構成の簡易化、基板の小型化が可能にな
  ります。

5. 異常時のプリドライバ動作を選択可能
  異常を検出した時、ICで外部ドライバをストップするか、または、システムでドライバを制御するかをSEL端子の入力設定を変
  えることにより選択することが可能です。これにより、アプリケーションやシステムの違いによってIC制御かシステム制御を選ぶ
  ことが可能なため、システム負荷の軽減に寄与します。

新製品の主な仕様


注1 : 整流子(ブラシ)を備えたモータ。
注2 : ASIL: Automotive Safety Integrity Level (自動車安全度水準)
注3 : プリドライバによりMOSFET(ドライバ)を駆動してモータを制御。
注4 : モータに流れる電流を電圧に変換し、マイコンへ出力。
注5 : 逆アシスト監視用としてドライバのオン指示に対し外部MOSFETが正常にオンしているかを検出し、マイコンへ出力。
注6:モータを駆動するドライバ(MOSFET)のドレイン-ソース間のショート異常を検出。


▶新製品のさらに詳しい仕様については下記ページをご覧ください。
http://toshiba.semicon-storage.com/info/lookup.jsp?pid=TB9057FG&region=jp&lang=ja

▶お客様からの製品に関するお問い合わせ先
車載営業推進部 Tel : 03-3457-3428
http://toshiba.semicon-storage.com/jp/contact.html


*本資料に掲載されている情報(製品の価格/仕様、サービスの内容及びお問い合わせ先など)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。








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