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人とロボットが協調する次世代ものづくりの取り組みを開始【富士通】
2015年3月6日
社内実践にもとづく、リファレンスモデルを提供
当社は、このほど、ものづくりに関する生産活動などのあらゆるデータがつながり、かつ高次元で人とロボットなどの機械が協調生産する次世代ものづくりICTの環境構築実現に向けた取り組みを開始します。
部品のばらつきに柔軟に対応する自律制御や工程変更に迅速に対応する制御プログラムを自動生成するロボットのシステム開発、IoTを活用した工場設備の監 視、部品特性や湿度など様々な要因による製造品質の予測などを社内で実践し、これらをリファレンスモデルとした新たなソリューションを、2015年10月 から順次提供していきます。
また、ロボットメーカーと連携し、大手企業への導入が中心だったロボットを中堅・中小のお客様にも導入いただけるよう支援します。
なお、当社は、これらの活動を推進するための専門組織「ものづくりソリューション事業推進室」を2015年4月1日に設立し、社内のものづくりの強化および製造業のお客様への展開を推進していきます。
今 回の取り組みにより、当社は、日本の製造業のお客様のものづくりにおいて、ICT化、自動化、ネットワーク化を進め、ノウハウの継承や適正品質の実現、開 発・製造リードタイムの短縮などを通じて、新しい価値の創出を目指します。国内のものづくりに関わる多くの企業とも連携し、グローバルな競争に勝ち抜くも のづくりの実現をICTで支援いたします。
[関連リンク] 「次世代ものづくりの取り組み」紹介サイト
次世代ものづくりICTについて
ドイツが提唱する「インダストリー4.0(第4次産業革命)」は、生産の自動化やネットワーク化を進め、製造に関わる様々な情報と製造現場を連携させることで、ものづくりを改善し、製造コストを大幅に削減できると期待されています。
一方で、日本の製造業は生産の国内回帰を一過性に終わらせないために、需要変動への迅速な対応や、開発・設計から生産までのリードタイム削減、品質の安定および向上など、日本のものづくりを強化し海外との競争力をつける必要があります。そのために、製造に関わる情報の収集・分析や、人と機械の協調生産を高次元で実現するシステムを推し進め、次世代ものづくりの時代を築き上げていくことが求められます。日本政府においても「ロボット新戦略」を掲げるなど、日本経済・産業競争力向上のための施策検討が進められる中、当社においても、お客様の次世代ものづくりへの実現に向けた取り組みを開始します。
当社の取り組み
当社は、従来から世界中のお客様に多種多様な製品を高品質かつ短期間で提供するため、開発環境や生産技術の高度化に取り組んできました。さらに、これら社内実践のノウハウを搭載した当社グループの製品・サービス群を「ものづくりソリューション」として体系化し、2013年よりお客様に提供してきました。
今回、日本のものづくりをさらに強化していくにあたり、当社は、製造現場でのIoTのさらなる活用や、ものづくりに関する情報の連携・分析を進め、次世代ものづくりを推進していきます。また、当社が保有しないロボットや制御装置などの領域については、他社と積極的に協力していきます。
次世代ものづくり環境構築支援の概要
1. 社内実践のノウハウを搭載したものづくりソリューションの提供
当社グループの開発・製造の各現場では、従来よりスマートなものづくりに取り組んできましたが、今回新たに以下のような開発技術を社内で実践します。
■ 変化・変動するものづくりの現場において、ロボットが作業を学習し適切な動作を行う自律・協調制御技術
■ 当社のIoTプラットフォームなどを活用した、障害予兆検知や品質安定化を実現する工場内設備のリアルタイムチューニング
■ 製造ラインを止めずに生産計画を割りふることが可能なものづくり動的アロケーション
■ リアル(組立など)やバーチャル(設計シミュレーションなど)を問わず、ものづくりに関わる様々な情報を統合的に扱い、
人や情報の遠隔地間コミュニケーションを実現する仮想大部屋技術 など
これらのテクノロジーの活用により、適正品質に管理された効率的なものづくりを目指します。本活動から得たノウハウや手法、ツールを、新たなものづくりソリューションとして、2015年10月より順次提供します。
2. ロボットメーカーとの連携強化による現場導入支援
ロボットによる自動化は、専門の技術者が必要であることや、ロボットメーカーごとに制御プログラム言語が個別仕様・非互換であることなどから、導入が進んでいない状況にあります。今回当社は、ロボットメーカー各社と連携を強化し、メーカーごとに異なるロボットの制御プログラム言語を、ユーザーから見ると同様に扱えるようにすることで、大企業はもちろん、中堅・中小企業においても最適なロボットや自動化設備の導入が容易になります。
また、ロボット導入のシステム・インテグレーションを請負うサービスも提供し、ロボットの導入を促進していきます。
3. 次世代ものづくりの環境構築を支援する新組織「ものづくりソリューション事業推進室」を設立
次世代ものづくりの環境構築のための専門組織「ものづくりソリューション事業推進室」を2015年4月1日に新設します。本組織は、社内実践をリファレンス化し、ソリューションに仕立てるまでをスムーズに行い、お客様に次世代ものづくりの環境構築支援となるソリューションを提供していきます。
提供予定のソリューション例 :
■ ロボット導入による段取替・作業組替ミニマム化
■ 製造品質の予測と製造条件をリアルタイム調整
■ 仮想大部屋会議による場所や時間の制約を受けない情報共有
エンドースコメント
IVI(Industrial Value Chain Initiative)様
ビッグデータやIoTなど、ICTの潮流が大きく変わろうとしている中で、わが国が得意とする現場起点のモノづくりを「つながる工場」のデファクトとするためには、オーナー製造業、工場の仕組みをインフラとして提供するインテグレータ企業など多くのステークホルダによる活動が重要だと考えています。
「つながる工場」のリファレンスモデル実現に向け、「次世代ものづくりICT」で日本のものづくりを変革している富士通株式会社と一緒になり取組んでいきたいと考えております。
Industrial Value Chain Initiative 西岡 靖之
(日本機械学会/法政大学 デザイン工学部 システムデザイン学科 教授)
ORiN協議会様
ORiN(Open Resource interface for the Network)は、機器制御から生産管理まで、幅広い接続適用範囲を持ち、アプリケーションソフトウェア開発のコスト削減、再利用性向上、および保守性向上が図れるネットワークミドルウェアです。単一企業におけるアプリケーションソフトウェア開発のみならす、オープンイノベーションによる企業間が連携した新たな商品やビジネスを創造するための基盤技術としても注目されています。
ORiN協議会は、自動機・ロボットメーカーとの協調体制により製造業のお客様の現場導入を支援する富士通株式会社の取り組みを応援します。
ORiN協議会(㈱デンソーウェーブ) 広報委員長 澤田 洋祐
日本電機工業会様
製造業を取り巻く環境は海外で新たな局面に入り、米国のスマートファクトリーやIndustrial Internet、ドイツのIndustrie4.0などの取り組みが始まっています。
日本電機工業会でもこれらの取り組みに着目し、15年12月には主催のオートメーションの展示会であるシステムコントロールフェア2015でも業界をあげて、「第4次産業革命 – つながる化」という潮流を発信していきます。
富士通株式会社様は以前より様々な分野でM2M、IoT、ビッグデータ活用の実績を持っておられます。今回の取り組みはものづくり分野でも業界を先駆けた取り組みであり、オートメーションシステムの業界と連携して次世代のものづくりをリードしていただけることを期待しております。
日本電機工業会 システムコントロールフェア2015実行委員長 水上 潔
ファナック㈱様
ファナック㈱は、「高信頼性」という基本方針を守りつつ、高効率化、高汎用化を図った商品を開発しています。
日本のものづくり力向上に尽力されようとする富士通㈱の取り組みを、当社としても応援して行きたいと考えております。
ファナック㈱ 専務取締役 ロボット事業本部長 稲葉 清典
商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
本件に関するお問い合わせ
富士通コンタクトライン
電話 0120-933-200
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