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メルセデス・ベンツとして初めてとなるプラグインハイブリッド車向けに小型・高出力なインバーターとDC/DCコンバーターを納入【日立オートモティブシステムズ】
2014年12月3日
日立オートモティブシステムズ㈱(取締役社長兼COO:佐藤 寛/以下、日立オートモティブシステムズ)は、ダイムラーAG(取締役会会長:ディーター ツェッチェ/以下、ダイムラー)より今秋に欧州、今月に国内でそれぞれ発売開始されたメルセデス・ベンツ初のプラグインハイブリッド車であるS500プラグインハイブリッドおよびS550プラグインハイブリッドロング向けに、小型・高出力なインバーターとDC/DCコンバーターの納入を開始しました。
CO2や窒素酸化物、粒子状物質などの削減を義務付けた環境規制は、世界規模で段階的に強化されており、ハイブリッド電気自動車をはじめとする電動化車両の普及とともに、電費改善などの電動パワートレインにおける高効率化が求められています。それに伴い、電動化車両に搭載されるインバーターをはじめとするコンポーネントも、さらなる小型化、高出力化が求められています。日立オートモティブシステムズでは、これらの要求に応えるために、より小型で高出力なインバーターやDC/DCコンバーターなどを開発しています。このたび、日立オートモティブシステムズの第2世代製品と比べ、およそ40%の小型・高出力化を実現した第3世代のインバーターと、最大効率94%を実現した高出力DC/DCコンバーターを開発しました。これらの卓越した電動化車両の基幹部品が、積極的な電動化車両の展開を打ち出しているダイムラーに評価され、メルセデス・ベンツとしては初となるプラグインハイブリッド車に採用されました。
インバーターの小型・高出力化を実現するためには、発熱の大きいパワー半導体が多数集積されるパワーモジュールの放熱性能の向上が不可欠となります。第2世代製品では、放熱性向上の妨げとなっていた放熱グリースを削除した直接冷却型のパワーモジュールを開発しました。さらに第3世代製品では、従来の半導体の片面を冷却する構造から、半導体の両面を冷却する構造に変更した直接水冷型両面冷却パワーモジュールを開発しました。このパワーモジュールを冷却水に浸漬させる独自の冷却構造を採用することで、第2世代製品と比べ放熱性能を35%向上させることに成功し、インバーターにおける40%の小型・高出力化を実現しました。また、DC/DCコンバーターは、独自のアクティブクランプ回路の搭載と、さらに発熱の大きいトランスやチョークコイルの低損失・高放熱構造を採用することで、最大効率94%を実現しました。
今後も、日立オートモティブシステムズは、インバーター、DC/DCコンバーターをはじめ、モーターやリチウムイオン電池など、電動化車両の基幹部品をさらに高度化していきます。また、これらのコア製品群を効率的に統合制御した最適な電動パワートレインシステムを提供し、環境保全に貢献していきます。
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