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未来の「インテリジェント交通」を実証する欧州試験走行車がゴールのヘルモンド/ロッテルダムに到着【NXPセミコンダクターズN.V.】

2014年12月2日

NXPが画期的な試験走行プロジェクトを推進:欧州の道路交通のスマート化、グリーン化、安全性向上のための画期的なプロジェクトに、NXP、シーメンス、ホンダ、Cohda Wireless、TÜV Süd、自動車クラブのAvD、ANWBなどの業界リーダーと政府関係機関が協力
「Communicating Cars」試験走行のヘルモンドでのグランド・フィナーレに、オランダのMelanie Schultz van Haegenインフラストラクチャー・環境相が参加

NXPセミコンダクターズN.V.と、業界をリードするパートナー企業と政府関係者は、オーストリア、ドイツ、オランダの3か国を結ぶ協調ITS(高度交通システム)Corridorで実施したV2X対応車両「Communicating Cars」の試験走行の終了を祝いました。

欧州の主要エレクトロニクス展示会であるElectronicaのミュンヘン会場を起点とし、1週間にわたって実施されたITSの試験走行は、業界リーダーや政府関係者の出席のもと、最終目的地のヘルモンドで無事に終了しました。このイベントでは、ホンダの5台のスマート・カーが隊列を組み、ミュンヘンとウィーンのITS試験施設を含む、ヘルモンドまでの全長1300kmのコースを走破しました。スマート・カーはNXPのセキュアな通信技術を採用しており、道路交通の安全性向上や交通の流れの改善など、よりスマートな交通制御技術が提供するメリットを実証しました。

ヘルモンドのゴール地点では、オランダのMelanie Schultz van Haegenインフラストラクチャー・環境相が試験走行車を出迎え、試乗に参加しました。このデモでは、前方の道路工事、緊急車両の接近、最高速度情報、先行車両のブレーキ操作などの警告をドライバーに伝える新しい技術により、ドライバーが必要な予防措置をとり、無用の事故を防止できることが実証されました。ミュンヘンとウィーンではこのほか、信号機情報の交信のほか、滑りやすい路面、横断中の歩行者、低速走行車両に関する警告などの試験も実施しました。

独バイエルン州のJoachim Herrmann内務・建設・交通相は、「ドライバーに対し、高速道路上の渋滞、事故の発生などの情報を早期に提供し、さらに、交通の流れや気象条件の情報をより詳細に提供すれば、事故発生件数をそれだけ減らすことができます」と述べました。

また、オランダのMelanie Schultz van Haegenインフラストラクチャー・環境相は、「協調ITS Corridorプロジェクトは、欧州で実施中の官民協力の模範的な例です。『Communicating Cars』の試験走行は、私たちが欧州の道路交通のスマート化、グリーン化、安全性向上に向けていかに協業できるかを示す、生きた具体的な例となりました。私たちは、関係者が欧州全域の自動車交通の変革に取り組む際に、『Communicating Cars』の価値を認識し、こうしたITSプロジェクトを支持するよう働きかけたいと思います」と語りました。

アムステルダム・グループの会長で、オランダのインフラストラクチャー・環境省公共事業局(Rijkswaterstaat)交通管理プリンシパル・アドバイザーを務めるFrans op de Beek氏は、「協調ITSプロジェクトは、政財界のさまざまな部門の多数のパートナーによるコミットメントを必要とします。産業界がこのような新技術の導入と普及を積極的に支援し、『Communicating Cars』プロジェクトと欧州ITS Corridorの価値を市民と政府関係者に認識してもらうために努力していることを嬉しく思います」と述べました。

NXPセミコンダクターズ N.V.のエグゼクティブ・バイス・プレジデント兼オートモーティブ・ビジネス担当ゼネラル・マネージャーのKurt Sieversは、「『Communicating Cars』プロジェクトは、欧州の道路交通をよりスマートで安全なものにするために、私たちがいかに業界のリーダーや政府機関と協力できるかを明確に示しました」と述べ、さらに「業界をリードする私たちのセキュアなV2X技術とあいまって、『Communicating Cars』プロジェクトに対するドイツ、オーストリア、オランダの関係省庁、高速道路運営会社、自動車業界からの支援は、2015年におけるインテリジェント交通システムの欧州全域での急速な普及への道を切り拓きました」と語りました。

コネクテッド・カーの分野でのリーダーであり、セキュアなV2X技術、すなわち車車間通信(V2V)と路車間通信(V2I)のパイオニアでもあるNXPは、欧州の協調ITS Corridor上での「Communicating Cars」の試験走行計画を立ち上げました。NXPは試験走行デモに参加するクルマのセキュアな車車間通信と路車間通信の確立に加え、以下の業界リーダーとも連携し、試験走行ツアーを実現する運びとなりました。
・シーメンス : セキュアなV2X無線センサによるインテリジェントなインフラの提供、交通表示板や交通信号の設置のほか、路上の障害物敷設を担当
・ホンダ : ツアーで使用するクルマの提供
・Cohda Wireless : アプリケーション・ソフトウェアの提供
・TÜV Süd、自動車クラブのAvDとANWB : V2X通信のサポーターとして参加


関連リンク
『Communicating Cars』走行試験ツアー終了時の写真は、
http://www.jp.nxp.com/wcm_documents/news/press-releases/2014/communicating-cars-finish.jpg からダウンロードできます。

走行試験ツアーの詳細、画像、パートナー、レポートについてはhttp://www.nxp.com/events/communicating-cars をご覧ください。

また、走行試験ツアー出発時のプレスリリースはhttp://www.jp.nxp.com/news/press-releases/2014/11/nxp-and-partners-launch-european-test-drive-to-showcase-the-future-of-intelligent-traffic.html をご覧ください。

協調ITS Corridor
ドイツ、オーストリア、オランダの交通担当大臣は2013年に、国境を越えた協調ITS Corridor創設計画を発表しました。2015年の公的な使用開始に向けて、すでに各国の関係省庁、高速道路運営会社、自動車業界が前例のないレベルで協力を行ってきました。このプログラムは3か国を通過する道路にスマートな交通信号や道路工事警告、インテリジェントな交通システム・センサを設置するもので、コネクテッド・カーとの相互情報通信を実現し、ドライバーの視界に入る前に交通渋滞や道路障害について警告を発します。これにより、交通死亡事故の大幅な減少を実現するだけでなく、渋滞による環境被害や経済的な損失を最小限にし、欧州全体で2013年だけで約74億ユーロのコスト節減が可能になると推測されています。

V2X技術について
V2X対応車両と、インテリジェントな交通表示板などのインフラ間の直接通信により、前方の危険について、ドライバーの視界に入るかなり前の段階で警告を発することができるようになります。V2X対応車両は交通信号の作動サイクルを自動的に認識します。さらに、V2X技術は、カメラやレーダーなどの既存の運転支援システムを最適に補完し、道路交通をより安全、円滑にする可能性を提供します。V2X通信は通信速度や信頼性が低下する可能性のあるセルラー・サービス・プロバイダや他のモバイル・ネットワークを利用せずに、Wi-Fi通信の一種で、自動車業界のニーズを満たすために制定されたIEEE 802.11p無線通信技術を採用しています。道路利用者とインフラ間の直接通信は、交通情報データと車両データのセキュアで迅速な伝送を確実に実現します。

シーメンスAGについて
シーメンスAG(本社:ベルリンおよびミュンヘン)は、165年以上にわたり、卓越したエンジニアリング、イノベーション、品質と信頼性、そして国際性を象徴するグローバル企業でありつづけています。電化、自動化、デジタル化の分野を中心に、世界200カ国以上で事業を展開しています。シーメンスは、エネルギー効率に優れた省資源技術を世界で最も多く提供している企業のひとつであり、洋上風力発電の建設においては世界一、コンバインドサイクル発電ではタービンの主要サプライヤー、送電ソリューションではトップクラスのプロバイダー、そしてインフラストラクチャー・ソリューションならびに産業向け自動化ソリューションとソフトウェア・ソリューションにおけるパイオニアです。さらにシーメンスは、コンピュータ断層撮影装置(CT)や磁気共鳴画像診断装置(MR)などの医用画像診断装置の大手サプライヤーでもあり、臨床検査および医療情報テクノロジーのリーダーでもあります。2014年9月末に終了した2014年度の継続事業からの売上高は719億ユーロ、純利益は55億ユーロでした。2014年度の全世界の社員数は35万7,000人です。詳しい情報は、www.siemens.comにてご覧いただけます。

ホンダについて
ホンダはクルマ、バイク、汎用製品の世界的な開発、製造、販売にあたっています。パワートレインと電動技術のグローバル・リーダーとして、3つの製品ライン向けに年間2,500万台以上のエンジンを生産しています。1948年の創業以来、ホンダは新たな価値の創出、最高品質の製品のリーズナブルな価格での提供により、世界的な顧客満足度の向上に向けて世界をリードしてきました。さらに、今日の自動車社会における環境保護と安全性向上への取り組みでもさまざまな活動を実施してきました。ホンダは世界最大のバイク・メーカーであり、有力な乗用車メーカーの1社に成長しています。

NXPセミコンダクターズN.V.について
NXPセミコンダクターズN.V.は、よりスマートな世界を実現するセキュア・コネクションを可能にするソリューションを創造しています。ハイパフォーマンス・ミックスドシグナル・エレクトロニクスにおける高度な専門知識を活用し、車載、ID認証、モバイルなどの業界において、無線インフラ、照明、ヘルスケア、産業機器、コンシューマ・テクノロジー、コンピューティングなどの幅広い分野で技術革新を実現しています。NXPは世界25か国強でビジネスを展開する半導体企業で、2013年の売上高は48.2億米ドルでした。NXPに関する最新情報はWebサイトhttp://www.jp.nxp.com/(日本語)をご覧ください。

NXPセミコンダクターズジャパン㈱はNXPセミコンダクターズN.V.が開発および製造する車載、ID認証、インフラ/産業機器、コンシューマ向けのハイパフォーマンス・ミックスドシグナル製品とスタンダード製品などを日本市場に提供しています。本社は東京都渋谷区で、大阪に支店、名古屋に営業所があります。



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