ニュース

世界最高感度※1の車載カメラ向けCMOSイメージセンサーを商品化【ソニー】

2014年10月16日

ここに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。
検索日と情報が異なる可能性がございますので、 あらかじめご了承ください。


~闇夜に相当する低照度0.005ルクスでも高画質なカラー映像の撮影を実現~

ソニーは、星明かりよりもさらに暗い、闇夜に相当する低照度0.005ルクスの環境においても高画質なカラー映像の撮影を可能とする、世界最高感度※1を実現した車載カメラ向けCMOSイメージセンサー『IMX224MQV』を商品化します。『IMX224MQV』は、当社で初めて自動車向け電子部品の信頼性試験基準「AEC-Q100」※2に対応予定※3のイメージセンサーです。
ソニーは、2013年7月に自動車業界向けの品質マネジメントシステム規格「ISO/TS 16949」の認証を取得しました。
本製品を皮切りに、将来の自動運転車に向けて市場の拡大が見込まれる車載用途のCMOSイメージセンサーの開発を積極的に進めていきます。

※1 : 1/3型でHD以上の解像度のイメージセンサーにおいて。ソニー調べ。(2014年10月16日広報発表時点)。
※2 : AEC(Automotive Electronics Council:自動車向け電子部品評議会)の電子部品の信頼性試験基準。
※3 : 2015年12月の量産品において。



障害物や人物などの画像を正確に速く認識するなどのセンシング機能を有する車載カメラには、 低照度の環境においても、より高画質に映像を撮影できるイメージセンサーが求められます。従来の車載カメラ向けイメージセンサーでは、闇夜に相当する 0.005ルクスの環境で撮影した場合、感度不足により、映像が暗く、色も識別しにくいものとなっていました。

今 回商品化するCMOSイメージセンサーは、光を電子に変換する効率を高めたフォトダイオードを採用するとともに、電子から電圧への変換効率を高めた回路を 搭載することで、従来比※4約2倍の世界最高感度※1 2,350mV(標準値 F5.6)を実現しました。加えて、最大72dB(デシベル)まで電気信号の増幅が可能なプログラマブルゲインアンプの搭載により、最低被写体照度 0.005ルクスを達成し、星明かりよりもさらに暗い闇夜の道でも、高画質なカラー映像の撮影を可能にしました。
また本イメージセンサーは、従来 の複数回露光のWDR(ワイドダイナミックレンジ)方式と比較して、露光時間を拡張することができるWDR方式に対応しており、対応ISP(Image Signal Processor)※5との組み合わせにより、低照度領域の画質を改善することができます。
さらに、目に見えない近赤外領域の光に対する感度を向上した画素構造を採用したことで、近赤外用LEDを照射しながら撮影するシステムで使用した場合に、被写体の認識精度を高めることが可能となります。

ソ ニーは、従来、業務用・民生用デジタルカメラやスマートフォンなどのイメージセンサーの開発において、高画質な画像を撮影することを目的に技術開発を進め てきました。今後は、業務用・民生用のデジタルイメージング機器にとどまることなく、撮影画像をもとに被写体との距離や動き、形状、色など、さまざまな情 報を取得し識別する「センシング領域」にも注力し、車載用途をはじめとした、イメージセンサーの新たな市場を開拓していきます。

※4 : 同じ画素サイズ(3.75μm)の当社製CMOSイメージセンサー『IMX238LQJ』との比較。
※5 : ソニー製対応ISPは、2016年6月量産出荷予定。

1/3型有効127万画素CMOSイメージセンサー『IMX224MQV』の撮影サンプル画像(400ルクス)

低照度時(0.005ルクス)の『IMX224MQV』の撮影サンプル画像(左)と従来品の撮影画像(右)との比較

主な特長

1. 闇夜に相当する明るさ0.005ルクスでも高画質なカラー映像の撮影を実現
 - 光を電気信号に変換する効率を高めた独自の3.75μm単位画素を採用し、世界最高感度※1 2,350mVを実現
 - 最大72dBまで電気信号の増幅が可能なプログラマブルゲインアンプの搭載
2. 従来に比べて露光時間を拡張可能なWDR方式に対応しており、対応ISP(Image Signal Processor)※5との組み合わせに
  より、低照度領域の画質を改善
3. 近赤外領域の光に対する感度を向上した画素構造を採用

主な仕様







ソニー株式会社ホームページはこちら

キーワードをクリックして関連ニュースを検索

#ソニー
#AEC-Q100
#TS16949