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デジタル・オーディオ品質を提供する優れた車載バス技術を搭載したトランシーバ「AD2410」を発表【アナログ・デバイセズ】
2014年10月22日
新しい車載オーディオ・バス(A2B)技術により、50Mbpsの帯域幅を提供し、
同時にオーディオ・システムのコスト、重量、および設計複雑度を低減
東京 (2014年10月22日) – アナログ・デバイセズ社(NASDAQ:ADI)は、本日、オーディオやコントロール・データをクロックや電源とともにアンシールドのシングル・ツイストペア・ワイヤ(より対線)上で配信することができるデジタル・オーディオ・バス技術を搭載したトランシーバ「AD2410」を発表しました。このAD2410トランシーバは、ADIの新しい車載オーディオ・バス(A2B:Automotive Audio Bus)を可能にするデバイス・ファミリー初の製品です。AD2410により、現在のケーブル・ハーネスの重量は大幅に低減され、車の燃料効率の改善と高忠実度のオーディオ(Hi-Fiオーディオ)配信ができるようになります。また、既存のデジタル・バス・アーキテクチャで求められる高価な大規模メモリ付きのマイクロコントローラが不要になります。
パナソニック・オートモーティブ・システムズ・アメリカ(PASA*)社、アドバンスト・デベロップメント・エンジニアリング、オーディオ&アコースティクス部門のグループ・マネージャ、Jonathan Lane 氏は次のように述べています。「パナソニック・オートモーティブは、ADIのA2Bの初期実装メーカーとして、この技術がパナソニックのOEM顧客にとって重要な次世代インフォテインメント・システムにおいて、配線の複雑さや関連コスト、さらに重量を大幅に低減できることがわかりました。A2Bはパナソニックがリードしているマイクロフォン・アレイやアクティブ・ノイズ・キャンセレーションのようなアプリケーションに最適で、かつ、次世代インフォテインメント・システムにとって不可欠な部品になることを期待しています」
AD2410 A2Bトランシーについて
AD2410は、低コストのオーディオ・トランシーバで、50Mbpsのデータ帯域幅と、上りおよび下り合わせて最大32オーディオ・チャンネルに対するサポートを提供します。複数のAD2410スレーブ・デバイスを単一のマスターにデイジーチェーン接続でき、あらゆる規格のオーディオ・サンプリング速度に対応します。既存のデジタル・バス・アーキテクチャと異なり、システム遅延は全てのスレーブ・ノードにおいて完全に同期されます。これにより、AD2410は特にアクティブ・ノイズ・キャンセレーション、車内通信、およびマイクロフォン・ビーム・フォーミングなどのアプリケーションに適しています。AD2410は、配線の複雑さを低減するだけでなく、全てのスレーブ・ノードにファントム電源機能を提供して、ローカル電源を不要にします。その結果、オーディオ・システムのeBOMコストが低減できます。
AD2410は自動車用ESDやEMI、さらにEMC要件の全てに適合しています。このトランシーバは、拡張自動車用温度範囲(-40℃から+105℃)で動作し、AEC-Q100規格に完全準拠しています。また、システム関連の故障を特定できる拡張診断機能も内蔵しています。AD2410は、ADIのSigmaStudioTMグラフィカル開発ツールを用いて完全にコンフィギュレーションすることができ、開発時間の短縮と迅速な市場投入を保証します。
AD2410トランシーバの最初のOEM実装は2016年と予測されます。
アナログ・デバイセズについて
アナログ・デバイセズ社は、技術革新、業績、そして卓越した技術を企業文化の柱に、技術セクターにおいて長きにわたり、最高の成長を誇る企業のひとつとしての地位を確実にしてきました。データ・コンバージョンとシグナル・コンディショニング技術で高い評価を得ており、6 万社を超える顧客に製品を提供しています。アナログ・デバイセズ社は、米国マサチューセッツ州ノーウッドに本社を構え、設計/製造拠点を世界各国に展開しています。S&P 500インデックスの一社に挙げられています。http://www.analog.com/jp
*PASAはパナソニックノースアメリカ㈱の事業所です。
※SigmaStudioはアナログ・デバイセズ社の商標です。
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