ニュース
新しい商用車用スターター モーター「HEF109-L」が登場【ボッシュ】
2014年8月21日
限られた設置スペースに無理なく収まるコンパクト サイズかつ十分なパワー
ボッシュの新しい商用車用スターター モーター「HEF109-L」が登場
超大型エンジン向けにパワー レンジを拡大
● 排気量最高28リッターのディーゼル エンジン向けおよび、ガス燃料エンジン発電機にも最適
● 最高80万kmの走行または農建機用途で実働1万4,000時間の使用に耐える堅牢設計
● 厳しいシステム要求もクリア
大排気量のエンジンの場合、スターターにも相応の性能が求められます。そこで、ボッシュは24Vスターター モーターで、最上級出力クラスでの新製品を導入しました。高負荷に対応した大型スターター モーター「HEF109-L」は、大型トラックや農建機向けに最適です。強力なスターター モーターが生み出すパワーは、開発のベースとなった実績ある「M」型(中型)スターター モーターを18%上回り、最高出力は9.2kWに達しており、排気量最大28リッターのエンジンでも確実に始動できます。ボッシュでスターターモーター&ジェネレーター事業部長を務めるウルリッヒ・キルシュナーは、この大型スターターの利点についてこう述べます。「新しい高性能スターター モーターは、建設機械のような大型エンジンに非常に適しています。これまでは、これらのエンジンをひとつのスターター モーターで始動するのは非常に難しいとされていたため、この製品はまさに画期的な存在と言えるでしょう」。この新しい強力なシングル スターター ソリューションでは、複雑な並列スターター システム(スターターを2つ同時に使用)は必要ありません。耐久性にも優れており、トラックで最高80万kmの走行、農建機などで実働1万4,000時間の使用にも耐えられます。
コンパクトなサイズと優れた堅牢性&信頼性
6極励起コンセプトの「HEF109-L」は非常にコンパクトなサイズで、エンジン ルーム内の設置スペースに限りがある場合に特にその優位性を活かせます。温度の変動にも強く、周囲の温度が非常に低い場合や、長時間にわたる連続クランキングの後でも、大型エンジンを確実に始動させることができます。
商用車の場合、耐久性の面で高度な要求を満たさなくてはなりません。そこで、このスターターはギヤの噛み合いに2段階プロセスを採用し、リング ギヤとピニオンの磨耗を抑えています。第1段階ではピニオンとピニオン シャフトがゆっくり前進し、リング ギヤと噛み合い、少しだけ回転します。続く第2段階で電流が定格値に引き上げられ、本来のクランキングが始まります。
スターターはメカニカル リレーを内蔵しているため、エンジン コントロール ユニット(ECU)と簡単に接続できます。さらに、イグニッション スイッチによる始動とは異なり、クランキングをECUで自動制御できるため、排出量も低く抑えることができます。
極限的な条件にも対応
「HEF109-L」はアップグレードも可能です。例えば特殊な防塵対策を施せば、最高IP57の保護等級を実現できます。さらに、追加機能として絶縁タイプのターミナル31があります。バッテリーのマイナス極と接続された独立したこの端子は、鉄道車両や船舶など、湿気と水に対してより高度な保護対策が求められる特殊アプリケーション向けです。また、さまざまな設置条件にも柔軟に対応できるよう、このスターター モーターには回転フランジを含む各種フランジが用意されています。
並列スターター モーターでより大きな出力を確保
一段と排気量の大きなエンジン向けに、ボッシュは並列スターターシステムも提供しています。「109」ファミリーのスターター モーター2台または3台を並列接続し、個々のスターターのパワーを足し合わせて出力できるようになっており、新しい「HEF109-L」もこの並列接続に対応しています。こうした並列接続で得られる出力は最高28 kWに達し、標準的な条件下において、排気量最大84リッターのディーゼル エンジンや最大168リッターのガス燃料エンジンを確実に始動できます。農建機や船舶向けでは、このクラスのサイズのエンジンが特によく用いられています。また、発電機セットのような定置式システムでは、停電時にエンジンを素早く、確実に始動させ、電力の安定供給を確保する必要がありますが、「HEF109-L」はこれらのアプリケーションでもその実力を発揮します。
このプレスリリースは2014年8月21日に Robert Bosch GmbH より発行されました。
▶原文をご覧ください。
自動車機器テクノロジーセクターはボッシュ・グループ最大の事業セクターです。2013年の売上高は 306 億ユーロで総売上高の約66%を占めています。自動車機器テクノロジーの売上により、ボッシュ・グループはリーディング・サプライヤーのポジションを確立しています(注: 会計方針の変更のため、2013年のデータと昨年発表した2012年データは、限定的な範囲でのみ比較可能です)。
自動車機器テクノロジー セクターでは主に、内燃機関用噴射技術、代替駆動コンセプト、効率的そしてネットワーク化されたパワーワトレイン周辺機器、アクティブ/パッシブセーフティシステム、運転支援/コンフォート機能、ユーザーに優しいインフォテインメント技術やCar-to-CarおよびCar2Xコミュニケーションとコンセプト、オートモーティブアフターマーケット向けのサービスや技術といった分野で事業を行っています。なお、ボッシュ・グループは、電気駆動マネジメントや横滑り防止装置ESC(エレクトロニック・スタビリティ・コントロール)、ディーゼルシステム用コモンレールなどの重要な革新的自動車技術にも対応しています。
ボッシュ・グループは、グローバル規模で革新のテクノロジーとサービスを提供するリーディング・カンパニーです。 2013年の従業員数は約281,000人、売上高は461億ユーロを計上しています(注: 会計方針の変更のため、今回公表する2013年のデータと昨年発表した2012年データは、限定的な範囲での比較)。事業は自動車機器テクノロジー、産業機器テクノロジー、消費財、エネルギー・建築関連テクノロジーの4事業セクター体制で運営しています。ボッシュ・グループは、ロバート・ボッシュGmbHとその子会社約360社、世界約50カ国にあるドイツ国外の現地法人で構成されており、販売、サービス代理店のネットワークを加えると、世界の約150カ国で事業展開しています。この開発、製造、販売のグローバル・ネットワークが、ボッシュのさらなる成長の基盤です。
ボッシュは2013年に約45億ユーロもの金額を研究開発に投資しました。さらに全世界では5,000件以上の国際特許の基礎特許(第一国出願)を出願しています(1日あたり平均20件の出願数)。私たちは革新的で有益なソリューションを提供し、そのすべての製品とサービスを通して、人々を魅了し、人々の生活の質を向上させることを目的にしています。この方針に基づき、ボッシュは全世界において人と社会に役立つ革新のテクノロジーを提供し続けていきます。それこそが「Invented for life」です。
さらに詳しい情報は
▶www.bosch.com ボッシュ・グローバル・ウェブサイト(英文)
▶www.bosch-press.com ボッシュ・メディア・サービス(英文)
▶twitter.com/BoschPresse ツイッター
を参照してください。
ボッシュ株式会社ホームページはこちら