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端子コネクタ用錫めっき技術のライセンス供与について【神戸製鋼所】

2014年9月10日

当社は、ドイツの大手伸銅メーカーであるウィーランド社に、端子コネクタ用銅板条に施す錫めっき技術である「新リフローめっき※1」のライセンスを供与することを決定し、このほど同社と契約を締結しました。同社は、欧州での自動車向け端子コネクタ用銅板条分野におけるトップメーカーです。既に同社へは、2009年4月に電気・電子用部品銅合金「SuperKFC®シリーズ」、2012年11月に端子コネクタ用銅合金「CAC®5」をライセンス供与していますが、それに続くものとなります。
当社は、アジア地域を中心に端子コネクタ用銅板条を供給していますが、特に自動車分野においては、グローバルな供給体制の確立と「調達のマルチソース化」が求められております。今回のウィーランド社へのライセンス供与により、同社を通じ、当社と同等の性能・品質を有するめっきを施した銅板条を、欧州、米国といった世界の主要マーケットへ供給することが可能となります。

端子コネクタとは、自動車などで使用される電装品と電線を繋ぐ接続部品のことです。コネクタには多数の端子が入っており、端子の表面には用途に合わせ、めっき処理が施されます。(図1参照)
近年、自動車における電装化の進展に伴い、必要とされる端子コネクタの数やコネクタ一つ当りの端子数も増加(多極化)しております。一方で、自動車の組立工程における電装品への端子コネクタ接続工程は手作業であることから、接続時の作業員負荷の増大、組立工程での生産性低下という問題が生じていました。
その様な中、当社は、主に自動車向け端子コネクタ接続時の作業負荷軽減を実現するめっき技術として、「新リフローめっき」を2007年に開発しました。軟質な錫めっきの表面に硬い銅錫合金を部分的に露出させることで滑りが良くなり、低挿入力を実現しています。(図2参照)
この「新リフローめっき」を使用した端子コネクタでは、形状によりますが、通常のリフロー錫めっき製と比較し、挿入力を約3割低減させ、生産性向上に貢献することが可能です。

今後、自動車の端子コネクタは、電装品の増大に合わせて、益々、多極化が進展し、挿入力を低減する「新リフローめっき」の採用が増えていくものと考えています。
当社は今後、ウィーランド社を通じ、これまでライセンス供与している各種銅合金に加え、新たに「新リフローめっき」もライセンス供与することで、グローバル供給体制を拡充し、当社が開発した合金やめっき技術の世界標準化を目指して参ります。

※1 「新リフローめっき」とは
リフローめっきとは、通常の錫めっき後、更に熱処理を施すめっき技術のこと。錫めっきの欠点として、めっき後の表面にウィスカーと呼ばれる結晶が発生し、端子間を短絡(ショート)させる場合がある。このウィスカーを抑制するため、めっき表面の皮膜を一度溶融させる熱処理を行うもの。
当社の新リフローめっきは、上記熱処理に加え、低挿入力を実現させるために硬い銅錫合金が部分的に表面に現れるように工夫している。


ウィーランド社の概要

社名 : Wieland-Werke AG
本社所在地 : ドイツ ウルム(Ulm)市
設立 : 1820年
生産拠点 : 13ケ所(欧州、中国、シンガポール、南アフリカ、米国)
社員数 : 約6,700名
主要製品 : 銅板条、銅管、銅押出・引抜品
売上高 : 2,837百万ユーロ(2013年9月期)
販売量 : 449千トン/年(2013年9月期)

神戸製鋼グループ 伸銅板条事業の概要

長府製造所(山口県下関市)で伸銅板条を製造。自動車向けを中心とした端子コネクタ分野向け及び半導体リードフレーム用に特化しており、両分野ともに国内トップレベルのシェア(当社推定)を有している。伸銅板条の生産能力は5,500トン/月、生産量の75%以上を自社開発合金が占める。また、長府製造所で製造した伸銅板条をグローバルに供給するスリット加工拠点として、蘇州神鋼電子材料有限公司(中国 江蘇省蘇州工業園区)、Kobe Electronics Material (Thailand) Co., Ltd.(タイ アユタヤ県)、半導体リードフレームの製造拠点として、神鋼リードミック㈱(福岡県北九州市門司区)、Singapore Kobe Pte., Ltd.(シンガポール)を有している。






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