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天然ガス自動車用新型NGVシステムを開発【ケーヒン】
2014年9月10日
㈱ケーヒン(本社:東京都新宿区、社長:田内常夫)は、天然ガス自動車用に専用開発した新型燃料供給システム(NGV システム)を開発しました。
天然ガスなどを燃料とするガス燃料自動車は、ガソリン車に比べて二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスや、窒素酸化物(NOx)、粒子状物質(PM)などの有害物質の排出が少なく、かつ燃料価格が比較的安価であるため、東南アジアを中心に増加傾向にあります。
今回開発したNGVシステムは、旧モデルと同等以上の性能を維持しつつも小型・軽量化により、ガス燃料自動車の低燃費化に貢献しています。くわえて、ケーヒン独自の制御システムにより、小型車から大型車、さらに過給器付きエンジン、液化石油ガス(LPG)車など幅広い車種・エンジンへの搭載を可能にするとともに、システム全体の低コスト化も実現しました。
【今回開発したNGVシステムの特徴】
● NGV用インジェクター(PIPE ASSY)
・ 世界トップクラスの耐久性と豊富な流量バリエーション
・ ケーヒン独自の製法により15%の小型化と40%の軽量化
*生産拠点 インド : ケーヒンオートモーティブシステムズインディア・プライベートリミテッド
● 2nd ECU(電子制御ユニット)
・ ケーヒンオリジナルの制御システムの採用と既存のエンジン用ECUとの協調制御により走行性能を向上
・ 機能集約と高密度実装により45%の小型化と35%の軽量化
*生産拠点 タイ:ケーヒンオートパーツ(タイランド)カンパニー・リミテッド
● プレッシャーレギュレーター
・ -20℃の低温環境下でも安定したガス供給圧
・ レギュレート機能と電磁遮断弁を集約し一体化
*生産拠点 日本 : 宮城第一製作所
● オイルトラップフィルター
・ 粗悪燃料に対応した世界トップクラスのオイル分除去性能
・ レイアウト性に優れており、さまざまなエンジンに搭載可能
*生産 日本 : 協力会社にて生産
*このNGVシステムでの特許出願数は29件になります。
ケーヒンは今回のシステムをさらに進化させ、2020年にはNGVのグローバルシェア30%を目指していきます。
今回開発したNGVシステムは、9月にタイで発売したホンダ「シティ CNG」に、天然ガスとガソリンの2種類を燃料するバイフューエルシステムとして納入開始いたしました。
ケーヒンは、今後も環境性能に優れた魅力ある製品を開発しグローバルに供給してまいります。
<参考>NGVシステムについて
ケーヒンは、1997年よりガス燃料車両用製品を上市し、世界中のお客様へ納入しております。
今回開発し たNGVシステムは、ガス燃料を噴射するインジェクターと、エンジン用電子制御ユニット(ECU)と協調制御しガス燃料の噴射を制御する2nd ECU、タンク内に高圧充填された天然ガスを減圧し、一定の圧力でインジェクターに供給するプレッシャーレギュレーター、天然ガスに混在したオイル分を除 去するオイルトラップフィルターから構成されています。このNGVシステムは、天然ガスのみを燃料とするモノフューエル車と、天然ガスとガソリンの2種類 を燃料とするバイフューエル車のどちらにも搭載できます。
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