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車載品質のデュアル・ローサイド駆動ICをサンプル出荷開始【IRジャパン】
2014年8月29日
パワー・マネジメント(電源管理)技術で世界をリードするインターナショナル・レクティファイアー・ジャパン(IRジャパン)㈱(本社:東京都新宿区)は29日、ハイブリッド車(HEV)、電気自動車(EV)、および、大電力の工業用コンバータで使われるスイッチング電源(SMPS)向けに、車載品質の大電流デュアル・ローサイド*1)駆動IC「AUIRB24427S」のサンプル出荷を開始しました。
AUIRB24427Sは、全温度範囲にわって、1チャネル当たり6Aを超える非常に大きな出力電流が特徴で、モジュール、またはディスクリート(個別)・パッケージに収めた大型のIGBT(絶縁ゲート型バイポーラ・トランジスタ)やMOSFETのゲートを駆動するように設計されています。オン時/オフ時におけるデバイスの出力インピーダンスが極めて低く、電力損失も非常に低いので、1次側または2次側のゲート駆動回路として、ハイブリッド車の電源回路などの過酷で高温の環境での動作が可能です。
AUIRB24427Sは、シンプルな8ピンのパワーSOP(PSOIC-8N)パッケージに封止され、超低消費電力なため、大電力スイッチング電源の用途で使われる大型のIGBTやMOSFETを効率的に駆動するという問題を解決できます。現在市場で入手可能な既存のディスクリートのソリューションと比べて、小型で、より単純で、より丈夫なソリューションを提供します。
AUIRB24427Sは、熱特性が改善されたPSOIC-8Nパッケージで提供され、標準的なデュアル・インラインの表面実装用パッケージに比べて、はるかに高い放熱を実現できるため、非常に高い周囲温度での動作が可能になります。さらに、ハイサイドにpチャネルMOSFETを使うレール・ツー・レール(電源電圧いっぱいまで出力可能)の出力段は、内部の電圧降下が小さいので、消費電力を低減することができます。AUIRB24427Sは、電流の吸い込み時/吐き出し時の出力抵抗が125℃で最大650mΩと低いことも特徴です。
データシートと品質基準は、IR社のホームページ(www.irf.com)から入手できます。
<価格>
AUIRB24427Sの1万個購入時の単価は0.78米ドルからの予定です(米国での参考価格)。この車載品質のデバイスは、鉛フリーで欧州の規制RoHS(特定物質の使用規制)に準拠しています。データシートは下記表中の型番をクリックすることでもご覧いただけます。
表 車載品質のデュアル・ローサイド駆動ICの概要
<用語説明>
*1) ローサイド:大電力スイッチング回路の出力に、パワーMOSFETを直列接続して(トーテムポール出力)、ハーフブリッジ回路を構成した場合、上側のMOSFETをハイサイドMOSFET、下側のMOSFETをローサイドMOSFETと呼びます。ローサイドMOSFETのゲートを駆動する回路がローサイド・ゲート駆動回路です。今回の製品は、ローサイド駆動回路を2個(デュアル)搭載しています。
<インターナショナル・レクティファイアー(IR®)社について> IR社はパワー・マネジメント(電源管理)技術のリーダーです。IR社のアナログIC、アナログ/デジタル混在IC、最先端デバイス、電源のシステムや部品は、コンピュータの性能向上や、世界で最も電力消費の大きいモータの省エネに貢献しています。コンピュータ、省エネ家電、照明器具、自動車、衛星・航空・防衛システムなどの主な製造企業は、次期製品の性能向上のためにIR社のパワー・マネジメント・ソリューションに頼っています。本社は米国カリフォルニア州エルセグンド。ホームページはhttp://www.irf.comです。
<商標に関する注意>
IR®は、International Rectifier Corporationの登録商標です。当資料に記載されるその他の製品名の商標はそれぞれの所有者に帰属します。
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