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車載用 高信頼性銅電極圧電アクチュエータ【TDK】

2014年8月26日

170 ℃の高温環境下で10億サイクルを超える長動作寿命
従来品と比較し、変位が20%向上
電気機械結合係数が75%超

TDK㈱(社長:上釜 健宏)は、EPCOSブランドの第3世代圧電アクチュエータの新製品を開発したことを発表します。本製品は、内部電極に銅を使用し、変位が大幅に向上しました。優れた安定性と信頼性を特長とする画期的な新製品は、170℃の高温環境下で故障を生じることなく、10億サイクルの連続駆動が可能です。エネルギー効率を高めるために、自動車の燃料噴射装置にアクチュエータを使用する場合、高温・高湿の過酷な動作環境下でも高い耐久性能(最大サイクル数)を確保することが、最も重要な信頼性基準の一つとなります。従来、こうした過酷な環境下では、内部電極に銀パラジウム合金材を用いたアクチュエータが、故障率のきわめて低い優れた安定性を発揮していますが、銅を使用した本製品は、動作寿命の点で新たなベンチマークとなり得るものです。

本製品は、電気機械結合係数が75%超ときわめて高い圧電特性を有する新開発の材料を使用しており、圧電層の非活性部を最小限に抑えることで、最大限の容積効率を達成しました。こうした画期的な材料と容積効率の高い設計により、同一サイズの従来品に比べ、変位の20%向上を実現しております。

圧電アクチュエータの内部電極には銀パラジウム合金材を使用するのが主流ですが、内部電極材に高い比率で銀を用いると、特に高湿環境下では銀マイグレーションが発生し、故障の原因となる恐れがあります。当社は圧電アクチュエータで内部電極に銅を使用している唯一のメーカーで、今回、銅電極を使用することで銀マイグレーションの発生をなくしました。また、外部電極でも新たに鉛フリーの高融点金属接合技術を開発し、高温環境下でも接合部が外れない高い接合強度を確保しました。200℃での2,000時間耐久性試験でも脆化を生じることなく、優れた耐久性を実現しています。


用語集
圧電アクチュエータ : 電圧を印加すると伸縮変形し、大きな機械的エネルギーを発生するセラミック部品
電気機械結合係数 : 電気的エネルギーを機械的エネルギーに変換する際の指標


主な用途

ディーゼルエンジンやガソリンエンジンの燃料噴射装置


主な特長と利点
安定性と信頼性が大幅に向上
170 ℃の高温環境下で10億サイクルを超える長動作寿命
従来品に比べ、変位が20%向上
電気機械結合係数が75%超
最高200 ℃の高い温度耐性
高い容積効率によるコンパクトな形状


製品の詳細情報は www.epcos.co.jp/inquiryで参照できます。

お問合せは marketing.communications@epcos.com. までお送りください。


TDK㈱について
TDK㈱(本社:東京)は、各種エレクトロニクス機器において幅広く使われている電子材料の「フェライト」を事業化する目的で1935年に設立されました。
主な製品としては、各種受動部品※(製品ブランドとしてはTDK、EPCOS)をはじめ、電源、HDDヘッドやマグネットなどの磁気応用製品、そしてエナジーデバイスやフラッシュメモリ応用デバイス等があります。アジア、ヨーロッパ、北米、南米に設計、製造、販売のネットワークを有し、現在、情報通信機器、コンシューマー製品、自動車、産業電子機器の分野において、電子部品のリーディングカンパニーを目指しビジネスを展開しています。
2014年3月期の売上は約9,800億円で、従業員総数は全世界で約83,000人です。

※主な製品は、コンデンサ(積層セラミックコンデンサ、アルミ電解コンデンサ、フィルムコンデンサ)、インダクタ、フェライトコア、高周波部品、センサ、ピエゾおよび保護部品等です。






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