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エンジン補機ベルト用「低断面高強度プレスプーリ」を開発【NTN】
2014年6月16日
最適形状設計とプレス成形技術の改良により、業界最高の耐荷重性を実現!
NTN㈱(以下、NTN)は、エンジンの補機ベルト用に業界最高の耐荷重性能を実現した「低断面高強度プレスプーリ」を開発しました。
近年、自動車エンジンのダウンサイジング化に伴う気筒数減少や補機類の電動化に伴うオルタネータの大容量化により、エンジンの補機ベルト張力は高まる傾向にあり、ベルト用アイドラプーリにも耐荷重性向上が求められています。アイドラプーリには鋼板製プレスプーリが多く使用されていますが、より強度が求められる場合、耐荷重性の高い鉄製切削プーリや「高荷重対応樹脂プーリ*」が使用されています。しかし、鉄製切削プーリは機械加工が必要であり、一方、樹脂製プーリは、新興市場など道路が未整備な地域において、エンジンルームに浸入した異物によりベルトとプーリの間で摩耗が発生するという課題がありました。
今回開発した「低断面高強度プレスプーリ」は、成形時の応力集中を回避するための解析技術を駆使した最適形状設計の確立と、プレス成形技術の改良により、従来比1.5倍の厚板鋼板の適用を可能にし、プーリ部の耐荷重性を2倍以上に向上させました。またプーリ部を従来品の約7割に低断面化することで、より外径の大きい軸受を組み合わせることができ、軸受寿命や負荷容量の向上も可能です。さらに、軸受には当社開発済みの高温特性や耐久性に優れるグリースを採用し、信頼性を確保しています。
これらにより鉄製切削プーリからの置換えを可能にすると同時に、高温下での耐久性や異物に対する耐摩耗性にも優れるため、使用環境が厳しく樹脂製プーリでは対応が困難な新興市場向け車両にも適用できます。
また、もの造りにおいては、プレス金型の強度を上げるために熱処理条件を見直し破損を防止すると共に、成型時の金型への焼付きを防止する特殊表面処理を施すことで量産性を確保しました。
NTNでは、これまでベルト用アイドラプーリに求められる軽量化や強度・信頼性の要求性能に応じ、樹脂製や鉄製のプーリ商品も取り揃えて提案してきました。本開発品によりこれまで以上にニーズに合った商品提案が可能になり、すでに自動車メーカへの提案を開始しております。今後も自動車用内燃エンジンの環境性能向上に貢献する商品として、グローバルに市場展開してまいります。
特長
1. 従来品(鋼板製プレスプーリ)比1.5倍の厚板の鋼板が適用可能に
⇒プーリ部の耐荷重性を2倍以上に向上
2. プーリ部を従来品比の約7割に低断面化
⇒軸受の寿命や負荷容量が向上
3. 樹脂製プーリに比べ、高温化での耐久性や異物に対する耐摩耗性に優れ、新興市場向け車両などに適用可能
用途
四輪車のエンジン補機ベルト用プーリ
お問い合わせ先
自動車事業本部 事業企画部 TEL : 0538-37-8549
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適用例
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