ニュース
SUPER GT 第2戦 FUJI GT 500km Race 「ホーム」富士でLEXUS RC Fが2-3位表彰台獲得 波乱の500kmレースで6台全車が完走しポイント獲得【トヨタ自動車】
2014年5月5日
5月3日(土)、4日(日)に静岡県の富士スピードウェイでSUPER GT第2戦「FUJI GT 500km Race」が行われ、LEXUS RC F勢は立川祐路/平手晃平組のZENT CERUMO RC F 1号車が2位、大嶋和也/国本雄資組のENEOS SUSTINA RC F 6号車が3位表彰台を獲得した。500kmの長丁場で接触やトラブルが多発する荒れたレースとなったが、LEXUS勢は6台全車が完走しポイントを獲得。GT300クラスでは首位を争ったOGT Panasonic PRIUS 31号車が接触等のアクシデントで後退を余儀なくされながらも、6位入賞を果たした。
SUPER GT第2戦「FUJI GT 500km Race」が5月3日(土)、4日(日)の両日、静岡県の富士スピードウェイで開催された。
ゴールデンウィークのSUPER GT富士戦は、首都圏から近い富士での開催ということもあり、毎年大観衆がサーキットに集まる。今大会は2日間を通して約9万人という多くのモータースポーツファンが詰めかけ、熱いレースを満喫した。
富士スピードウェイでのSUPER GTは春と秋の2回開催されるが、春の今大会は500kmの長丁場で争われた。
LEXUS SC430が得意とし、数多くの勝利を挙げてきた「ホーム」富士スピードウェイは、もちろん、今季より新たに投入されたLEXUS RC Fにとってもホームコース。SC430は2010年と昨年の春大会にトップ4を独占という圧倒的な速さを見せてきており、新型車両でもホームで好成績を得るべくLEXUS Racingは今大会に臨んだ。
◆予選◆
3日(土)の富士スピードウェイは好天に恵まれ、初夏を思わせる暖かさの中で公式練習と予選が行われた。4連休の初日となったこの日、予選日にもかかわらず富士スピードウェイには3万人を超えるモータースポーツファンが集まった。
今大会、同一週末に開催されているFIA世界耐久選手権(WEC)に出場するためSUPER GTは欠場の中嶋一貴に代わり、PETRONAS TOM’S RC F 36号車をドライブすることとなった平川亮は、初めてのSUPER GTということもあり、午前中の公式練習から精力的に周回。終盤のアタックシミュレーションでもLEXUS RC F勢でのトップタイムをマークする速さを見せた。
午後2時、気温23度、路面温度33度というコンディションでノックアウト方式での予選が開始。上位8台が生き残るQ1は、全車残り8分過ぎまでピットで待機し、一発アタックの様相に。
36号車のアタックを担当した平川は、午前中の勢いのまま、最初に1分29秒台を叩き出す好走。このタイムは塗り替えられたものの、Q1でのLEXUS勢最上位の2番手となった。平手晃平のZENT CERUMO RC F 1号車が4番手、前戦優勝を果たしたKeePer TOM’S RC F 37号車は伊藤大輔がドライブし6番手、DENSO KOBELCO SARD RC F 39号車はオリバー・ジャービスのドライブで8番手につけ、この4台のLEXUS RC FがQ2進出を果たした。
一方、WedsSport ADVAN RC F 19号車は関口雄飛が健闘を見せたがわずかに及ばず9番手。前戦ポールポジションから惜しくも2位に終わったENEOS SUSTINA RC F 6号車も国本雄資が10番手と、まさかのQ1敗退となってしまった。僅差の争いとなったQ1では、この10番手までがこれまでのコースレコードを破り、新世代SUPER GT車両の速さを改めて示すこととなった。
Q2も8分過ぎに各車コースイン。終盤激しくタイムが塗り替えられていくアタック合戦が繰り広げられた。
LEXUS RC F勢はジェームス・ロシターの36号車が最上位の2列目4番手。立川祐路の1号車が5番手でこれに続いた。石浦宏明の39号車は7番手、アンドレア・カルダレッリの37号車が8番手から明日の決勝レースに臨むこととなった。
GT300クラスでは、昨年の富士戦で初勝利を飾っているOGT Panasonic PRIUS 31号車は、新田守男がQ1を担当し、6番手でQ2へと進出。Q2は嵯峨宏紀が7番手タイムをマークし、明日の決勝レースに臨むこととなった。
◆決勝◆
4日(日)も好天に恵まれ、5月らしい過ごしやすい気候の下、午後2時にローリングスタートから500kmで争われる長いレースの幕が切って落とされた。
スタートは大きな順位変動は無く推移したが、4周目にGT300クラスの車両がクラッシュしたためにセーフティカーが導入。10周目に再スタートが切られたが、18周目にも出火車両があり、この日は序盤にして2回のセーフティカー導入という波乱の幕開けとなった。
23周目に2度目の再スタートが切られると、4番手スタートから、前走車の脱落によって3位に上がった36号車ロシターが更に上位を狙い猛プッシュ。4位には平手の1号車、そして1台挟んだ後方では、伊藤の37号車、石浦の39号車、大嶋の6号車、関口の19号車と4台のLEXUS RC Fがバトルを繰り広げた。
30周目過ぎには1号車平手が2位争いに追いつき、3台が団子状態に。
35周目あたりから上位勢が最初のピットに向かい、給油と共にドライバー交代が始まった。41周目終了で36号車がロシターから平川へとチェンジ。翌周に1号車が平手から立川へ、そして翌々周には序盤首位を走行していたGT-R12号車がピットでタイムロスしたこともあり、この3台はほぼ同じ位置でコースに復帰することとなった。
36号車の平川は、ピットアウトしたばかりのGT-R12号車をパスしたが、その直後のコーナー進入でGT300車両に接触し、スピン。すぐにコースに復帰した36号車平川だったが、この接触で右フロントタイヤを破損しており、翌周の1コーナーでコースアウト。ピットでの修復を余儀なくされた。平川はこのあとにも接触でペナルティを科されるなど、初のGTレースで厳しい洗礼を受けることとなってしまった。
その後、首位を行くGT-R23号車がトラブルで後退し、1号車は2位に浮上。3位争いは変わらずGT-R24号車を4台のLEXUS RC Fが追う展開となっていたが、70周を過ぎて2度目のピット作業が開始されると、ピットタイミングと作業の速さにも助けられ、6号車と39号車が3位、4位に浮上。6号車の大嶋と39号車の石浦による表彰台をかけたバトルが繰り広げられたが、39号車石浦は車両バランスに苦しみ、徐々に後退。
最後は1号車の平手が2位、6号車の大嶋が3位のポジションを守ってチェッカー。惜しくも「ホーム」富士での勝利はかなわなかったが、LEXUS RC Fは2-3位で2台が表彰台に上った。
伊藤の37号車は5位、39号車石浦が6位、19号車関口が7位で続きフィニッシュ。苦しい戦いとなった36号車も9位でチェッカーを受け、大荒れとなった今大会だが、LEXUS RC Fは出場した6台全車がポイントフィニッシュを果たした。
10番手スタートから追い上げた6号車は、30kgのウェイトハンデを積みながらも開幕戦に続く連続表彰台を獲得。ドライバーズランキングでも、37号車と6号車は首位に5ポイント差の2位、3位につけている。
GT300クラスでは、7番手スタートのプリウス31号車が、スタート直後から速さを見せ次々に前走車をパス。16周目には追い抜きの難しい後半セクションでパッシングを見せ、ついに首位に立った。
しかし、プリウス31号車は最初のピット作業を終えてピットアウトする際、通常の再発進が出来ずモーターの力で走り出すこととなりタイムロス。また、50周目には首位を争っていたマクラーレン2号車と接触、スピン。その後、他車とのピットタイミングの違いで64周目には再び首位に浮上したものの、77周目の2度目のピットインでも再発進時にタイムをロスするなど厳しいレースとなった。
波乱のレースとなったプリウス31号車だったが、最後まで粘り強く走り抜き、6位でチェッカー。今季初のポイント獲得を果たした。
ZENT CERUMO RC F 1号車 ドライバー 平手晃平 :
「当初、3スティントのうちの真ん中を走る予定だったが、今朝、立川選手から体調が悪いので2スティント走って欲しいと言われ、急きょ変更してスタートと最後を担当した。開幕戦では自分が接触、コースアウトしてしまったことで不満の残る結果となってしまったが、今日の走りでその汚名は返上出来たと思っている。ただ、優勝を争うまでに至らなかったのは残念だ。チームと協力して更に良いクルマに仕上げて行きたい。体調不良の中、立川さんが頑張って繋いでくれたことが報われて結果が出せて良かった」
ENEOS SUSTINA RC F 6号車 ドライバー 大嶋和也 :
「予選ではクルマの不調が特定出来ずに、決勝は10番手からのスタートとなってしまった。予選の時とフリー走行では、ウェイトハンデに原因があるのかと思っていたが、決勝レース前にエンジンのパワーがダウンしていたということがわかり、対策出来たことで、不安なく決勝に臨んだ。今日のウェイトハンデでも問題なく3位まで順位を上げられたので、今後も良いペースで行けそうだ。開幕戦と今回と連続でクルマにトラブルが出てしまったが、今後のテストで開発を頑張り、気を引き締めてシーズンを戦って行く」
ENEOS SUSTINA RC F 6号車 ドライバー 国本雄資 :
「予選でのトラブルの原因が朝のフリー走行後に見つかって安心した、今日のレースは、2スティント目を担当したが、ミスもなかったし、セクター3や高速コーナーではとても速かった。クルマの仕上がりは良かったのだが、ストレートスピードでライバルに若干及ばなかった。TRDと開発を進めて行き、ライバルに負けないクルマ・エンジンを作って行きたい」
トヨタ自動車株式会社ホームページはこちら