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車載・産機に最適な高信頼性DRAMシリーズ(出力ドライバビリティ調整機能搭載)に128M/256MビットSDRAMをラインアップ【ラピスセミコンダクタ】

2014年2月26日

輻射ノイズ低減とシステムコストダウンの両立を実現

要旨

ラピスセミコンダクタは、高信頼性DRAMシリーズとして、出力ドライバビリティ調整機能搭載の128MビットSDRAM「MD56V72160C」/256MビットSDRAM「MD56V82160A」を開発しました。
本LSIは、4段階の出力ドライバビリティ調整機能を搭載しており、ユーザーシステムに応じて電流駆動能力を調整し、輻射ノイズを低減することで、ノイズ対策部品、ダンピング抵抗部品の削減が可能になります。
また、リードフレームには、はんだ接続信頼性の高い銅(Cu)フレームを採用しており、車載機器などの高い信頼性が要求される用途にも最適です。 なお、本商品は、既にサンプル出荷中で、2014年3月より月産100万個の体制で量産出荷を開始する予定です。

背景

中・小容量SDRAMの用途のひとつである車載機器システムでは、動作時に発生する輻射ノイズが高周波数帯域などへの影響を与えるため、システムの品質向上にとって輻射ノイズの低減が重要な課題となっていました。
ラピスセミコンダクタはこの課題に着目し、SDRAMの動作時に発生する輻射ノイズの低減、インピーダンスマッチングによるリードデータ出力波形の特性改善のため、リードデータ出力時の電流駆動能力を3段階に変更する出力ドライバビリティ調整機能を従来品の16Mビット/64MビットSDRAMから搭載しました。本機能は車載分野で非常に高く評価されており、より大きな容量のSDRAMを必要とする用途への適用拡大のため、128Mビット、256MビットSDRAMを開発しました。
また、DRAMの主流がDDR2/DDR3-SDRAMといった大容量、高速化に移行し、中、小容量SDRAMの供給不安が高くなってきています。ラピスセミコンダクタは、中、小容量のSDRAMを レガシーDRAM注1 として位置づけ、長期にわたり供給ができる唯一の国内メーカーとして、車載用途だけでなく幅広く産業機器市場にも、商品ラインアップの拡充をおこなっています。


【用語解説】
注1 : レガシーDRAM
DRAM市場は、パソコンや携帯電話の高機能化に伴い、大容量・高速なDRAMへの移行が進み、中・小容量DRAMの供給メーカーが減少する一方で、民生機器や車載機器などでは、ノイズ設計の観点などから、中・小容量・中速DRAMに適したアプリケーションが数多く存在しています。また、通信機器や産業機器などのライフサイクルが長い商品では、コントローラの変更など設計変更が困難あるいは設計変更の費用を抑えたいなどの理由から、中・小容量DRAMを継続して使用したいというニーズがあります。ラピスセミコンダクタでは、これら中・小容量DRAMを「レガシーDRAM」と位置づけ、車載市場や産機市場に対応した高信頼性の新商品を開発するなどして、レガシーDRAMのラインアップ拡充を図り、長期安定供給を提供しています。

新製品の特長

1. 出力ドライバビリティ調整機能搭載
SDRAMの動作時に発生する輻射ノイズの低減、インピーダンスマッチングによるリードデータ 出力波形の特性改善のため、リードデータ出力時の電流駆動能力を変更する出力ドライバビリティ調整機能を搭載。拡張モードレジスタセットにより4段階のドライバビリティ設定が可能。
本機能により、ユーザーシステムに対応した電流駆動能力の最適化を実現し、輻射ノイズ低減、輻射ノイズ対策部品削減に貢献します。また、出荷時固定仕様のドライバビリティ設定で提供 可能で、既存のSDRAMコントローラをご使用のままでも、拡張モードレジスタをセットすることなく 最適な出力ドライバビリティ設定の商品を使用可能です。

2. 銅リードフレーム採用
車載機器分野における基板とのはんだ接続性の高い信頼性要求をクリアするため、接続信 頼性に優れる銅(Cu)リードフレームを採用。
従来の42アロイのリードフレームと比べ、基板の熱膨張係数と近いため、はんだ接続信頼性が向上し、自動車メーカー要求の基板実装状 態での熱膨張サイクル基準をクリア。
また、はんだウイスカー不良の発生も同時に抑制します。

3. 車載品質対応
高品質を実現するために、お客様のご要求品質に合わせたテスト工程にカスタマイズ対応。

4. KGD(Known Good Die)保証によるチップ販売に対応
ウエハレベルでパッケージ品と同等の品質を保証、お客様のご使用方法に合わせたテスト工程により高い品質のチップ品をご提供します。

仕様

仕様
JEDECスタンダード仕様に準拠
メモリ構成
4 バンク×2,097,152 ワード×16 ビット (MD56V72160C)、   4 バンク×4,194,304 ワード×16 ビット (MD56V82160A)
アドレスサイズ
4,096ロウ × 512カラム (MD56V72160C)、   8,192ロウ × 512カラム (MD56V82160A)
動作周波数
166MHz (max.)
インターフェース
LVTTLコンパチブル
ファンクション
汎用SDRAMコマンドインターフェース
電源電圧
3.3V ± 0.3V
動作温度範囲
0°C to +70°C / -40°C to +85°C
リフレッシュ
オートリフレッシュ時 : 4,096回 / 64msec (MD56V72160C)、   8,192回 / 64msec (MD56V82160A)
セルフリフレッシュ
消費電流(Typ.)
動作時 : (166MHz) 100mA (MD56V72160C)、   150mA (MD56V82160A)
スタンバイ時 : (アクティブスタンバイ時) 50mA (MD56V72160C)、   65mA (MD56V82160A)
パワーダウン時 : 3mA
パッケージ
銅リードフレーム、RoHS準拠、鉛フリー、ハロゲンフリー

販売計画

商品名
MD56V72160C / MD56V82160A
梱包形態
トレイ 1080個
サンプル出荷時期
サンプル出荷中
サンプル価格(参考)
MD56V72160C 360円(税別)
MD56V82160A 520円(税別)
量産出荷予定
2014年3月より

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