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ガリレオ衛星に対応する測位用ICをeCall向けの認定テストに提供【STマイクロエレクトロニクス】

2014年2月19日

複数の衛星測位システムに対応する全地球航法衛星システム用レシーバに対し、ガリレオおよびEGNOSをサポートする欧州委員会のテストを開始



多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーのSTマイクロエレクトロニクス(NYSE: STM、以下ST)は、eCall緊急通報システムの認定テストのため、1チップ衛星測位用ICであるTeseo IIを、欧州宇宙機関(ESA)および欧州委員会共同研究センター(JRC)に提供したことを発表しました。この認定テスト・キャンペーンは、ガリレオの普及促進に向けた取り組みの一環として、欧州全地球航法衛星システム監督庁(GSA)が運営しています。

ガリレオのテストは、ESAおよびJRCによって数ヶ月間にわたり実施される予定で、欧州全地球航法衛星システム監督庁のテスト計画に従い、STの最新のファームウェア・リリースが検証されます。このテスト・キャンペーンは、2014年末の開始が予定されているガリレオ初期運用サービスをサポートしています。さらに、このテストにより、Teseo IIが欧州静止衛星補強型衛星航法システム(EGNOS)に対応していること、また事故車両から自動的に通知メッセージを送信するeCall緊急通報システムがガリレオに対応できるかを評価します。計画では、静的・動的テスト条件の他、最大3つの衛星測位システム(GPS/ガリレオ/グロナス)を用いて、異なる3つのケースについてテストする予定です。

2013年3月にSTとESAが実施した軌道上のガリレオ衛星を使用した初の測位結果に従い、STは、Teseo IIの量産用ファームウェアとして、Galileo Goldenを追加実装しました。Teseo IIは、ガリレオに対応すると同時に、ガリレオ衛星測位システムからのファームウェア・アップデートも可能です。これにより顧客は、ハードウェアの変更が不要になります。

Teseo IIは、現在利用可能なガリレオ衛星を含む、複数の衛星測位システムからの信号を同時に処理する優れた機能を有しており、将来配備される衛星測位システムにも対応することができます。

複数の衛星測位システムからの信号を受信するSTの技術は、現在軌道上にあるガリレオ衛星の利用を可能にし、高層ビル群を自動車で通過するような衛星見通し率が悪い条件下であっても、初期位置算出時間(Time To First Fix、TTFF)の短縮、高精度での継続的トラッキング、効率的な操作といったメリットを消費者に提供します。

STのインフォテインメント・ビジネス・ユニット ディレクターであるAntonio Radaelliは、次の様にコメントしています。「JRCとのテスト・キャンペーンの開始は、STの衛星ナビゲーション・プラットフォームがガリレオのサポートを強化するためのさらなるステップです。長期にわたる複数衛星測位対応ファームウェアの開発から得られた経験に基づくTeseo II の高い成熟度が、最大3つの複数衛星測位システム(GPS / グロナス / ガリレオ)を用いたテスト・ケースにおいて、正常動作を実証するための重要な柱となっています。当社は、複数の全地球航法衛星システム市場における優位性と長期にわたる自動車業界での経験により、eCall緊急通報システムの他、デジタル・タコグラフ、料金自動収受システム、テレマティクス、ナビゲーション等、その他の高度な自動車用通信技術分野において、独自の製品を提供しています。」


注記
Teseo IIは、複数の衛星測位システムに対応する世界初の1チップ衛星測位用ICとして2011年1月に発表されました。同製品は、スタンドアロン型の衛星信号レシーバで、GPS(米国)、ガリレオ(ヨーロッパ)、グロナス(ロシア)、準天頂衛星(日本)を含む複数の衛星測位システムの信号に対応します。複数の衛星測位システムに対応することで、多くの衛星から信号を受信することができ、高層ビル群を自動車で通過するような衛星見通し率が悪い条件下であっても、TTFFの短縮や、高精度な継続的トラッキングといったメリットを提供することができます。


STマイクロエレクトロニクスについて
STは、「センス & パワー、オートモーティブ製品」と「エンベデッド・プロセッシング ソリューション」の多種多様なアプリケーションに半導体を提供する世界的な総合半導体メーカーです。エネルギー管理・省電力からデータ・セキュリティ、医療・ヘルスケアからスマート・コンスーマ機器まで、そして、家庭、自動車、オフィスおよび仕事や遊びの中など、人々の暮らしのあらゆるシーンにおいてSTの技術が活躍しています。STは、よりスマートな生活に向けた技術革新を通し、「life.augmented」の実現に取り組んでいます。2013年の売上は80.8億ドルでした。さらに詳しい情報はSTのウェブサイト( http://www.st-japan.co.jp )をご覧ください。


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