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高精度電力計と波形測定器の長所を併せ持つ「プレシジョンパワースコープPX8000」発売【横河メータ&インスツルメンツ】
2014年1月14日
~広帯域&高速サンプリングで電圧・電流・電力波形の表示と電力演算を高次元で両立~
横河メータ&インスツルメンツ㈱(本社:東京都立川市 社長:金子 洋)は、電力測定器の新製品「プレシジョンパワースコープPX8000」を1月15日に発売しますのでお知らせします。
「PX8000」は、電力計の高精度電力演算と、オシロスコープの高周波測定・波形解析機能という特長を併せ持ち、過渡的な電力を測定できる業界唯一の電力アナライザです。旧モデルPZ4000の後継機種として、大幅な機能・性能の向上を実現しており、電気・電子機器の省エネルギー化に向けた研究・開発分野の作業効率向上に貢献します。
開発の背景
太陽光・風力発電をはじめとする再生可能エネルギー関連機器、自然環境に配慮した電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)、家電製品などの開発では、エネルギー効率のさらなる向上が急務となっています。これらの機器・装置の省エネルギー化の鍵となる電力変換装置(インバータ)には、変換過程における電力損失を抑えるために、より精密に制御して無駄を減らすことが求められています。また、起動時や入・出力急変時など多くの電力を必要とする状況での瞬間的な電力値の推移(過渡電力)を正確に測定したいという要求も多くなっています。そのため、信号を収集する周期(サンプリング周期)をさらに短くすることが必要となってきました。
これらの要求に対応するため、PX8000は、高速かつ高分解能のアナログ/デジタル変換器を採用することで高速サンプリングを実現し、オシロスコープ並みの高周波測定を可能としました。
製品の特長
1. 同種製品最速クラスの100メガサンプリング/秒(MS/s)高速信号収集
サンプリング速度は、当社従来機種の20倍の100MS/sで、電力アナライザとしては業界最速クラスです。従来機種では難しかったワイヤレス給電器、インバータの昇圧回路部品などの高周波信号で駆動される機器の電力測定が可能です。
2. 起動時、入・出力急変時の過渡電力測定
従来の電力計は一定時間の電力の平均値を演算で算出していますが、PX8000は捕捉した波形データを内部メモリに保存することで、任意の時間の電力変化を詳細に解析することが可能です。また、起動時や入・出力急変時など高速に変化する過渡電力を測定することができます。
3. 位相調整機能で高い測定精度
電流プローブなどの外付けセンサを使用する場合、センサの内部回路の影響で入力信号の位相がわずかに変化するため、測定対象によっては測定精度が落ちる場合があります。このため位相差を補正する機能を付加しました。これにより測定値の精度を維持することができます。
主な市場
EV/PHVの充電設備、省エネ家電・OA機器、太陽光・風力発電の電力変換装置などの開発、評価部門
用途
最新のパワーエレクトロニクス技術を応用した機器開発における、消費電力等の各種電力パラメータ測定と波形観測・測定
電力計分野における当社の取り組み
当社は、1970年から電子式電力測定器の開発・販売を始めた、この分野における先駆的メーカの1社です。現在では、日本での市場シェアNo.1※1、海外でもシェアNo.1※1を誇り、お客様の製品開発や生産現場における消費電力測定、電力の効率測定などを通じて省エネルギー化への取り組みを支援してきました。今後も、市場の要求に迅速かつ的確に対応した製品を提供し、持続可能社会の実現に努めてまいります。
※1 市場シェアは当社調べ
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