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山陽タクシー様、「携帯電話網を利用した“IP無線タクシー配車システム”」を導入【富士通テン】
2013年12月19日
~通信エリアの拡大と通信感度の向上で配車効率アップ~
~スマートフォンタクシー配車も同時に構築しサービス充実~
山陽タクシー㈱(山陽電鉄グループ 本社:神戸市垂水区 社長:滝本 剛、以下山陽タクシー)様は、富士通テン㈱(本社:神戸市兵庫区 代表取締役社長:重松 崇)のIP無線機(*1)を用いたタクシー配車システムを導入し、9月より運用を開始されました。
山陽タクシー様はIP無線タクシー配車システムの導入を機に、タクシーを利用されるお客様がスマートフォン(以下 スマホ)で簡単に配車依頼ができる、完全自動配車の仕組みを構築し、全てのタクシーに無線と連動したカーナビを搭載するなどサービス向上を図っておられます。
なお、富士通テンでは、山陽タクシー様がIP無線タクシー配車システムの初めての納入先となります。
IP無線の特長は、①携帯電話網を使うため通信エリアが広い ②ビルの合間や高架下などタクシー無線の専用電波が届きにくい場所でも通信感度が高い ③基地局の設備が不要となり導入費用が抑えられる ④無線免許不要などがあげられます。今回導入された山陽タクシーの滝本社長様は、「神戸は山に面しており、タクシーが山間部を走ることも多く無線が届かない場合は連絡がとりにくかった。IP無線タクシー配車システムの導入により、車両と配車センターの通話は確実なものとなり、また、近くの空車を迅速にお客様に配車できるようになるなど、サービスエリアも拡大した。」と話しておられます。
背景
国内のタクシー無線は、2016年6月にデジタル無線に完全移行することが決まっており(*)、アナログ無線からの切り替えが必要な時期が迫っています。
また、山陽タクシー様は配車サービスの一層の充実と営業可能エリアのフル活用、配車効率の向上を検討されており、この度、従来使用していたアナログのタクシー無線から携帯電話網を利用したIP無線に切り替えられました。同時にスマホによる完全自動配車サービスに対応した新たな配車システムを導入されたものです。
(*)2003年総務省、電波法関係審査基準の一部改正の訓令による。
今回導入されたシステム
IP無線タクシー配車システム(本システム概要は2013年4月25日に発表済み)
対象車両106台
<主な構成内容>
・ 車載機器(IP無線機、信号処理装置、スピーカマイク、カーナビ、6ボタン操作機)
・ スマートフォン配車受付
導入による主な効果
IP無線関連
1. 神戸の山間部など、電波の届きにくかったエリアでも通信ができ、より適切な車両をより迅速に配車できる。
2. 通信エリアが広く、観光案内(貸切)で京都や奈良、和歌山県など、県外や遠方まで走行しても乗務員からの通話が可能で、現在地なども把握できる。
3. 通信エリアが広く、営業エリアで対応できていなかった神戸市中央区、長田区、須磨区などに営業を拡大できる。
4. タクシー無線では通信エリアが限られているため、無線中継のため基地局を数ヶ所設置していたが、IP無線では基地局は必要がなくイニシャルコストが軽減できる。
スマートフォン完全自動配車サービス関連
1. ・ お客様の依頼方法が増えて利便性向上につながる。
・ オペレーターが介入せずに配車ができ負担が軽減し、効率的な配車業務が行える。
・ 配車依頼と同時に無線連動のカーナビに道順が示されるので、オペレーターからドライバーに道順を説明する負担も軽減できる。
2. スマホの地図で指定された場所にお迎えに行けるので、お迎え場所をお客様に確認する必要がなくなりスムーズに配車できる。
またお客様は、スマホの地図上で迎えに来る車両の現在地(位置)が確認でき、予定到着時間も表示されるので安心していただける。
3. お客様はスマホで配車注文すると、配車センターの話し中に関係なく繋がる。通話料もかからない。(パケット通信料は必要です)
カーナビ搭載関連
1. ドライバーが県外や遠方へお客様をお送りする時も自信を持てるようになった。
2. 配車センターがお客様の行き先を事前登録しておくと、実車後自動的にカーナビに案内し、乗務員が分からない場所でも安心してお客様をお送りできる。
3. 無線連動カーナビの搭載により、現地到着時間が短縮できるなど、お客様の満足度向上に繋がる。
■ 用語解説
*1 IP無線(アイピー無線)
携帯電話網(3G回線)を使用した無線。デジタルデータや音声を符号化して伝送する。
■ 商標について
「iPhone」ならびに「App Store」は、Apple Inc.の商標です。
「Android」ならびに「Google」は、Google Inc.の商標です。
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
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