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「SUBARU XV HYBRID」開発にNIのHILSソリューションが採用される【日本ナショナルインスツルメンツ】

2013年12月16日

富士重工業㈱ : SUBARU初のハイブリッドカー「SUBARU XV HYBRID」開発にNIのHILSソリューションが採用される

ニュースハイライト
SUBARU初のハイブリッドカー「SUBARU XV HYBRID」の開発にナショナルインスツルメンツのHILS(Hardware-in-the-Loop Simulation) ソリューション(注1)が採用されました。
NI LabVIEW FPGAモジュール、NI FlexRIO(注2)を採用したことで、開発当初の目標でもあったシミュレーション分解能1.2マイクロ秒(注3)を実現しました。
実機がない状態でもテストが行え、車両で発生した再現性の低い事象も再現できることから、試験のセットアップにかかる工数、実行時間が大幅に削減できたほか、異常挙動に対する保護機能のテストが広範に行えるようになりました。


日本ナショナルインスツルメンツ㈱(本社:東京都港区、代表取締役:池田亮太、以下日本NI)は12月16日、富士重工業㈱(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:吉永泰之、以下富士重工業)では初となるハイブリッドカー開発にナショナルインスツルメンツのシステム開発ソフトウェア「NI LabVIEW(注4)」と、再構成可能なハードウェア「NI FlexRIO」が採用されたことを発表いたします。なお、本件は12月5日に開催されたJMAGユーザ会2013にて発表されました。

背景

富士重工業スバル自動車部門では、「乗る人すべてにとって快適で愉しい走りを約束するクルマ」づくりを目標に、ボクサーエンジン、シンメトリカルAWD、先進運転支援システムEyeSightといった、特徴ある革新的な技術と確かなモノづくりを続けてきました。これまでに培った自動車開発に関する技術・ノウハウを生かしたハイブリッドシステム搭載車両を開発するにあたり、スバル技術本部HEV設計部では、従来よりも質量ともに多岐にわたるテストが必要となること、それを全てこなしてあらゆる制御要求・要件・仕様を満たすためには、テストの自動化が必須であると考えました。

複雑な動作条件や再現困難な故障状況を確実に再現

ソフトウェアの要求を検証するための大量のテストケースを、マニュアルで、高い精度・再現性でもって実行することは困難です。通常の運転状況では行われないような操作も想定して、あらゆる条件でテストを行い、モータの挙動を制御するアルゴリズムを作りこまなければなりません。

実機では故障状況を再現するのも困難ですし、故障の危険性もあります。実機の代わりにモータモデルでシミュレーションが行えるHILSシステムを採用することにより、様々な故障状況を仮想的に作りだし、それに対する制御アルゴリズムの作成・検証をくまなく行えるようになりました。このHILSシステムの開発にはNI LabVIEW FPGAモジュールというソフトを使用し、VHDLの専門家の手を借りなくても、従来モータのテストに関わってきたエンジニアの手でプログラミングも行うことができ、使用者の思い通りにシステムが組めました。

今回の開発では、Electric Motor Simulation Toolkit(NI電気モータシミュレーションツールキット : http://sine.ni.com/nips/cds/view/p/lang/ja/nid/211912)のベータユーザとしてご協力いただいております。

今後の展開

今後はインバータモデルの精度向上を図り、より高精度なシミュレーションが行えるようなモデル作りを行っていく予定です。一度作成したテストシナリオは、定数を調整すれば他のシステムにも流用が可能で、バリアントの増加時にはテスト工数のさらなる削減、人的要因によるミスの予防が期待されます。また、現在は全工程をモータ実機により行っている制御適合にもHILSを活用することで、実機完成前から着手することができようになり、工程のフロントローディングと開発スピードの向上に寄与できるものと考えています。

開発担当者  HEV設計部  森田知洋氏のコメント

モータ制御を、実機を使ってマニュアルで実行しようとした場合、テストに最低でも2,300時間(約20カ月)はかかると見込まれていました。HILSを採用したことにより、全ての試験パターンを自動で回すのにかかった時間は約118時間(約1ヶ月)と、当初の見込みを大幅に下回る期間(約20分の1)でテストを終了することができました。また、高電圧を取り扱わなくてもよいことによる精神的負荷の軽減も開発者としてはありがたかったです。


【当該事例の詳細】

「NI FlexRIOでハイブリッド車向けのモータHILSを構築」(http://sine.ni.com/cs/app/doc/p/id/cs-15821


【注釈】
(注1)Hardware-in-the-Loop Simulation
実機なしで制御ソフトウェアの検証を行うシステム。

(注2)NI FlexRIO
NIのRIO(再構成可能I/O)ハードウェアの一形態で、オンボード処理とリアルタイム解析に適している。NI LabVIEWでプログラミングできるため、ローレベルのハードウェア記述言語やボードレベルの設計の専門知識がなくても、I/Oのカスタムタイミング、信号処理・制御を含むソリューションを迅速に作成することができる。

(注3)シミュレーション分解能
シミュレータを一回まわすのにかかる時間。これが1.2マイクロ秒を超えてしまうと、ECUがモータに「異常」があると判断してしまい、モータの制御を停止してしまうため、今回の開発では1.2マイクロ秒の分解能が必要とされた。

(注4)NI LabVIEW
計測/テスト/制御システムの開発に使用されているシステム開発環境。テキスト行ではなくドラッグアンドドロップ式のグラフィカル関数ブロックでプログラミングでき、直感的なフローチャート表現によりコードの開発や管理、解釈が簡単に行える。最新版のNI LabVIEW 2013は新しいテンプレートとサンプルプロジェクトで生産性を向上させることができる。

富士重工業㈱スバル自動車部門について

富士重工業㈱のスバル自動車部門は、1958年の「スバル360」の発売以来、一貫してあらゆる環境の下での高い安全性能、優れた走行性能、合理的なパッケージングを追求してきました。水平対向エンジンとシンメトリカルAWDが生み出す走行安定性によるアクティブセイフティ、運転支援システムEyeSight(ver.2)によるプリクラッシュセイフティ、各国の第三者評価機関で最高評価を獲得している衝突安全性能によるパッシブセイフティを総合したオールアラウンドセイフティの考え方により「誰もが安心して運転できるクルマ」を追求し続けています。さらに環境問題に対しては今回開発したSUBARU XV HYBRIDをはじめとして「安心と愉しさ」の実現を追求し続けています。

日本ナショナルインスツルメンツについて

日本ナショナルインスツルメンツ㈱(www.ni.com/jp)は、1976年以来、生産性を高めイノベーションを後押しするツールを世界中のエンジニアに提供してきた米国ナショナルインスツルメンツの日本法人です。NIの「グラフィカルシステム開発」手法は、統合されたソフトウェア/ハードウェアプラットフォームを導入することで、計測・制御機能を必要とするあらゆるシステムの開発を迅速化します。技術によってよりよい社会を目指すというNIの姿勢と長期的ビジョンは、顧客や取引先、従業員の成功にも貢献しています。


【本リリースに関するお問い合わせ先】
日本ナショナルインスツルメンツ㈱
プロダクト事業部  営業部
TEL : 0120-527196/FAX : 03-5472-2977
E-Mail : salesjapan@ni.com



LabVIEW、National Instruments、Ni、ni.comおよびNI FlexRIOはナショナルインスツルメンツの登録商標です。その他の企業名ならびに製品名はそれぞれの会社の商標もしくは登録商標です。





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