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業界初,水害対策機能を有した二多段式駐車装置用ゲートを開発・販売開始【IHI】

2013年12月12日

~台風や集中豪雨による装置および車への被害を低減~

IHIのグループ会社である二多段式駐車装置メーカーの㈱IHI扶桑エンジニアリング(本社:東京都江東区,社長:伊藤  光男,以下「IFE」)は,業界初となる水害対策機能を有する二多段式駐車装置用ゲートを開発し,このたび販売を開始しました。

【水害対策機能付きゲートの主な特長】
1. 従来のゲートに機能を付加
・ 水位50cm程度の水圧に耐える強度と能力を付加。強度増強に伴うゲートの重量増加に対しては,ゲート昇降モーターの能力を強化。
・ 緊急時のみ対応する防潮板と異なり,入出庫時以外は常に閉鎖され,水害対策機能を保持。特別な操作も不要。
・ 別途防潮板を設置する場合と比較して,コストが1/2程度に大幅低減。

2. 雨水のピットへの流入を軽減
ゲート面はアルミ製パネル,稼動部は特殊パッキン等を施すことにより,ゲートからピットへの雨水の流入は3連の場合で0.05㎥/min以下に抑えることができ,ピットに設置されている排水ポンプでの排水が可能。

3. デザイン性を追求
アルミ製デザインパネルを採用し,駐車場の景観に配慮したデザイン性を追求。

IFEは,各種二多段式駐車装置を取り扱っていますが,中でも単純昇降ピット式,地上2段地下1段昇降横行式は主力製品であり,また,二多段式駐車装置の主要納入先であるマンションデベロッパー,ゼネコンからも最も需要がある製品の一つです。

このたび開発した二多段式駐車装置用の水害対策機能付ゲートは,近年増加している集中豪雨に対して,雨水のピットへの流入を軽減し,ピット冠水による車の水没被害を防ぐことを目的に開発したものです。これまで納入した10万台超の実績から得た経験と培った技術を融合することにより,実現することができました。

昨年8月に,公益社団法人立体駐車場工業会から機械式駐車装置の所有者,管理者,利用者へ向けて「機械式立体駐車場の安全対策の強化について」の通知が発行されました。それに伴い,対象機種である単純昇降ピット式の機械式駐車装置(二多段式駐車装置)新設の際は,安全対策として前面ゲートの設置が義務化されています。

従来のゲートでは,駐車装置の前面車路から駐車装置内へ流入する雨水はそのままピットに流入し,台風やゲリラ豪雨の際にピット内に収容された車が冠水するケースがありました。ピットが冠水すると,車や駐車装置が破損して長期間使用できなくなり,被害が甚大でした。

今年も台風26号の通過に伴い,多くの駐車装置で被害が発生しています。
このため,雨水のピットへの流入をゲートで抑制し,ピット冠水を防ぐため,水害対策機能付ゲートを開発しました。
販売価格は,従来の標準型前面ゲートに,3連の場合で、90万円前後で設置が可能です。

IFEでは,主要客先であるマンションデベロッパー,ゼネコン向けを中心に,二多段式駐車装置を年間1万パレット以上受注しており,それらのうちゲート設置可能な単純昇降ピット式および地上2段地下1段昇降横行式駐車装置の20%程度について,水害対策機能付きゲートの採用を見込んでいます。

今後も,お客様の幅広いニーズに最適なソリューションをご提案できるよう,さらなるラインナップを拡充していきます。


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