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新型トヨタ産業用エンジンを開発 — 最新環境規制対応 トヨタ産業用エンジンのラインナップ拡充 —【豊田自動織機】

2013年12月12日


㈱豊田自動織機(社長:大西朗、以下 豊田自動織機)は、このたび新型トヨタ産業用エンジン「トヨタ1ZS(ディーゼル)」を開発しました。本エンジンは、今年3月に発表した「トヨタ1KD・1FS」に加え、世界トップクラスの低燃費かつクリーン、コンパクトなトヨタ産業用エンジンのラインナップとして、当社開発のフォークリフトへの搭載をはじめ、建設機械や農業機械、発電機など広く産業機械用としての販売を計画しております。

自動車用エンジンと同様に、産業用エンジンでも日米欧の先進国での排出ガス規制強化が進み、さらに中国・インドなどでも先進国並の規制導入が検討されております。特に、最新の排出ガス規制では、「PM※1排出量を前規制の10分の1以下に抑制」などの大変厳しい指標が掲げられており、排出ガス規制強化への適応と燃費向上のニーズがますます高まっております。

このような市場ニーズに応えるため、シリンダーブロックなどの基本骨格から新たに設計した、直列3気筒の直噴コモンレールターボディーゼルエンジンを開発しました。過給特性を産業用に最適化した自社開発の可変ノズル式ターボチャージャーを用いて、燃焼効率の改善を行い、エンジン低回転域の高トルクを確保することにより、大幅なダウンサイジング(排気量 約5割減)を実現し、全域にわたる低エミッション・低燃費(定格点燃費:同20%向上)を達成しました。
さらに、燃焼効率を大幅に改善したことで、最新規制対応ディーゼルエンジンで一般的に用いられるDPF※2が不要となり、大変コンパクトなシステムになりました。

今後も豊田自動織機は、エンジンメーカーとしてお客さまの高い要求に応えるクリーンかつ低燃費なエンジンを開発し世界中のお客さまに提供してまいります。

※1  PM :  Particulate Matter(粒子状物質)
※2  DPF : Diesel Particulate Filter(ディーゼル粒子状物質フィルター)・・・排気中のPMを捕集・除去


【主な特長】
1. 世界最小※3の電子制御可変ノズル式ターボチャージャー【新開発】 ※3 自社調べ
1KD搭載の小型電子制御可変ノズル式ターボチャージャーを本エンジンに最適化させ、更なる小型化を実現し、低速域においても高トルクのニーズのある産業用エンジン専用の小型ターボチャージャーを新開発。
排気ガスを受けて回転するタービン翼と吸気を圧縮するコンプレッサー翼および可変ノズル開度を最適化することで、全域にわたる過給が可能となり、エンジンのダウンサイジングに大きく寄与。

2. DPFレスのエンジンシステム
新型ターボチャージャーによる吸入空気の増加と、直噴コモンレール式燃料噴射による燃料噴霧の微粒化を図り、新設計の燃焼室と組み合わせ、燃焼効率を大幅に改善。これにより、PM発生の抑制が可能となり、DPFを用いることなく、各国の排出ガス規制に適合。
フィルターに捕集した黒煙を燃焼除去する際の燃費悪化が起こることがなく、また、DPFの交換などの定期的なメンテナンスも不要な、お客様と環境に優しいエンジンシステム。

3. オーバーバランシング
3気筒エンジンではピストンの上下運動から一次の往復偶力が残り、クランクシャフトの両端を交互に上下させるような揺さぶる振動が発生するが、クランク後端のフライホイールと前端のクランクプーリーにバランスウエイトを設けることでこの振動を上下振動から左右振動に変換。左右振動については、エンジンマウンティング方法の最適化などにより対応。

4. 各国排出ガス規制への適合
・  EPA(米国環境保護庁)第4次排出ガス規制(Tier4規制)適合
・  EU ノンロード StageⅢB適合
・  国内特殊自動車 平成25年排出ガス規制適合





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