ニュース

最新ディスプレイ技術: さらなるドライバー支援に向けて【コンチネンタル・オートモーティブ】

2013年9月18日

フランクフルトモーターショー(IAA)2013で、車両計器に関する技術革新を披露
計器クラスタ内にオートステレオスコピック3Dディスプレイを搭載
新たな可能性を開く、自由にプログラムが可能な計器クラスタ(FPK)
ドライバー情報の次なる進化を特徴付ける、さらに大きなヘッドアップディスプレイ


大手グローバル自動車産業サプライヤーのコンチネンタルは、将来のヒューマンマシンインターフェイス(HMI)のエレメントを開発しています。より大きく、より高品質なディスプレイの表示画面は、今後の自動車世代のドライバーをサポートします。次世代型ディスプレイは、ドライバーが自身の車のあらゆる可能性を引き出すのに役立ちます。コンティネンタル インテリア部門 計器&ドライバーHMI事業部 責任者のエルコ・スポエルダー(Eelco Spoelder)は次のように述べます。「現代の車は、ドライバーにより多くのサポートを提供します。新しいドライバー支援システムの開発と自動運転機能の発展においても、HMIの進化を必要としています。コンチネンタルは、フランクフルトモーターショーにて、これらの技術を試験的に公開しています。」

コンチネンタルは、計器クラスタに高品質のディスプレイを提供しているだけではなく、計器クラスタ全体を1つの巨大なディスプレイとして利用できるように開発しています。革新的なディスプレイ機能を備え、且つ自由にプログラムが可能な計器クラスタを最初に採用したのは、2013年の新型メルセデスベンツSクラスです。今年のフランクフルトモーターショー(IAA)2013において、ヘッドアップディスプレイ(HUD)における次の進化の道筋を提示します。フルカラーHUDの初回シリーズの生産開始から10年を経て、コンティネンタルは、拡張現実機能の導入によってドライバーをサポートする、さらに大きなディスプレイを備えたHUDを発表しています。

新たな体験 : 自由にプログラムが可能な計器クラスタ

計器クラスタ内の表示領域の重要性はますます高まっています。「家電製品を使用する習慣が、ディスプレイの操作方法に直接的な影響を与えます。」と、スポエルダーは続けます。「写真のようにリアルなイメージや3Dアニメーションは、計器クラスタにおいて直感的なドライバー情報を実現するための手段になります」。現在、ドイツのバーベンハウゼンにある人間工学研究室において、計器クラスタ内のオートステレオスコピック3Dディスプレイがドライバー支援にどのように役立つかを検討しています。この技術は、12.3インチのTFTシングルディスプレイで構成される自由にプログラムができる計器クラスタという、新たな可能性も秘めています。


従来の円形のディスプレイから空間的な奥行きを備えたグラフィカルな実装まで、大きな表示領域内でさまざまなコンテンツをシームレスに組み合わせることができます。また、自由にプログラム可能な計器クラスタをドライバーのニーズや希望に合わせて、ディスプレイのスタイルやサイズ、色を容易に調整できます。

タッチ機能搭載の曲面ディスプレイ

現代のディスプレイには一般的な魅力の他に、平面ディスプレイと車との調和的な統合が困難であるという、共通の性質があります。「私たちは、これを変えたいのです。」と、コンチネンタルの開発ロードマップについてスポエルダーは述べます。「たとえば、通常の機能と曲面を兼ね備えたタッチスクリーンを実現する開発手順を考案しています」。設計者は、たとえばガラスなどの新素材と組み合わせることで、車のインテリアの生産ラインにシームレスに統合できるような方法で静電容量式タッチスクリーンやタッチパッドコントロール用の新しい表面を生み出すことができます。

進化するヘッドアップディスプレイ(HUD)

車内の情報量が増え続ける中で、ヘッドアップディスプレイはますます重要なHMIになっています。現在のHUDは、車両ボンネットの上方に、サイズ6゜(幅) x 2゜(高さ)の仮想イメージを投影します。このサイズは、主に車両および交通関連情報のコンテンツを表示するディスプレイユニットとして機能します。コンティネンタルのインテリア部門 計器&ドライバーHMI事業部 HUD担当のプロダクトマネージャー、トーステン=アレクサンダー・ケーン(Dr.Thorsten Alexander Kern)は次のように述べます。「HUDは、選択したデータをドライバーの視線の付近に移動する為、より認識しやすくなります」。表示されるコンテンツは数字や簡単な画像およびテキスト文字です。一方で、次世代HUDはイメージサイズと品質の双方面でより優れたものが求められています。そこでコンチネンタルは、HUDを進化させる次のステップとして、デジタルマイクロメーターデバイス(DMD)を組み込みました。


この技術は、現代のTrue Colorホームプロジェクターの分野で既に採用されています。また、DMDは現在使用されているTFTと比較して、拡大倍率を高められるのでより大きなイメージを投影できます。「表示領域の拡大によって、広範囲のグラフィックシンボルを使用することができます。したがって、ナビゲーション用の矢印や交差点の形状を、フルカラーかつ十分な大きさで表示します。また、コンフォート機能を表示する追加の領域も提供されるのです。」とケーンは説明します。さらに、DMD技術の導入により、HUDは拡張現実(AR)を利用した次世代型の計器基盤を創造します。AR-HUDのような機能は、直接道路や視線の中に情報を投影し、それを現実環境に合うように設定できるようになるでしょう。「AR-HUDでは、ドライバーの行動を必要とするタイミングでそのまさに路上に正確にナビゲーション用矢印を表示するようになります。ドライバーは、もはや道路から目を離す必要はありません。」と、コンチネンタルのHUD技術のエキスパートであるパブロ・リヒター(Pablo Richter)は述べています。




コンチネンタル・オートモーティブ株式会社ホームページはこちら

キーワードをクリックして関連ニュースを検索

#コンチネンタル・オートモーティブ
#ディスプレイ
#HUD